ドイツのシュテュットガルト、スイスのチューリッヒ、そしてオーストリアのウィーン。この３都市で展開されている、「BLICKFANG(ブリックファング) 」という、家具・洋服・宝石の分野の見本市組織があります。

この「BLICKFANG」が、ドイツ、スイス、オーストリアの若手注目デザイナーを紹介するため、10月下旬のTOKYO DESIGNERS WEEK 2008に参加し、これに合わせて多くのデザイナーが来日、そして作品が紹介されました。

さて、今回参加の３カ国の若手デザイナーが創るデザインは、それぞれの国民性よりも個性が前面に出た面白いアイデア作品が多くありました。共通項としては、シンプルで合理的、それでいてキュートな作品が多かったように思えます。

それでは、私目線で選んだ注目のデザイナーと作品を以下ご紹介します。

まずは、ドイツのdesignshot（デザインスホット）社がプロデュース、Verena Arens（ヴェレーナ・アーレンス）デザインによる、室内履きです。「mein Held」（マイ　ヒーローの意味)という名前がついており、フェルトで出来ています。この作品は、折りたたみ式なので、旅行のお供には見た目もかわいく、それでいて機能性がありバッチリですね。

ドイツのdesignshot（デザインスホット）社の「mein Held」という名の　フェルト製、室内履き。	折りたたみが可能なのです。旅にお供に連れていきたくなります。

次に、オーストリアの「eva kim heu（エファ キム ホイ）」の作品です。フェルト製のポップな帽子を得意とするデザイナーですが、蝶々のついたヘアーピンなどもカラフルに揃っており、女の子の心を掴むデザインです。色違いで何色も揃え、その日の気分でヘアーアレンジするのも楽しそうです。

さて、最後にドイツの「Tausche（タウシェ）」という鞄のブランドです。この鞄のフタ部分にファスナーがついており、取り外し、及び他のフタのデザインと交換可能な「日替わりバック」です。鞄一つでいくつものデザインが楽しめるので、様々なＴＯＰでカジュアルに使用できそうです。

その他にも目を引く興味深いデザインが多くありました。

レセプションパーティーや、デザイナーズウィークの会場で知り合った、これら３カ国のデザイナーさんは、自分の作品を熱心に説明し、またコンセプトがハッキリしている方たちが多く印象的でした。

見た目の美しさや斬新さは意識しつつ、機能性や合理性、そして唯一無二のアイデアにこだわる姿勢が素晴らしく、しかしだからといって、肩に力が入りすぎていなく、遊び心とリラックスした雰囲気、そして若さとモダンさも融合し、それらが作品にも表現されていて、好印象でした。

これからもドイツはじめ、ヨーロッパの若手デザイナーに注目していこうと思います。

「eva kim heu（エファ キム ホイ）」の蝶々のついたカラフルなヘアーピン。	ドイツの「Tausche（タウシェ）」という鞄のブランドです。	Tauscheの鞄は交換可能なフタの部分が豊富に揃うのです。