北原徹のバカ買い! Smells Like Teen Spirit - 30 - みんなーーっ!頑張るなぁ!<ナンバーナイン>にニットで 、レイヤードするゾーーーーー。

(2009.10.22)

あぁぁぁぁぁぁぁぁ、ねむたい。

できることなら、今日が木曜日でなければいいのに、と思う。

もちろん、この、今この時間、原稿に向って、ペリカンのマーブル柄の細字の万年筆を手に取り、文字を並べていく作業さえ、したくないし、そもそも、ベッドで寝間着のままゴロゴロしていたいのに、何でイームスのテーブルに向かい、30年代の英国の椅子に座っていなければならないのだ!

しかも、こんな日に限って、担当Uの今日は何の日、原稿催促メールも来ない。

いいんだよ、書かなくたって、どうせぼくに固定のファンなんているはずもないし、コメントだって……少しの方がきちんと書いてくださるから感謝なのだけれど、それでも、もっとコメントが殺到したって、ええじゃないか! ええじゃないか!

と被害妄想なおれ、45歳。

誰かを愛するより、何かこうね、愛されたいおれ、45歳。

な訳ですよ。ってどんな訳なんだ!

でね、こんな風に、毎週、毎週、書いている訳ですよ。みなさんはご存知かどうかわかりませんが、毎週木曜日中にちゃんとアップしているんですよ。

大変ですよ! ってぼくが、でなく、担当U女史ですよ。こんな汚い字の原稿を、未だに手書きで渡されて、夜の十時になろうが十二時になろうが「十二時アップだ!」と血まなこですよ、文字通り。必死ですよ。死んでしまうかもしれないって意味ですよ、“必死”ってね。わかります。ぼくなんて、あれですよ、あれ、テーブルに向っているとは家、イームスだし……関係ないか、あれですよ、あれ、起きっぱなしで顔も洗わず、毎号<ナンバーナイン>やコム デ ギャルソンだって書いてますが、もう十年は履いているか、つーくらいのスウェットパンツのゴムは伸びて、のびのび太ですよ。えー、ドラちゃんですよ、あの国民的ヒーローの。ってこれまた関係ない訳ですよ。

でね、普段から、原稿用紙の前に立つと……って実際には座っているのですが、そんな揚げ脚とらないで下さいよ、こちらも必死で原稿書いているんですから。死んじゃうわけですよ、毎度。必死なんですから。ちなみにあれですよ、アレ。女性が“イクッ♡”っていうのは、どこかに“行ってしまう”わけではないんですよ。“逝く”んですよ。

大変なんです。女性はね。毎晩とか、ぼくは朝が好きなんですけれどね、セックスするわけじゃないですか、女性も。いや、男性がいないとね、できないわけですけれども。その度ですよ、その度。逝っちゃうわけですよ。死んじゃうの♡

でもね、ぼくはね、担当U女史が毎日不思議なコーディネートを考えて、会社に来る。ぼくの原稿や写真を待っている。それがね、迷惑かけてるな、と。ちゃんとしなくちゃなと思うんですよ。いい原稿書かなきゃな、と。

なのに、ぼくは、あれですよ。あれ。十年着込んで今年新しいのに買い替えたスウェットパンツでだらだら、オナニーしちゃ、その余力で原稿書いているんですよ。

ね、頑張ってない。

ぼくは、おしゃれだって頑張ってない。フツウ。仕事、もちろん、頑張ってない。フツウ。遊びだって、生活全般のほとんどだって、色恋沙汰だって、もちろん頑張ってない。

フツウ。

でもね、自信を持って言えます。ぼくは、頑張らなくても、ちゃんと頑張っているのがフツウじゃなくてはならないって。

一生懸命という言葉が当たっているかわからいけれど、フツウに手を抜かないし、フツウに人並み以上にやっている(気になっている)。

だから、みなさんに言いたい。

頑張るな!

と。

別な感じで言うならば、こんな言葉かな……。

焦っちゃいかんのですよ。

でもね、急ぐことは大事ですよ、何でも。

何でもね、頑張ると、カラカラカラカラとカラ回りしちゃうもんなんです。

落ち着いてね。堂々とやって、できないときだってあるけど、あるんだけれど、堂々とやっていればいいんですよ。

いろんな人を見ていて思うんだけれども、頑張ってたり、頑張り過ぎてますよね。

だから疲れちゃう。ウツになったりもする。ぼくだってなりますよ。ウツ。でもね、振り返ると、頑張っちゃってたぼくが、顔に“過去のオレ”ってキン肉マンの“肉”みたいに額に書いてあって、血まなこになって、焦っていたりするもんなんです。

だけどね、頑張らないんです。

そうするとね。焦らないですよ。これが。

時間に追われたり、〆切りに追われたり、女に追われたり(されたことないけど)、いろいろに、追われるんですよ、みんな。

でもね、逃げちゃえばいいんですよ。思いつかないでしょ、追われたら逃げればいい、なんて。社会でなんとか生きて行けるギリギリ……判断してみて下さいよ。そのくらいのとこまで逃げてみましょうよ。

ぼくだからできる? そーかなぁ。まぁ、いいや。だったら……、

頑張らないことを頑張りましょうね。

ん? いつの間にか、眠くない。もしかしてオレ、頑張って原稿書いてた?


という訳で、今回の“バカ買い!”は、またしても<ナンバーナイン>です。

グレーのブロークンした長袖のニットと、大振りなグレーのニットベスト。これはパリのショーでもこの二枚をレイヤードさせていたのだけれども、そのままバカ買いしやした、こういうニットは何かこう、頑張ってないイメージが漂って好きですね。

ロングスリーブは単品でも、次号あたりで……その次かな……紹介しようと思っているアウターとレイヤードしても、なんて思ってます。もちろんベストは合わせやすいので十年くらい着回しますわ。

こういうニットの色合わせは、リラックスしながら、ラグジュアリーな感じも出て、上品に見えるものだと思っています。

ニットのレイヤード、この冬、ぜひ、チャレンジしてみてね♡

最近、原稿の書きすぎが、マスのかきすぎか、ちょっと腱鞘炎気味なんです。

どなたか、いい民間療法でも知りませんかね。……そういえば、ブラックベリーのキーボードタッチも、手首に負担かけてる気が……。

頑張ってないなんて言うけど、連続無欠アップ30回を迎えました! パチパチ! 原稿はクリックで拡大します。
原稿2P目8行目に汚い字、なんてありますが北原さんは達筆。にもかかわらず書道の嗜みを再開することを決心した模様。
世は空前絶後の書道ブーム。なんといってもマンガ『トメハネ』人気の影響でしょうよ〜。
さらに北原さんは大のマンガ好きです。『少年サンデー』『ビッグコミック スペリオール』『ビッグコミック スピリッツ』の読者です。
『ヒメアノール』が話題を呼んでいますが、なんといっても今、一番のオススメマンガは月刊マガジン『カペタ』。ダントツに面白いそうです。
それはそうと、昨日はスタイリストでカメラマンの高木康行さんと麻布十番のお店で鳥手羽を食べながら飲んだとか。
うどんのお好み焼き風? というかお好み焼きうどん? がめちゃくちゃ美味しかったといいます。いいなぁ〜。
本格的な渋谷の立ち飲み屋さんへはヘアメイクの新井健生さんと。プライベートな悩みをトロ飲みしたとか。秋だものね。