加納忠幸のワイン飲もうよ 「柏屋夏祭り」、盛況でした

(2009.07.31)

もう、1週間以上たってしまいましたが
7月20日に開催した私がワイン館の館長を務める「柏屋夏祭り」のご報告です。

柏屋夏祭りとは、日本酒、焼酎、ウイスキー、ワインの
つくり手さんをお呼びして実施する、一般の方向けの大試飲会。
実は、2006年9月に柏屋秋祭りとして、第1回を開催したのですが、
その後中々2回目が開催できず、2年10ヶ月ぶりに
ようやく第2回を開催の運びとなりました。

ワインについては、前回は2社の方にいらしていただきましたが、
今回は、「中央葡萄酒」、「五一ワイン」、そして「仲村わいん工房」の
3社の方にお越しいただきました。

会場は東府中駅から徒歩1分のむさし府中商工会議所の大ホール。

お客様の数は約130名。

13:00から16:00までの3時間の開催でしたが、
ほとんどのお客様がその3時間試飲し続け、
それにもかかわらず誰一人として酔いつぶれることもなく、
無事終わることができたのが、何よりでした。

さてワインでお呼びしたつくり手さんは

五一ワインの菊池敬さん。

中央葡萄酒の船橋誠一さん。そして

仲村わいん工房の仲村現二さん。
仲村さんはこのような催しに、ほとんど出席されたことがないので、
お顔を見るのも初めての方が多いのではないかと思いますが、
毎日ぶどう畑で作業されているだけあって本当によく日焼けされていました。

お客様で、下北沢で国産ワインのみのワインカフェ『タンブラン』を
運営している大場さんがおられたので

仲村さんとパチ。

さて、この柏屋夏祭りは言うなれば1次会。
その打ち上げ(2次会)を我が家に場所を移して行いました。

我が家に3つのワイナリーの方を同時にお呼びするのは初めて。
山梨、長野、大阪と地域の違うワイナリーの方がそろうと、
いろいろ地区ごとの違いがわかったり、
なかなか面白いお話をうかがうことができました。

たとえば

大阪から見ると長野は東京から近く恵まれているように見えるが
東京から近く恵まれているのは山梨だけで、
長野になると東京からの訪問客もずっと少ない。

大阪ではワインメーカーが5社しかないのに
お互いに情報交換をしたりすることがない。

ピノ・ノワールは成木にすることまでは比較的容易だが、
そのぶどうから、ピノ・ノワールの特徴が出たワインをつくることは
大変難しい。新たにピノ・ノワールに挑戦することはお勧めしない。

灘の酒造メーカーから買った中古のタンクでワインをつくっていたら、
地元の税務署からタンクの検量をしなければならないと言われた。

タンクの容量は水平に2mmごとの容量を量って検量し、
そのタンクにどれだけ酒が入っているか見るときには、
上から長い定規をタンクの中に入れてどこまで濡れるか見て
量を量る。

仲村さんがワインをつくるのにブレンドしている
ミツオ・レッドというぶどうは仲村さんのお父さんが交配してつくったが
山ぶどうと何かを交配したというところまではわかっているものの
何と交配したかがわかっていない。

最近ワインづくりをしたいといってくる若者が多いが、
ワインづくりの本質をわからずにあこがれて来るものばかり。
実際は肉体労働中心の厳しいものだということを知って欲しい。

今の季節、関西では鱧(はも)の季節だが、
鱧と玉葱を梅肉だれで食べるなべが大変うまく、
それが大阪の甲州で作った
勝沼のものよりコクと甘みがあるワインと大変よく合う。

といった、普通ではなかなか聞けないお話ばかり。
2次会は延々と続き、夜11時ごろになってようやくお開き。
皆さんお疲れ様でした。ありがとうございました。