山本嬢の王道と邪道のはざまで case 9:オトナの万博『アダルト博』は、女性でも楽しめます。

(2011.03.31)

こんにちは、淑女のみなさん。唐突だけど、万博って興味あります?

あ、上海万博じゃなくて。もっと刺激的でホットな博覧会がマカオで定期開催されているのを、ん、ご存じでない?「アジア・アダルト博覧会」のことなんですけどね。

マカオの最高級ホテル「ヴェネチアン・マカオ」で行われる「アジア・アダルト博」。入場料は、ゴム製品や潤滑油の試供品つきでHK$100(約1100円)。

アダルト博は、「夜の営みを豊かにするべく、エンターテイメント性や安全性を高めた各種グッズの展示・紹介をする場」。ズバリいうなら「エロ大集合」ってとこです。

世界各地で行われていて、日本から一番近い会場はマカオ。マカオのアダルト博は、アジア在住の客層にフォーカスされてます。会場内にはビジネス客も一般客も入り乱れ、グッズ買い付けの交渉からAV女優とのツーショット写真交渉まで、それはもう大盛り上がり。

でも、いかんせん、マカオ。
「アダルト博のために、わざわざマカオになんて行くか」と考える淑女のみなさんに代わり、「アダルト博のためにマカオへ行った」私がサクッとレポートしましょう。女の本能にビビッと訴えてくる芸術的なエロモノから、笑えるエロモノ、「はぁ?」なエロモノまでをピックアップしていきますね。

最先端のエロ事情、どんなもんだか興味のある方は、じっくり(&こっそり)ご覧あれ。
 

サガミオリジナルといえばおなじみ、あのゴム製品が平和の塔となって会場中心に。それ自身だけでそそり立つゴム、というギミックがステキ。
ピンヒール専門の靴メーカー数社も出展。踏む&踏まれるためのピンヒールがズラリ揃った光景を見たら、別の部分がピンとなる人もいる。嗜好は様々です。
1.まさにオブジェ、居間に飾れる(かもしれない)ディルドー。

オトナのオモチャって、今じゃドン=キホーテでいつでも買えちゃうけど、困るのは隠し場所。下着ケースの奥くらいしか思いつかんし。しかし、あえて棚に飾って見せてしまうという、大胆な発想の転換もアリだということです。

写真左上は先端に赤い花が埋まっており、まるで一輪ざしのよう。この「愛の水中花」的な発想には脱帽ですね。ガラスは、耐熱・耐衝撃・耐腐食に優れているパイレックス。料理の皿以外でパイレックスが使われているのを、私は初めて見た。

ガラスにクロムを混ぜ込むことでメタリックな輝きを表現したものもありました。使い方が不明なものもあって、たまらず営業担当者に訊ねると普通のマッサージ用品で、エロじゃないガラス製品もいろいろ造っていた会社だから、とのこと。

まぎらわしいから、アダルト博で並べんでくれ。いや、これも考えようによってはエロに転用できるからいいのか。

ガラス製にもかかわらず、バイブ機能付き。スイッチの切り替えで振動は7種類に変化するという。化粧っ気のない20代のお姉さん(営業担当)から
「お客様、ぜひ握って試してください! ほらほら、私がスイッチ押しますから」。
ブッブッブッ……
ブブッブブッ……
ブーブッ、ブーブッ……
ブブブブブブブブブブブブ……

こうなってくると、完全にオブジェ。家族にバレたくないときの、ひとつの選択でしょう。
そもそも、ディルドーとしてどうよ? これでいいなら、日常品の中で代用できるもの一杯あるでしょ?

