加納忠幸のワイン飲もうよ スペインのカヴァ、コドーニュ・セミナーに行ってきました。

(2009.05.29)

昨日、スペインのカヴァ(スパークリングワイン)、
コドーニュのセミナーがあったので行ってきました。

生産者が来るワインのセミナーはいろいろあるのですが、
カヴァのセミナーは初めて。
ちなみにカヴァとはスペイン産のスパークリングワインで
シャンパンと同じく瓶内2次発酵をしたもの。
産地としては主としてカタルーニャ州ペネデス。

カヴァとしてはサントリーが輸入しているフレシネが有名ですが、
今回のセミナーはメルシャンのコドーニュ。
コドーニュ社は、家族経営の歴史のある会社です。

講師はコドーニュ社最高醸造責任者のブルーノ・コルマ・マルティさん。
セミナーはコドーニュ社の歴史、醸造についての説明、
テイスティングと続いたのですが、
今回のセミナーで面白かった点は2点。

一つはワインの保存法。
コドーニュ社では同じワインを1年間
立てて保存したものと、寝かせて保存したものを比較したところ、
寝かせて保存したものの方がコルクの劣化が進んでいたとのこと。

そのため、10年ほど前からコドーニュ社では
スパークリングワインについてすべて立てたまま保管、
輸送を行っているのだそうです。

ワインは寝かせて保管するものと相場が決まっていますが、
コドーニュほどの会社が大きな声で
立てて保管した方が良いと言っていることは
大変興味深いところです。

他のワインメーカーも同じような実験をしてほしいですね。

さて、もう一つ面白かったところが、
2次発酵をする前のワインのテイスティングがあったこと。

奥に写っている3つのグラスがそれで、左から、
マカベオ、チャレッロ、バレリャーダのブレンド、
シャルドネ、ピノ・ノワールの3つです。
シャルドネにはちょっとにごりあり。

味をみてみると、マカベオ、チャレッロ、バレリャーダのブレンドは
まさにスペインの白ワインといったイメージ。
シャルドネはちょっとブラインドで飲んだらわからない味、
ピノ・ノワールは香りがピノでした。

ただ、3つとも、普通に飲むワインよりも酸味が強い。
これは、通常のワインよりも収穫時期が早く
酸が落ちないうちに収穫するためだそうです。

この酸の強いワインに酵母と糖分を加えて二次発酵させると
おいしいカヴァができるのだということで納得。

貴重な経験ができたセミナーでした。