神崎貴子さんに聞いてみました スポーツアロマトレーナーの第一人者・神崎貴子さんに聞いてみました その1 アロマテラピー上陸前夜

(2010.04.12)

アロマテラピーが日本に上陸したのは1990年代。その頃、急激にブームになったおかげで「アロマテラピー」という名前自体はかなりメジャーになりました。あまり興味がなかった私でさえも、「香りによって何かいいことがある」という漠然とした知識だけは持っていました。そして今、アロマテラピーのサロンが増え、アロマディフューザーがあちこちの店に並び、化粧品や洗剤にも天然アロマの香りが使われるようになり、ブームというよりは生活に密着してきた感じがします。

一般的に「癒し」のイメージが強いアロマテラピー。スポーツの世界とはちょっと距離がある感じがしますが、そこに目をつけたのがスポーツアロマトレーナーの第一人者・神崎貴子先生です。神崎先生は現在、プレミナセラピストスクール代表で、日本スポーツアロマトレーナー協会の副理事。トレーナーの育成に取り組みつつ、アスリートたちのケアを行っています(私もスクールで先生にお世話になりました!)。

スポーツアロマトレーナーとしての施術、スクールの授業、最近はコラボ商品の開発と、神崎貴子先生はとにかくパワフル!

そして今回、スクール生時代には聞けなかったスポーツアロマトレーナーの誕生について聞いてみることにしました。

「初めて精油(エッセンシャルオイル)に出会ったのは、そうね〜、今から18〜19年前かな。当時はまだアロマという言葉もなく、精油を売っている店もなく、本もないから、誰もどうやって使ったらいいのか分からない状態。姉で美容家の吉川千明と一緒に、精油の輸入を考えている人と会う機会があったんだけれど、その人も使い方をほとんど知らなくて(笑)。でもそのときに、精油にはさまざまな効用があることや、そのままではなく薄めて使ったほうがいいという簡単なことだけは教わったの」

アロマテラピーに関する情報がたくさんある今とは大違い。当時、誰も使ったことがない<得体の知れない>ものに、興味が沸いたのはなぜでしょうか?

「実際に香りをかいで、使ってみたらすごく良くてこれはイケル! ってそのときにはもう確信したの(笑)。私はずっとスポーツをやってきたから、絶対にスポーツ時のケアに取り入れるべき。これは私がやらなくちゃと思って。それからは独学でアロマテラピーを勉強し、とにかく色々な濃度や使い方を試してその結果を積み重ねていく毎日。筋肉疲労にも、デトックスにも、二日酔いにだって効く(笑)ということが自分の体で感じることができたから、スポーツアロマを確立させるという思いが揺らぐことはなかったわ。形にするまでには5年近くかかったけど、ここでスポーツアロマトレーナーとしての基盤ができ上がったのよ」

そのうちに日本にも精油が輸入されて専門ショップやスクールがオープンし、アロマテラピーに関する翻訳本が発売されて、アロマテラピー業界全体が活性化されいきました。では、スポーツアロマトレーナーとしての活動はどのようにスタートしたのでしょうか?

その2に続く。

 

関連リンク

神崎貴子のスポーツアロマ日記
プレミナセラピストスクール
日本スポーツアロマトレーナー協会
吉川千明オフィシャルサイト