佐藤友美の東京バカンス 都心で落語を、さくっと。

(2008.09.09)

「落語ブーム」といわれてはや数年がたっておりますが、ブームは去らず、ますます盛り上がる様子を呈しています。人気の落語家のチケットは取るのにも一苦労。だけどそもそも落語って、もっと気軽にきくものであったはず。急に思い立って会社帰りにふらっと行ける、しかも短時間の公演なので、終演後に一緒に行った友人と感想を語り合いながら、じっくり呑む時間がある、そんな気楽で素敵な落語会。たくさんある中から、実際に私もよく足を運ぶ落語会をふたつ、ご紹介します。

 

●芝浜ワイン寄席
田町(三田)駅からすぐのところに「Le Vin Vivant (ル・ヴァン・ヴィヴァン)」というワインショップがあります。その店内の奥で毎月第一月曜日に開催されている落語会。二ツ目の若手二人が三席やってくれて、しかもグラスワイン一杯付き。赤白選べて、しかもワインショップのだからお味も保証付き。それでいて入場料はなんと!たったの1,000円。中入り(休憩時間)に店内をめぐれば、「口に含むとマスカットの香りが広がり~云々」のようなその気にさせるワインのおすすめPOPがズラリ。もちろん購入可能です。ワインをちびちびなめながら落語を聴くのもここならでは。なかなかオツなものであります。

 

●不動院寄席
六本木のど真ん中、ドンキホーテの裏手あたりに会場となるお寺・不動院はあります。立川談志を家元とする立川流の若手が3名、レギュラー出演するのが「不動院寄席」。本堂の上にある綺麗な畳敷きの部屋にに座布団がおかれ、いつもそんなに混まないせいか、ゆるい時間が流れています。靴を脱いで聴く落語、リラックスできていいもんです。終演後、通りへ出ればいつもの六本木の喧噪。このギャップにくらくらしちゃいます。こちらも入場料は1,200円。 アートが好きな方は、終演後は22時まで開館している森美術館へはしごするのもおすすめ。私はたいがいそうしています。場所柄、夜遅くまでお食事処には困りませんしね。