栗林知代のアイ・アム・ママ! おっぱいにさようなら。それは母乳育児ベビーの越えるべき壁?! ~中編~

(2010.01.14)

新年明けましておめでとうございます。コラムを前編のまま年越しをしてしまいました。そんなキリの悪いことはしたくない、するもんか! と思っていたのに……やってしまいました。だらしがない……。さらに前回<後編へ続く>と書いてしまいましたが、<前、中、後>と分けさせてもらうことにしました。私にとっておっぱいをやめたことはとても大きな出来事で、書きたいことがたくさん。短くまとめることができませんでした…。あ~、だらしがない。こんな『アイ アム ママ』ですがどうぞ今年もよろしくお願いします。

新年が明けました。お正月から天気が良い日が続き気持ちがいい東京ですが、去年の今頃は、授乳をやめて悩んでいたなぁ、と何をしていても思い出してしまいます。
授乳をやめてすっかり元気がなくなった息子が唯一リクエストしたのは、絵本を読むこと。ひたすら抱っこをする毎日で、こっちが暗記してしまったほど読み聞かせました。

コラムをお休みしている間に息子は2歳になりました。その後すぐお正月を迎え、今年も去年と変わらず夫と息子、家族3人で過ごしました。でも去年と違うところはよく出かけたところ。近所を散歩したり、バスで隣街まで探索しに出かけたり、車でドライブしたり……。息子が笑顔を見せる度に夫との間で出てしまう「去年とは違うね」という言葉。そう……、おっぱいをやめたのは息子の1歳の誕生日でした。ちょうど1年前。その時は3人で外出したり、ましてや息子の笑顔が見られるなんて夢のまた夢でした。それでは前回の続きを書いていこうと思います。

 

息子の変化に食事ものどを通らず……。

おっぱい(授乳)をやめるには「卒乳」と「断乳」という2つの方法があります。「卒乳」は、授乳回数を徐々に回数を減らし、自然にフェイドアウトしていく方法。「断乳」は逆で「はい、今日からおしまい」とシャットアウトする方法です。どちらがいいのか? というのはその親子の状況にもよるだろうしわかりません。私は「卒乳」を望んでいましたが、実際は私のおっぱいが不調なため「断乳」をすることになってしまいました。

助産師さんからは、ベビーは何でもわかっているので断乳する1週間前ぐらいからやめることを息子へ説明するようにアドバイスされました。「まだ言葉を理解しているようには見えないけれど……」と思いつつも授乳する度に「お誕生日でおっぱいとばいばいね~」と話しかけました。

ついに息子の誕生日当日。誕生日の夜からおっぱいをあげるのをやめました。それまで夜中2回は起きておっぱいを飲んでいた息子。この日もいつものように「ふにゃ~」と泣いて起き、おっぱいを求めました。これまた助産師さんのアドバイス通り、おっぱいの代わりに用意しておいた白湯と赤ちゃんせんべいをあげると、息子は「あれ?! いつもと違うぞ」という顔をしながらもとりあえず赤ちゃんせんべいをぽりぽりと食べ白湯を少し飲み、抱っこしながら背中をトントンしてあげると再び就寝。この日はあまり苦労せず過ごせました。

問題はここから。翌朝、息子の動きが鈍いため熱を測ってみると微熱が。食欲はあるようで朝ごはんは食べましたが、食べ終わるとまたすぐ眠ってしまいました。お腹は空くようで目が覚めたらご飯を食べまたすぐ寝て……を繰り返し、何と眠った時間20時間。普段、冗談で「起きているのは4時間くらいでいい。それ以外は眠っていて欲しい」なんて言っていたのですがそれが現実に。後日助産師さんに相談すると、断乳の後、環境の変化に微熱を出すベビーは聞いたことがあるけれど、眠り続けたというのは初めて聞いた、と言われました。この日以降、息子はまったく元気がなくなり、私が抱っこをしていないとダメに。少しでも離すと泣くので(しかもか細い声!)寝ている間以外ずっと抱っこをしていました。あんなに元気で動きまわり、目が合うと微笑み返してくれた息子がまるで別人……。どうしたらいいのか、これで良かったのか? 不安と迷いがぐるぐると頭をまわる毎日でした。

<後編へつづく>