栗林知代のアイ・アム・ママ! ベビーとの出会いは意外な自分を知る機会?! 自分にあった出産の仕方って? 〜前編 〜

(2009.06.24)

関東地方も梅雨入りをしましたね。アジサイを綺麗だなぁと眺めつつ梅雨が明けると夏がやってくるなぁ、と当たり前のことを考える私です。暑いのは苦手なので…。さて、ちょっと前になりますが、衣替えをしました。息子の服を整理すると必ず見つけるものがあります。それは出産をし、退院する日に着せていた息子の服。洋服をはじめ下着から靴下までその日着ていたものは一式袋に入れて保管してあります。そのしまってある衣装ケースを開ける度に眺めてしまいます。これからも成長していく息子の服を全部とっておくことはできませんが、これ一式だけはずっととっておこうと決めています。

左・息子が退院の時に着ていた服。『愛情設計』というブランド。肌にやさしい素材を使用しています。私は大型ショッピングセンターで購入しましたが、デパートには店舗として入っていて品揃えも豊富でした。右・生まれたのは真冬だったため肌着も着せていました。前開きの肌着は新生児ならでは。

退院した時の息子の服を見ていると、妊娠してから出産するまでのことを思い出したので、今回はそのことを書こうと思います。妊娠出産という生まれてはじめての経験。これだけでも貴重な体験ですが、もうひとつ私は自分が思う自分と、本当の自分はわりと違うということを気づくキッカケになりました。

私たちの親世代は病院で出産する人がほとんどだったと思いますが、最近は病院の他に、自宅や助産院で出産する人も増えてきました。私も自然なお産というのには憧れがあって「自宅は無理でも助産院なんていいなぁ~」と思っていましたが、実際妊娠をすると「ベビーになにかあったらどうする? やっぱり医療機器がすぐ隣にないと不安だわぁ…」と結局NICU(新生児集中治療室)もしっかりついた病院を選びました。日頃、エコとか有機、無農薬、スローライフ、ロハスなどといった言葉に関心があり、自分はナチュラル志向だと思っていましたが、いざとなると文明の利器がないとダメだったんですね…。

基本的には裸足でいましたが、外気浴や「寒いかな?」と思った時に履かせていた靴下。右側が現在履いている靴下。約1年半での成長ぶりがわかりますでしょーか!?

けれどもやっぱりなるべくなら自然に任せたお産がしたいので病院といっても、陣痛から出産、産後まで移動しなくていいLDR室があり、出産後は母子同室で母乳育児を推奨している病院にしました。この病院は、誰に聞いても評判が良く、そこで出産した経験のある友達に聞いても「いいよ」という答えが返ってきたのですが「母乳の出が悪くても簡単にあきらめさせてはくれないし、結構大変だよ」と言われました。実際病院に行った時に「どうしてうちを選んだんですか?」と、これぞベテランっていう雰囲気の助産師長に聞かれ「なるべく自然なお産がしたかったからです」と答えたところチラリとこっちを見て「うちはハードですよ」と言われました。その時、私はとにかく出産することに燃えていたので、鼻息荒く「大丈夫です!」と答えましたが、あの助産師長には、のちの私の姿が見えていたのかもしれません…。
<後編へつづく>