山本嬢の王道と邪道のはざまで case 7:ヒトクセあるワイナリーツアー@インド。『タイガーヒル・ヴィンヤーズ リゾート&スパ』へ。

(2009.10.31)

ブドウ畑を巡り、生産者の説明を聞きながらワインを楽しむ、ワイナリーツアー。ワイン好きなら、やっぱりワイナリーは訪れてみたいもんでしょう。



たとえ、それがインドでも。


「ぶっちゃけ、インドのワインってどうなの?」と言われれば、正直なところ、「生産者を選べば悪くない」と答えるかな。ワイン生産に商機を見出し、今でも続々と新しいワイナリーが誕生しているインド。ただ、これからに期待する部分の大きいワイナリーも多く……まだまだ過渡期なんです。


とはいえ、産地としては悪くありません。アツイ気候だと思われがちですが、高地になれば、どこでも涼しいし。そういやヒマラヤだってインドでしたなぁ。

インドのブドウ畑。棚式と垣根式、両方あります。ここの垣根はなぜか高さ2mほどに伸びてました。チビな私にゃ、手入れが大変そう……。

日本では、ワイナリーが集まってる山梨なら、東京からちょうど日帰りで行ける距離ですよね。インドでは、ムンバイから電車で気軽に行ける「ナシク」という町が、ワイナリーの集まってるエリアとして有名です。東京~山梨間は約100kmなんですが、実はムンバイ~ナシクも約100km。移動が電車でも車でも、ブドウ畑が延々と連なる車窓風景にけっこうシビレます。



で、このナシクにはワイナリーの経営するホテルがあるんで、日帰りと言わず、せめて1泊はしてみたい。だって泊まったほうが、「飲んで食べて、あとは寝るだけ」っていうグウタラなシアワセが堪能できますから。

ということで、ナシクにあるオススメのワイナリーホテルを2軒挙げてみます。

 

 

タイガーヒル・ヴィンヤーズ リゾート&スパ

Tiger Hill Vineyards Resort & Spa
http://www.tigerhillvineyards.com/

『タイガーヒル・ヴィンヤーズ リゾート&スパ』のフロント前景。建物だけ見てると、カリフォルニアに来たみたい。
天井が高めでゆったりのコテージ。1人宿泊なら、朝食付きで2,800ルピー(約5,500円)
バー・カウンター背後のワインは全て、シャトー・インダージ扱いのもの。好みを伝えればスタッフが選んでくれる。

インド最大のワイナリー「シャトー・インダージ」系列のホテル。シャトー・インダージはいくつかのワインブランドを持ってまして、タイガーヒルというのは、中でもラグジュアリーなランクのブランド名。宿はそれぞれ2軒1棟のコテージ形式で、ホテルの敷地内に点在してます。

ヴィノテラピーを受けられるスパ併設。ただし、宿泊予約時にスパも事前予約を。閑散期にはスパを閉めてる恐れがあります。

試飲コーナーでは、タイガーヒルのほかシャトー・インダージの扱うワインがズラ~リ。ここで自分の好きなワインを見つけ、隣のレストランでそのワインと食事を合わせる、なんてのも悪くないですね。
なかなか気の利くスタッフのおかげで、滞在は快適でした。

 

ビヨンド

Beyond
http://sulawines.com/visit/beyond-accommodation-at-the-vineyards/

こちら、スラ・ヴィンヤーズのコテージ『ビヨンド』。ブドウ畑を眺めながらハンモックでお昼寝って贅沢!
室内ブランコがあるリビング。寝室は1Fに2つ、2Fに1つ。それぞれ内装や設備は少しずつ違います。
ブドウ畑を見渡せるプール。これがまた気持ちいいんだなぁ~。

スラ・ヴィンヤーズのワインは、日本でもちょいちょい見かけます。ここは、そのスラの直営ホテル。1コテージまるまる貸切るスタイルで1泊16000ルピー、日本円で約3万円なり。高っ…と思いきや、コテージには寝室が3室あり、6人の宿泊が可能。しかも、ワイナリーツアー、専任シェフによる食事まで料金に含まれてるんだから、逆に安いくらいです。


リビングのソファで本を読んでると、「マダーム、コーヒーいかがですか?」なんてシェフが声をかけてくれたりして、ちょっとしたハイソ気分。あーうれしいけど、慣れないと照れちゃうー(←哀しい庶民)。

 

インドの世界遺産、アジャンタ&エローラ遺跡の観光拠点はアウランガバードという町なんですが、ムンバイとアウランガバードを結ぶ鉄道の、ちょうど真ん中がナシク。遺跡観光のついでに“ぶらり途中下車の旅”、ワイナリー観光はいかがでしょう。
一度降りたら、次の電車はなかなか来ないけど。

さあ、次回は本題のワイナリーへ―――
(続く)