麗娜が見る、日本のファッション ホワイトクリスマスの西安から!

(2008.12.22)

クリスマスと言えば、日本に来る四年前、中国で過ごした最後のクリスマスイブを思い出します。その日大雪が降り、西安の街や古城が真っ白な雪で覆われ、美しいホワイトクリスマスとなりました。

中国では生活文化でもグローバル化が進み、日本と同じようにクリスマスを祝うようになりました。でもそれは、ほんの最近20年ほどのことです。私が子供の頃の中国では、サンタクロースの存在は単なる空想のものとして考えられていました。西欧や日本では、クリスマスイブの夜に長靴下を用意しておくと、サンタさんからプレゼントをもらえることは知らなかったです。子どもの頃にサンタがいなかったことは、今思い出してみると、少し残念なことでした。

今日のクリスマスは、中国人にとっても、みんなで楽しめるイベントになっています。街の店の人たちはサンタクロースの格好をして、かわいらしいお菓子などのプレゼントを道行く人たちに配ります。そして人々のファッションも、その日の雰囲気に合わせたカラフルで賑やかなものになります。家族で祝うというよりは、若者たちの間で、友達や恋人同士で祝うことが普通です。その日の食事は、おしゃれな人たちは西洋料理を選ぶこともありますが、ご馳走の主流はやはり中華料理であることは変わりません。クリスマスケーキを食べる習慣も、まだそれほど広がってはいません。日本と比べると、西洋文化から影響を受けたのは遅かったですから、これから取り入れられていく外国の文化がまだあると思います。

クリスマスイブは、中国語で「平安夜」といいます。この夜、恋人たちはいつまでも長く付き合えることを願い、一緒に過ごします。そして幸せを願いながら、諸葛孔明が考案したといわれる紙製の熱気球を空へ放ちます。また、たくさんのところでクリスマスのイベントや、パーティーも行われます。私が日本に来る前モデルの仕事をしていた頃は、クリスマスイブの日は二つ以上のショーに参加することがよくありました。その日のショーには、いつもと違って素敵なストーリーがあります。例えば、雪の情景を表している曲が会場に流れ、ステージ上にいるカップルが腕を組みます。やがて寄り添う二人が歩きだすと、空から雪が降り始める、といったようなものです。この演出は、永遠の愛と絆を象徴していて、見ている人たちもとても幸せな想いに満たされます。最後に全員で揃ってジングルベルの曲を歌い、楽しく踊ります。

このように最近は中国でも、クリスマスは若い人たちにとって賑やかに集う日になりました。西欧とまだ違うところはありますが、西欧のお祝い(クリスマスだけでなく、バレンタイン・デーや、イースターなども)を楽しむようになりました。文化のグローバル化が進めば世界のつながりは近くなり、人々の心もつながるようになることを祈りたいです。皆さんは大切な日を、どなたとお過ごしになりますか。思い出に残る日になりますように。

大雪で覆われる、西安の古城。

町にいる市民たちのサンタ姿。

恋人たちが空に放つ、紙製の熱気球。