麗娜が見る、日本のファッション 中国の美味しいお茶の文化についてお話しします。

(2009.05.19)

前回のコラムでご紹介した中華料理の続きで、今回は中国のお茶についてお話したいと思います。中華料理の食事に合うのは、やはり中国のお茶です。中国では、世間に言い伝えられてきたことわざがあります。「柴(たきぎ)、米、油、盐(塩)、酱(醤油)、醋(お酢)、茶」は中国人の生活になくてはならない、というものです。お茶は古くからさまざまな飲み方で楽しまれ、歴史とともに変化しながら普及してきました。

さて、私の好きな中国のおいしいお茶を紹介します。前回ご紹介した 中華レストラン『センス』と『ヘイフンテラス』にはたくさんの種類の中国茶が揃っています。今日はこの二つの店で気に入ったお茶を皆さんにご紹介したいと思います。日本人にとって、中国茶というと、ウーロン茶、プーアル茶、ジャスミン茶などを思い浮かべると思いますが、実は中国で最も生産量が多く、良く飲まれているのは緑茶なのです。私が大好きなお茶は「緑茶」の中で最も有名な、龍井(ロンジン)と碧螺春(ビーロワチュン)です。中国緑茶はかすかに蘭の香りを放つような爽やかな香りとさっぱりとした甘味があって、飲み飽きないのが特徴です。緑茶には、ビタミンCが豊富な上、気分をすっきりさせてくれる作用があるといわれます。その香りによって、精神を集中することができるそうです。また「青茶」の铁观音(テッカンノン)も好きです。ほっとするような甘さで、緑茶同様蘭の花を思わせるような香りで漂い、コクが強く濃厚です。これらのお茶は男女を問わずお勧めですが、女性には人気の花茶もお勧めしたいです。バラやスイカズラのつぼみ、桂花、菊などの茶はとてもやさしくて、美容にもいい効果があります。

それでは、中国ではどんな場所でお茶を飲むのでしょうか。私の故郷である西安には、「徳福巷」という横丁があります。とっても中国らしい名前で、西安という長い歴史を持つ町としてぴったり当てはまります。なぜならば、この横丁は現代の西安の文化を表しているのです。長さは200メートルくらいに過ぎないですが、道の両側とも次から次へと店が並んでいます。人を惹き付けるのは、この町の店には必ず中国のお茶と西洋のコーヒーがそろい、またいろいろな種類のビールとワインも揃っているからです。写真に見られるように、中国の伝統的な店もあれば、西洋風な店もあります。ファッションと品質を追求する現代人にとって居心地がよいと思います。当然、若者も、サラリーマンも、成功している経営者にも人気の高い町です。

さて、お茶とファッションの関わりについてお話します。日本の茶道と中国の茶道には、共通の文化がありながら、それぞれ各国の精神を表しています。日本の茶道では伝統的な着物を着用し、男の人はきちんと袴をつけますね。これからの季節、絽の生地には、夏の季節感がよく感じられます。また、場の重さによって紋の数が一つ、三つ、五つと、変わるそうです。これに対し中国では、服装はあまり決まっていないように思いますが、チャイナドレスが一般的かと思います。色としてはやはり赤が主流で、中国の特徴がある模様が一般的です。男性はチャイナ服(中国風の模様)の方が多いです。また、中国は多民族の国(56ヵ民族)ですから、それぞれ各民族の代表的な服を着る場合も多いのです。以上述べた装いはお茶を入れる方の服装ですが、実は飲む人はとっても自由で自分の気分によって好きな私服を選べば大丈夫なのです。

今回は、中国の茶道師ファッションの写真が用意できず、ご紹介することができなくて残念ですが、お茶の文化でも結ばれている日本と中国の友好を願いながら、多くの方に中国のお茶を楽しんでもらいたいと思います。忙しい生活の中に美味しいお茶を飲むと、何といってもリラックスできて、ストレスを解消することができるのです。是非いろいろなお茶を試してみてくださいね、きっとあなたにふさわしい美味しい中国茶を見つけられますから~♪

中国で最も使われている有名な「紫砂壺」(ズサーフ、江蘇省宜興で産する陶土です。焼きあがりは赤褐色、濃い紫色で、主に急須に使い、湯呑としても使います。)
歴史と文化の深い、西安にあるお茶の横丁「徳福巷」
「徳福巷」は人気があるため、一日中、長い車列が並んでいます。
24時間営業しているので、夜中でも灯火が輝いているのです。