加納忠幸のワイン飲もうよ 中央葡萄酒「グレイスワイン ドメーヌ品質を探る会&プレミアムワインセミナー」。

(2011.03.26)

2月27日に、中央葡萄酒が企画した
「グレイスワイン ドメーヌ品質を探る会&プレミアムワインセミナー」
に行ってきました。
対象は酒販店やソムリエ等、ワインを商売にしている業界関係者です。

11時に山梨県の北杜市明野町にある
ミサワワイナリー集合なので、
8:30頃家を出たら中央高速の車の数が少なく、
10時頃にはワイナリーに着いてしまいました。

途中、高尾山の辺りから勝沼まで
ちょっと赤っぽく変色した杉の樹がたくさんあり、
目と鼻に大変苦しい思いをしながらのドライブでした。

今回のイベントは大きく二つに分かれており、
最初は中央葡萄酒明野農場で行われた農場の説明と
ぶどうの樹の剪定体験。
(グレイスワイン ドメーヌ品質を探る会)

天気予報は午後から雨でしたが、
幸いずっと晴れて気温もあまり低くなかったので、
気持ち良い1日を過ごすことができました。
農場の向こうに見える山並は南アルプス。

最初に農場長の赤松さんが色々説明してくださいます。

私はこの明野農場には拓かれた2002年の翌年から来ているので
ある程度のことはもう知識として入っていますが、
今回はこの明野農場初体験の方もいらっしゃるので、
拓かれてからの経緯や、現状などの説明があり、
私も頭の中を整理することができました。

説明をいろいろうかがった中で、初めて知ったこともいくつか。

これは、水はけを良くするための暗渠へ、
空気を送り込むためのパイプが地面から顔を出しているところ。

剪定作業は私達が行うメルロの一角を残して既に終わっており、
剪定した枝葉このように短く切られて園に敷き詰められています。
そしてこれがぶどうの栄養になります。

剪定を終えた枝からは
暖かくなったためか雫が。

こちらは昨年甲州の植樹体験をした一角。
順調に育っています。

そしていよいよ剪定体験。
剪定は3つの班に分かれて行います。
私たちの班は潮上さんが担当。

剪定の仕方を色々教授してくださいます。

剪定方法はギュイヨ。
その方法は、
1.一番下のワイヤーより下の位置にある枝を予備枝として残す。
2.太めで節間の狭い枝を選んでそれを残す。
3.他の枝は切り落とす。
といったところです。

説明の後はさみを渡されいよいよぶどうの枝を切るのですが、
これがなかなか難しい。
下手に切ってしまうと中央葡萄酒の収量に影響を与えてしまう。

ということである程度考えてから
潮上さんに許可を得てようやく切る作業に入ります。

実際に切っているところ。
太い枝を切るため力が入り、口にも力が入っています。

そこに登場したのが三澤社長。
 
「どのように切るか考える過程が大切」
「ちょっとくらい間違えても予備枝さえちゃんと残せば、来年には元に戻る」
「収量がちょっと減っても全体から見ればわずか」
「万一間違えて収量が減っても鳥に食べられるよりは少ない」

といった心強いお言葉があり、一安心といったところでした。

せっかくなので三澤社長と記念写真をパチリ。

私にとって剪定体験はこれで3回目ですが、
前2回は少し時間が経つと忘れてしまう。
今回は忘れずにいられるか、
近い内に我家のぶどうを剪定して試してみたいと思います。

剪定体験の後は場所をミサワワイナリーに移し、
今度はミサワワイナリーでできたワインのセミナー。
講師は三澤彩奈さんです。

テイスティングしたワインは

2009 グレイス茅ヶ岳 白
茅ヶ岳山麓(穂坂)産甲州種 EU基準認定ワイン

2010 Misawa Vineyard V.S.P. (仮称) (タンクサンプル)
三澤農場産甲州種 垣根方式による栽培

2009 キュヴェ三澤 白 プライベートリザーブ
三澤農場産シャルドネ 特別ロット

2009 Serena Estate シャルドネ
三澤農場産シャルドネ

2008 Grace Traditional Method (仮称)
三澤農場産シャルドネ、ピノ・ノワール 瓶内二次発酵

2008 キュヴェ三澤 白
三澤農場産シャルドネ

2009 キュヴェ三澤 白 プライベートリザーブ
三澤農場産シャルドネ

2008 キュヴェ三澤 赤
三澤農場産カベルネ・ソーヴィニヨン、メルロ

2009 カベルネ・ソーヴィニヨン (バレルサンプル)
三澤農場産カベルネ・ソーヴィニヨン

の8種類。

彩奈さんのワインに対する想いを表現したワインたちです。

個々のワインについてのコメントは控えさせていただきますが、
初めてミサワワイナリーを訪れた人たちも多かったようで、
彩奈さんの説明には大変力が入っており、
彼女の意気込みを強く感じました。

三澤彩奈さんはここのところどんどん話がうまくなっており、
話の説得力も増しているように思います。

最後はミサワワイナリーでのセミナー恒例の
併設レストラン『彩』のシェフによるプレートランチ。
私は運転なので試すことができませんでしたが、
ワインを飲みたくなるものばかりです。

セミナーが終わって食事が始まった時刻は14:00過ぎ。
それまでぎっしりとプログラムを詰め込んだ
中央葡萄酒の力の入りようも相当なものです。

私もこの意気込みを受け、
お客様にそれを伝えていくのが私の仕事であると、
認識を新たにした1日でした。
 

中央葡萄酒ミサワワイナリー
住所:山梨県北杜市明野町上手11984-1
Tel: 0551-25-4485