山本貴代の“女の欲望グツグツ” 新国立劇場オペラ『魔笛』で、ブラーボ、ブラーバ、ブラービ!!

(2009.11.04)

またまた新国立劇場へオペラを観に行ってまいりました。
初台という場所は、私の中でいままで遠かったのですが、最近ではとっても近く感じられるようになりました。不思議なものです。さて、何を観てきたかというと、 “モーツァルト最後のオペラ”『魔笛』です。

撮影/三枝近志(写真すべて)

見どころは、なんといっても舞台装置でしょうか。なんでも資金が潤沢にあった時代に創られた舞台だそうで、かなり壮大な装置でした。小林幸子ばりに天から登場する夜の女王や、地球や月の巨大なセット。はたまた空中を行ったりきたりする3人の童子たち。化け物たちもかなり良くできている。飽きることはありませんでした。どんどんどんどん舞台が変わっていきます。下からなにかでてきたかと思えば、上から、なにか降りてくるっていう感じです。今回は、いままでの中で一番近い席だったので、ディテールまでよくみることができました。いままでもいい席なのですけれどね。

登場人物では、どの役柄も印象的でしたが、特にといえば、鳥刺し役のパパゲーノの声がなんともよかったなあ。最後は、かわいいパパゲーナと結ばれて、めでたしめでたし。

さて、オペラに通うこと6回目になった私。少しずついろんなことがわかってきました。あっ、この人はこの前、『チェレネントラ』に出ていた役者だなとかまでわかってきたりして。うれしい。うれしい。

で、最後にカーテンコールが何度もあるのですが、日本のお客さんたちは、まだカーテンコールの途中なのに、席を立つ立つ立つ。これには毎回悲しい思いをするのです。混む前に帰りたい気持ちはわかるけれど、東京ドームじゃあるまいし、最後まで品よく観ましょうよ、といいたくなる。オペラを観にきているのですよ。芸能人や著名人だとしたらなおさら、最後まで拍手するべきだ! と言いたい。

私は最後まで拍手するので、今回も手が真っ赤になりました。それくらい、感動しました。
そして私が今度チャレンジしてみたいのは、拍手と同時に、かけ声です。「ブラーボ」は男性に対して「ブラーバ」は女性に対して、「ブラービ」は複数の役者に対してかける言葉だと聞きました。が、どうも声をかけているのは、男性ばかりなり。はたして女性はかけていいものか。……後日、新国立劇場オペラ後方の、渡邉女史から、「女性の掛け声もオッケーです。」という回答をいただきました。次回はオペラばりの声で、ブラービと叫びたい!

立ちあがって『ブラービ』と叫んでみたいマチネにて。

次回は『ヴォツェック』。これもドキドキワクワクするオペラだそうで、楽しみです。