山本貴代の“女の欲望グツグツ” 遅かったと後悔する前に。『女子と出産』~晩産時代をどう生きる?

(2010.03.05)

ずいぶんご無沙汰していました。のに、今日は本の宣伝!
ちょっとずうずうしいのですが、どうしても、伝えたいことを書きましたので、
しばし話を聞いてください。

『女子と出産』山本 貴代 著 1,470 円(税込み・日本経済新聞出版社)

タイトルは、『女子と出産』(日本経済新聞出版社)といいます。
サブタイトルに、~晩産時代をどう生きる?
自分ネタも満載で恐縮なのですが、今回は、なかなかデリケートな「出産」というテーマにとり組んだため、自分ゴトに置き換えて書いております。関係ない人が叫んでも、恐らく伝わらないでしょうから。

今、世の中は、とっても晩婚で晩産です。日本の社会においては、結婚の前に産むとか、結婚しないで産むという女性たちは、まだまだ少数派ですので、晩婚イコール晩産となってしまいます。結婚までは、子供ができないようにしてきたのに、結婚したとたんに子供を作らなければという風になり、知識もあまりなく、年齢は、出産限界年齢に近づき……なかなかできずに苦しむという構図ができあがっています。そして不妊治療専門の病院は、晩産女性であふれかえっています。

それでいいのか、ということです。婚活もいいんだけれど、もっと事前にやっておくべきことがあるのではと思うのです。もしかして、いつか子供を持つかもしれないという意識を持ってみる、産むかもという前提で自分の体と向き合ってみるなどなど。
まったく、そんなこと考えもしないのと、ちょっとでも、出産脳にスイッチをいれておくのとでは、ずいぶん後々のことが違ってくるのではないかと思うのです。

高齢出産ブームというか、駆け込み出産というか、産みそびれていた人たちが、ぎりぎりの出産デッドラインで産婦人科に駆け込んでいます。母親の年齢別出生数の推移というデータを見てみると、この40年くらいの間に、30代後半から、40代前半で産む女性の数は劇的に増えています。右上がりです。30代後半の出産は約8万件から20万件へ伸び、40代前半は、9800件から、27000件へ。生殖医療の進歩がそうさせているともいえます。でも、40代後半はちっとも増えていません。年齢的に、だんだん難しくなるのです。

ああ、遅かったと後悔する前に少し意識をもってほしい。すぐに、結婚の予定がなくったって意識はしておいたらいい、と思うのです。データ満載、生声満載です。産まなくてもいいけど知っておいてほしい婦人科知識も満載。本屋さんでお手に取っていただければ幸いです。よろしくお願いします。