加納忠幸のワイン飲もうよ シャンパンセミナーランチ@タテル ヨシノ。

(2009.05.25)

普段、もっぱらB級グルメのお店ばかり行っている私ですが、
シャンパーニュ委員会主催のセミナーランチが
人気のレストラン、『レストラン タテル ヨシノ 銀座』であるというので、
たまにはフレンチも、ということで行ってきました。

オーナーシェフの吉野建さんは、パリに所有するレストラン
『ステラ・マリス』が2006年度版ミシュランで一つ星獲得。
日本で所有する芝と汐留のタテルヨシノがそれぞれ
ミシュラン東京版で一つ星という凄腕の持ち主。

参加費は一人、税・サービス料込みで15,000円。
シャンパーニュ委員会主催のイベントは
価格は高くてもその価格以上のものがあるので期待大です。

『レストラン タテル ヨシノ 銀座』は、銀座の三原橋のところにできた新しいビルの12階。
まだ内装工事が終わっていない部分もあるようで、
ビルの周りはカラーコーンで囲まれており、工事中の雰囲気。
ビルの横に回ると、黒服の方が案内に出ておられました。

このセミナーはシャンパンが4種類、最初に決められており、
それに合わせてタテル ヨシノのソムリエ若林英司さんが
シェフと相談の上料理を決める形で料理が選ばれたとのこと。

この方が、シャンパーニュ地方ワイン生産同業者委員会広報部長の
ダニエル・ロルソンさん。
それぞれのシャンパンの解説をしてくださいます。

最初のシャンパン

Raoul Collet “Blanc de Blanc”には

グリンピースの冷たいヴルーテ クルスタッセのエミュルション。
シャンパンは日本にまだ入ってきていないRM(個人生産者)の、
シャルドネだけからつくられた1本。
さっぱりとした味わいが絶妙な相性を見せます。

ちなみにシャンパングラスはスパイラルというタイプのグラスで、
泡がらせん状に上がっていくのが特徴です。

2番目のシャンパン

Jadques Defrance “Brut NV”には

にんじんをまとったフォワグラのフォンダン トリュフ風味。
写真の色がきれいに出ていないのが大変残念な、本当に美しい色の一皿。
にんじん、フォワグラ、トリュフの味の組み合わせも絶妙です。

フォワグラに合わせるワインは結構難しいと思いますが、
シャンパンとの組み合わせは最高のマリアージュでした。

次の

Laurent Perrier “Cuvee Rose Brut”には

軽くスモークしたサーモンミーキュイ ステラマリス風。
この料理はタテルヨシノのスペシャリテの一つのようで
ホームページにも載っています。

スモークサーモンというと薄くスライスしたものが普通ですが、
こちらはまさに塩鮭のよう。
この燻製香がロゼシャンパンとお互いに引き立てあうから不思議。
色も料理とワインがここまで同じとは。

最後の

Krug “Grand Cuvee”には、

小鴨のロティ エピス風味。
鴨も普通は薄くスライスしたものを想像しますが、
こちらはまさにステーキの厚さ。

普通でしたら合わせるワインはコクのある赤。
ところがクリュッグはこの鴨料理に負けていません。
また、白ワインのグラスで飲むのも初めての経験。

更にデザート

ミロワールショコラのムース3種類のスパイスの香りにも
濃厚なチョコレートにクリュッグは合ってしまいます。

私が以前シャンパンだけでフルコースを食べた経験は、
ローラン・ペリエのシャトーでご馳走になったことがありますが、
その時でも肉料理にはボルドーの赤を合わせていました。

それが今回は全てシャンパンで、マリアージュも完璧。
グラスも面白かったし、
まさに目からうろこの経験をすることができました。

家へ帰ってからタテル ヨシノのサイトでメニューを調べてみると
どう考えても今回の料理とシャンパンの組み合わせでは
個人で行ったら、会費の2倍くらい掛かってしまいそう。
シャンパーニュ委員会様様です。

ちなみにシャンパーニュ委員会のイベントの案内は
シャンパーニュ委員会主催
シャンパーニュアカデミーの受講生へ送られてくるので
興味のある方はぜひご参加を。