Information 今年はフェルメールがいっぱい。
光の画家の軌跡に親しむ展覧会。

(2012.02.06)


 

銀座ではリ・クリエイト、渋谷では実物が。
フェルメールに親しむ展覧会開催中。

17世紀オランダの「光の画家」と呼ばれるヨハネス・フェルメール。フェルメールを愛してやまない分子生物学者 福岡伸一さんが4年もの月日をかけて世界のフェルメール作品を巡り研究。その創作の軌跡を探りながら全作品を鑑賞できる場を、ということでオランダ・デルフトの『フェルメール・センター』との協力でオープンさせた『フェルメール・センター銀座』。

フェルメールの故郷、デルフトの『フェルメール・センター』と同様に、フェルメールの複製作品が年代順に並びますが、こちらの複製技法は「リ・クリエイト」=再創造。最新のデジタルマスタリング技術によって、フェルメールが描いた当時の色調とテクスチャーを推測して、再現。原寸大で所蔵美術館と同じ額装で展示されています。

リ・クリエイト作品なので、1990年にボストンのイザベラ・スチュアート・ガードナー美術館から盗難、行方知れずとなっている『合奏』もあり。

併設の売店では、実寸サイズ、絵葉書大のリクリエイト作品の販売もあるので、お家にフェルメール作品を連れて帰ることもできます。

くしくも3月14日(水)まで、渋谷Bunkamura ザ・ミュージアムには『フェルメールからのラブレター展』として、『手紙を読む青衣の女』『手紙を書く女 』『手紙を書く女と召使い 』の3点のフェルメール作品が来日中です。こちらは、筆力はフェルメール以上とも評されるピーテル・デ・ホーホ『中庭にいる女と子供 』、それに続く世代のコルネリス・デ・マン『薬剤師イスブラント博士 』など同時代の作品もともに展示されています。

なお今年6月30日(土)〜9 月17日(月)まで東京都美術館にて開催される『マウリッツハイス美術館展』には、『真珠の耳飾りの少女』がやって来ます。今年は、日本におけるフェルメール年といえるでしょう。この機会を逃すべからず。

ヨハネス・フェルメール
Johannes Vermeer 1632-1675

オランダの自治都市デルフト生まれ。宿屋であるかたわら画商であり、画家・工芸家ギルド「聖ルカ組合」のメンバーであった父の死後その業を継ぎ、画家としても活躍。現存する作品は37点。デン・ハーグ マウリッツハイス美術館収蔵の『真珠の耳飾りの少女』は「オランダのモナ・リザ」として広く愛されている。

左『牛乳を注ぐ女』 1658-60年、45.4×40.6cm、アムステルダム国立美術館 Ⓒフェルメール・センター銀座 右『真珠の耳飾りの少女』1665年、 44.5×39cm、マウリッツハイス美術館 Ⓒフェルメール・センター銀座 7F会場では、顕微鏡の発明者アント二・ファン・レーウェンフックとフェルメールに関する福岡伸一さんならではの仮説も紹介しています。レーウェンフックとフェルメールはごく近くに住んでいて、もしかして知り合いではなかったのか? そのほか、フェルメールの驚くまでに正確な遠近法を証明する展示、絵に隠された様々な寓意の解説が。リ・クリエイト作品の販売もあり。プライスは『真珠の耳飾りの少女』138,000円など。館内に流れるBGMは久石譲さんによるもの。

左 ヨハネス・フェルメール Johannes Vermeer『手紙を読む青衣の女』“Girl Reading a Letter” 1663-64年頃 油彩・キャンヴァス 、アムステルダム国立美術館、アムステルダム市寄託 ⓒRijksmuseum, Amsterdam. On loan from the City of Amsterdam (A. van der Hoop Bequest)
右 ヨハネス・フェルメール Johannes Vermeer『手紙を書く女と召使い』 “A Lady Writing” 1670年頃 油彩・キャンヴァス アイルランド・ナショナル・ギャラリー、ダブリン ⓒNational Gallery of Ireland, Dublin, Sir Alfred and Lady Beit Gift, 1987 (Beit Collection)  Photo ⓒNational Gallery of Ireland. Photographer: Roy Hewson

 

フェルメール・センター銀座
「フェルメール 光の王国展」

会期:開催中~2012年7月22日(日)
会場:東京都中央区銀座6-11-1 銀座ソトコトロハス館
時間:10:00~18:00(入場は閉館30分前まで)
※木・金・土曜日のみ、特別夜間鑑賞券あり(19:00~22:00)
休館日:第1、3月曜日(当日が祝日の場合は開館)
入館料:大人(高校生以上)1,000円(税込)、小・中学生500円(税込)、特別夜間鑑賞券 3,000円(税込)
※特別夜間鑑賞券の料金には、入場料、音声ガイド貸し出し料、ドリンク代が含まれます。1日100名、木・金・土曜日限定。
問い合わせ:03-5537-3150

主催:フェルメール・センター銀座 実行委員会
(木楽舎、廣済堂、読売新聞社、電通)
制作:トド・プレス
後援:オランダ王国大使館
特別協賛:味の素KK、ANA、HABA(ハーバー)
協力:フェルメール・センター・デルフト、価格コム、J-WAVE
監修:福岡伸一(分子生物学者)
音楽:久石譲(音楽家)/美術監修:伊東順二(美術評論家)
会場照明:岡安泉(照明デザイナー)
音声ガイド・ナレーション:宮沢りえ(女優)、小林薫(俳優) 
*会場の音声ガイドメニューは日によって異なります。
全37作品音声ガイドアプリ 
http://www.vermeer-center-ginza.com/

フェルメールからのラブレター展

会期:開催中~2012年3月14日(水)
会場:Bunkamura ザ・ミュージアム(渋谷・東急本店横)
   東京都渋谷区道玄坂2-24-1-B1F
時間:10:00~19:00(入場は各閉館の30分前まで)
※毎週金・土曜日は21:00まで(12月30日、31日を除く)
休館日:1月1日(日)のみ
オーディオガイド:道上洋三(朝日放送)、武内絵美(テレビ朝日)、約30分 500円
BGM:スウェーリンク、ダウランド 17世紀クラシック音楽
問い合わせ:03-5777-8600(ハローダイヤル)
http://vermeer-message.com/