一瀬恵のパンクなドイツ 歴史的な文化と芸術の旅へ〜エバーバッハ修道院〜

(2009.10.14)

ドイツのフランクフルト市周辺にKloster Eberbach(エバーバッハ修道院) www.kloster-eberbach.de があります。

ここは12世紀にシトー派の修道院として建てられました。

エバーバッハ修道院の外観。

質素で厳格なシトー派修道院のため建築様式はシンプルですが、18世紀に至るまでの多様な時代背景を反映した建築手法を取り入れているため、ロマネスク、ゴシック、バロック、ロココ……と変化に豊んだ建築様式が融合し統一感があり見ごたえもあります。

現在は、国賓迎賓館、コンサート会場、ワイナリー、ギャラリー、ガラ・ディナーの会場……と多彩な文化を発信する場所となっています。

さて、エバーバッハ修道院に訪問すると、個人的に好感を抱く芸術や文化に出会うことが多く、それが私の小さな喜び(ドイツ語でmeine kleine Freude:マイネ クライネ フロイデ)となっています!!

今回はそこで出会った私のお気に入りの芸術をいくつかご紹介いたしましょう☆

まずはJean-Jacques Annaud(ジャン・ジャック・アノー)が監督し、ショーン・コネリーが主演した映画「薔薇の名前」のドイツ語本です。この映画はエバーバッハ修道院がロケ地として使用されました。 その本をここで出会うのは運命を感じ、とても嬉しくて、即、購入しました! 皆さんこの映画はすでにご覧になりましたか?

ドイツ語での題名は
“Der Name der Rose” (薔薇の名前) 。

次に、エバーバッハ修道院がコンサート会場として使用された際のCDです。 バジリカ(聖堂)が会場となると、声や音が響きとても自然で美しい音色が楽しめます。 ドイツの実際のコンサート会場のような華やかさありませんが、質素で神聖な雰囲気で楽しむ音楽は心を浄化してくれるようです。

フランスの教会音楽家、
作曲家Marcel Peres(マルセル・ペレス)のアンサンブル

そして先日訪問した際、偶然に庭園で展示されていた小さな銅像の数々です。 小さいけれど偉大な芸術!(kleine aber grosse Kunst:クライネ アバ グローセ クンスト)

音楽大国ドイツらしい可愛らしい作品です。
ドイツ人彫刻家Fred Gerz(フレッド・ゲルツ)の作品です。
緑の庭園一面に小さな作品があり、演出にも感動しました。

フルートやヴァイオリンを演奏している様子の作品。

エバーバッハ修道院でふと出会う芸術は、今まで知らずにいたけれど、好感が持てる小さな、しかし偉大な作品が多いように思います。

もちろん著名な音楽家のコンサートや作品展示も開催されています。
期間が予め決まっているので、それに合わせて修道院内の歴史的な見学をしても楽しいと思います。自分のお気に入りの芸術や文化に出会えるかもしれません。