一瀬恵のパンクなドイツ ドイツ大使夫人に学ぶフラワーアレンジメント。

(2009.06.19)

先日、駐日ドイツ連邦共和国大使公邸を訪問すると、ドイツ大使夫人によるお花のアレンジメントが公邸内を素敵に演出していました。

まずはこのアレンジメント。ピンクのバラをアクセントに、上から見ると葡萄の形のフォームをしており、使用している色もピンク、緑、そしてその中間色でまとめられていて、何とも可愛らしいです。写真のように小さい花瓶に対になって2つ別のアレンジがなされており、ティーサロンのテーブルをキュートに彩っていました。

次にダイニングルームのサロンテーブルにあった上記のアレンジメントです。横長のガラスの花瓶を上手に利用したアートな作品ですね!左にオレンジ、黄色の種類は違いますが同じ大きさのお花を置き、その下に緑の葉を重ねて対極に伸ばしています。クリエイティブな発想ですね!

これはシルバーの花瓶と、それと同じような背丈でコンパクトにまとめられたアレンジメントです。シンプルな花瓶に対して、彩も濃くワイルドな印象のお花をアレンジするというコントラストが全体のバランスを美しく整えていますね。カジュアルにもゴージャスにも見える作品で、公邸内の一角にある黒い家具の上に配置されておりました。

このアレンジメントそしてセンスは、シンプルでユーモラス、私は大好きです!西洋的な「和」のニュアンスが取り入れられている気がします。全体のフォルムそしてバランスがアートですね。

左はまっ白い陶器にアレンジされた芍薬。背景となる白い壁の手前に置かれることにより、花の美しさがより際立ちますし、芍薬の背丈を美しくアピールする陶器の選びかたにもお花への愛情を感じる作品です。
右は黒いアンティーク調の家具の上、そして黒とグレーを基調とした絵画の前に置かれていた淡い色の蘭です。1つの芸術空間を創っていました。

西洋的な感覚に和のエッセンスを取り入れて自由な発想でアレンジメンされているドイツ大使夫人の作品の数々は、感性が豊かでとても素敵でした。 花瓶とのバランスそして背景との調和も抜群でした。 

そして何より、作品の1つ1つには、花を飾りお客様を迎えおもてなす大使夫人の温かい心が、感じられました。
花や自然への愛情、そしてお客様への愛情……感性を使いお花をアレンジする背景に、大使夫人のようにこれらの気持ちが含まれていると素晴らしいと思います。