山本貴代の“女の欲望グツグツ” ボーナスで、オペラにいこう! 

(2009.06.17)

2009年6月、新国立劇場『チェネレントラ』より。撮影/三枝近志

またまた、(先月に引き続き)。オペラを観にいってきました「ゲネプロ」といって、通しの総稽古です。本番どおりにやるのですが、オーケストラだけは、普段着のようでした。本番が楽しみです

今度は、何を観たかというと、イタリアオペラで『チェネレントラ』。イタリア語で、シンデレラだそうです。オペラのシンデレラってどんな感じだろうと思いきや、これが楽しい、美しい。アジリタが、またお見事!

アンジェリーナ(チェネレントラ)役のヴェッセリーナ・カサロヴァが、はまり役すぎて、その歌声の美しさ、顔立ちに見とれてしまいました。本当に必見! 意地悪継姉さんたちが、これでもかと、アンジェリーナの美しさを引き立てます。

アンジェリーナ役のカサロヴァ。暖炉の前で家事をするので、灰をかぶって灰かぶり姫「チェネレントラ」と呼ばれる。 チェネレントラの意地悪なお姉さんたち。撮影/三枝近志

いつのまにか、私はチェネレントラになりきって、オペラをみている間、心の中で歌い上げていました。もちろん家に帰ってからもそれは続きます。チェネレントラになりきっている私は、キッチンでもお風呂でもオペラ風。腹式で声をだして、ストレス発散!! 当然、家族にはあきれられます。「アジリタというインナーマッスル強化歌唱法が学べます」と、新国立劇場の広報渡辺女史も言っていたっけ。この気分は一度観ないとわからないだろうなあ。

お城で王妃となるアンジェリーナ。王子は、高慢な父や姉たちを咎めるのですが、「私の復讐は許しです」と語る。感動の名作アリアですがとても難曲。最後のシーン。撮影/三枝近志

散々、意地悪してきた継姉たちが、最後には立場逆転して、アンジェリーナに「どうか、見捨てないでくださいませ~」とすがる場面が凄い。「復讐は許しです」と歌い上げるアンジェリーナ。優しいんだか、怖いんだか、背筋がぞくっと致しました。

 そうだ、ボーナスでオペラに行こう! 前半期がんばった自分へのご褒美としてオペラはもってこい。ドレスアップして、チェネレントラになりきって。最後は、王子様と永遠の愛で結ばれましょう。

首都圏、阪神圏の20〜69歳の女性に聞いてみた「自分へのご褒美買ったことがある?」のグラフ。女性ご褒美消費はグングン上がっています。(博報堂 生活定点調査より)