グー先生、今日も料理三昧 鱧三昧 その2

(2008.09.30)

近頃鱧は韓国産が最高級とされている。脂がのっていて皮が軟らかくて、口溶けがいいのである。鱧の本場京都では、韓国産の人気が高く、高値でも韓国産を使っている料理屋さんが多いとか。だからと言って、よい素材があるからそれでいいのかと言えば、それを活かす技術に冴えがなかったら元も子もない。

高級と言われる韓国産鱧より、

高級と言われる韓国産鱧より、

骨切りの技術が秀でている方に軍配が上がる。

骨切りの技術が秀でている方に軍配が上がる。

幸運なことに、淡路、天草、韓国の食べ比べ。(贔屓目かなー。やっぱり淡路が好き。)

幸運なことに、淡路、天草、韓国の食べ比べ。(贔屓目かなー。やっぱり淡路が好き。)

 鱧は「落とし」と「しゃぶしゃぶ」でも大満足なのに、今年は何とバラエティーに富んだ鱧料理を堪能したことか。料理人さんの発想にただただ頭が下がる。アトリエで再現したいような、やめておいた方がいいような。真似できそうな料理だけど、見た目しか真似になってない料理になるのがオチだなー。身の程を知っている、と言うよりその味を知っている私は、やめておくことにしよう。

 料理研究家は何でも再現するわけではないのだ。

 再現はしないが紹介は出来る。では。

 見事な骨切りが鱧の花を咲かせた。

 
 鱧の白さが引き立つよう、松茸を添えてみた。(なんや、それ)

鱧の白さが引き立つよう、松茸を添えてみた。(なんや、それ)

 鱧しゃぶの鍋あとは、当然ながら、雑炊だね。

 鱧しゃぶの鍋あとは、当然ながら、雑炊だね。

 鱧のかりんとうとは何と贅沢な!

鱧のかりんとうとは何と贅沢な!

07

鱧のフライのクリスピーさが心地よい。

鱧の白さが引き立つよう、松茸を添えてみた。(ええ、っちゅうねん)

身が薄い部分と言えども骨切りの手は抜いてない。

尻尾のほうは酢の物に。

身が薄い部分と言えども骨切りの手は抜いてない。

細かな層は縦式ミルフィーユのようだ。

細かな層は縦式ミルフィーユのようだ。

大満足の今年の鱧。

大満足の今年の鱧。

ところが、である。とある蕎麦会で、こんな鱧が出てきてしまった。

穴子? かますの干物? と言いたくなるような、小さくて薄くて噛み応えのある
甘ったるいたれの鱧の照り焼き。

 「こんなん鱧ちゃう!」

 これが今年の締めになるかと思うと悲しい。

 仕方ない。仕切り直しに締めにふさわしい正統派の鱧。もう一度食べないと
な。料理研究家とはつらい仕事である♪♪