麗娜が見る、日本のファッション シンガポールやフランスでのショー。

(2008.12.08)

前回お話しましたように、最初の仕事が終わった時、ショーの最後に登場するプロのファッションモデルを心に目指しました。大学でデザインを勉強しながら、時間をつくってファッションモデルの仕事を続けていました。やがて慣れてくると、家族や友達も応援してくれるので、いくつかのモデルコンテストに挑戦しました。

Elite Model Lookを始めとするいくつかのモデルコンテストに入賞できたので、それらが評価され、大学の推薦により初めて海外へ仕事に行くことになりました。中華人民共和国代表として、シンガポールで開催された中国民族ファッションショー『Grand Chinese Style Fashion Show 2002』や、2003年中仏文化年を記念してフランスで行われた中華民族服飾行事など、数多くの国家的な活動に参加できました。

シンガポールは海外といっても同じアジアの国で、しかもシンガポールの国民の70%以上は華僑ですから、そんなに外国だなという感じは強くなかったです。シンガポールの国民はとっても親切です。観衆たちはいつも応援してくださり、写真をたくさん撮ってくれましたので、心が通じるようでとっても印象が強かったです。日本と同じく海に囲まれた国なので、景色が素晴らしいです。街の中はきれいで、みんながそれを保つようにしています。今思い出してみても、シンガポールの国民は本当に全体的にマナーが良かったです。それは、厳密な法律と密接な関係があると思います。町を歩く時も、急いでいて自分より前の人を追い越すと、他人にとって失礼なことなので、おわびをする習慣があるようです。

フランスのパリは、世界の流行・芸術の発信地であり、芸術や文化を学ぶ多くの人たちの憧れる街です。そしてロマンチックな都とも言えます。私は高ぶる心を持ちながら、幸運なことに中国最初にルーブル宮殿内で行われたファッションショーに参加しました。パリの渋滞はすごいです。渋滞のためバスがほとんど進まなかったおかげで、窓の外に素敵なものを見つけました。それは、フリーマーケットです。高級な店でものを選ぶのと雰囲気は全然違って、繁華な通りで、人々は楽しく自由に値段の駆け引きができるところです。やはり文化の都なので、芸術品はたくさんあり、運が良ければ、価値のある芸術品も見つかるそうです。残念ながらスケジュールが詰まっていたので、私はバスから降りて近くで見ることができなかったのですが、今度はぜひフリーマーケットに行ってみたいと思いました。

海外での仕事を経験してから、ファッションに対してより深く理解することができるようになりました。服飾文化は、源が遠ければ流れも長くなるものです。特に各国の民族服飾は、その国の歴史や文化などを豊かに含んでいます。言葉は通じなくても、ファッションを通して両国の間は近づきました。ファッションは、時代の中で流れている非言語のコミュニケーションです。世界各地のファッション文化に触れることで、ファッションに対して一層興味を抱くようになりました。

シンガポールでのショーより。中国南部雲南省の少数民族に伝わる、祈祷師の衣裳。

フランスでのショーより。同じく雲南省苗族の、盛会のための衣裳。

ルーブルでのショーより。新疆回族(イスラム教を信仰する民族)の衣裳。