一瀬恵のパンクなドイツ ヨーロッパのジゴロ&ジゴレットに学ぶデート塾

(2008.06.02)

とある冬のバカンスに、スイスの温泉保養地Vals(ヴァルス)を訪れた。そこには世界的な建築家マリオ・ボッタが設計した美しいウェルネス・ホテル「ヴァルス・テルメ」がある。

スパに入った後、雪景色を眺めながらホテルのラウンジでくつろいでいると、ある2組のカップルが視界に入ってきた。その2組のカップルには共通点と相違点があった。

共通点は2組とも、明らかに女性が年配で、男性が年下であったこと、そして相違点は1組は楽しそうで、もう1組は不満そうであったこと、だ。

楽しそうなカップルの方は、2人の世界を創っていて、周りが目に入らない程にLOVEな雰囲気だった。一方、不満そうなカップルの方は、男性が雰囲気に呑まれてキョロキョロと落ち着かず、女性はそれに対して「もっと会話に集中してほしい」と呟いていた。

奇妙な偶然だが、フランス映画『プライスレス 素敵な恋の見つけ方』」で、別の事情ではあるが、これと似たようなせりふが出てくる。
ジゴレット扮するオドレイ・トトゥに恋をした若い男性が、レストランで別の年配女性とデートをしているシーンだ。 彼はオドレイ・トトゥが気になり、何度もテーブルを離れる。するとデート相手の年配女性は、「もっと私に集中してほしい」と呟くのだ。

デートをするとき一番大切なことって何だろう。
やはり、上の例からも学べるように、どんな事情があろうと、

・ソワソワしない
・2人の世界に集中する

ではなかろうか。当たり前のことだが、基本はやっぱり大切! そんなことをふと思いました。

ヴァルス・テルメのレストラン

同じくラウンジ