右のオブジェも、実はディルドーです。

2.本物のジュエリーをちりばめたオモチャ、330万円。

オトナのオモチャをドン=キホーテでコッソリ購入するレベルを超えたら、その遠い先にあるものが「エロティック・ジュエリー・コレクション」。お金に余裕のある方々は、遊び心を金で満たすようです。

陳列棚の中でもひときわ目を惹くのが、ムチ。人毛を用い、350個しか制作されていない限定品。きっと“痛こそばゆい”であろうムチのお値段はUS$460、約4万円なり。

ちなみに、「エタニティ・バイブレーター・エッグ」はUS$25,000。計4カラット分のホワイト・ダイヤモンドがまぶしい……。「ラブ・チョーカー」(US$280)は、男性自身の根元に取り付け持続力を高めてくれます。男性にプレゼントすると、「俺……ダメだった?」とプライドを傷つける可能性もあるので、要注意グッズです。

「今までのオトナのオモチャって、チープなものばかり。本当にゴージャスなものがあってもいいな、と思って自分で造ってみました」
と、コリン・バーンさん。
彼こそ、宝石業界でデザイナーとして長年働いてきたノウハウをベースに、超高級なセクシー・グッズ・ブランドを誕生させた人です。オーストラリアの会社ながら、顧客は中国や日本にも広がっています。
「でも、髪の毛のムチって、痛くないでしょ」
と訊ねたら、
「だって、僕が痛いのキライだから(笑)」。
おかげで文字通り、ソフトSM用のグッズとなりました。

Scarlet Amour日本語サイト http://www.scarletamour.com/jp/japanese.html

3.想像力も逞しくしやがれ、ずらりとワイフたち。

ダッチなワイフって、こんなにキャラがバラバラ。
まあ、マネキンっぽい顔立ちの子は分かる。
百歩譲って、アニメ顔も一定の人気があっての制作だと理解しよう。

それにしても、このビニール製品に命を吹き込むのは、ただひたすらに男性の想像力のみなわけで。そう考えると、男性ってスゴイ。

右の写真はカワイイ豚さんの傍に置かれた、そのものズバリなグッズでした。
一体丸ごとのクオリティを求めるのがムリなら、ピンポイントで十分っていう割り切った考え方も悪くありません。

4.ナニで絵を描く、雄々しい名物画家のパフォーマンス。

アダルト博は、グッズを展示するだけでなく、様々なセクシー・イベントも開催されてます。

まず、外せないのはアダルト博の常連、プリカッソさん。男性しか持ちえない、しかし男性なら誰もが持っている筆で似顔絵を描く、れっきとしたアーティストですよ。
ちなみに、中国名は「“筆”加“索”」。ナニの筆で加えて求める、といった訳になる。なかなかのイヤラシ系な意味合いで、うまい当て字。

今日は、前に座っている男性2人組の似顔絵に挑戦。筆に絵の具を付けて……。さっさと描く。デッサンは、普通に上手い。

見学者は男性・女性に関わらず、プリカッソさんの手元(根元)をガン見。
ただ、男性によっては
「うわ、バイ菌とか入んないのか?」
と別のところが心配になるようで。

また、ステージ上ではセクシーなプロ・ダンサーによるパフォーマンスも。開演時間になると、来場者は揃ってぞろぞろとステージへ集まります。

「バッド・ボーイズ・オーストラリア」のイケメンたち。カウボーイ姿も、ダンスが終わる頃にはパンツ一丁。
激しいダンスを見せたガールズユニット「オージー・ボンブシェルズ」。露出は低めでしたが、かわいいので許そう。

マカオ在住者によれば、「日本人のセクシー女優はアジア全体で大人気」とか。やはり、白人系のAVとなると、東洋人の感性にそぐわないのと、
「すぐ隣にいそうな子がなぜ?」
「あんなカワイイ子がなぜ?」
という、女の子のレベルの高さがアジア随一だそうです。
でも会場内には、アジアでこれから台頭しそうな他国のセクシー女優さんたちも頑張ってプロモーションしてましたよ。

中華圏発のセクシー女優さん。日本進出だって十分にありえるルックス。
こちらも中華圏発。ナースの人気は、国境を越えて絶大の様子。
5.そのほか、会場内で真剣にお仕事している女性たち。

「アダルト業界は女性を売り物にしている!」とのお叱りもありましょう。男性による需要が圧倒的な分、女性をイメージしたグッズばかりが並ぶし。

ゴム製品の耐久性を論理的に説明しています。そりゃもうテキパキと。ゴムが試験管に見えてきました。

確かに、来場者に見る女性の比率は……5%弱くらいかな。でも、セクシー女優さん以外に、出店側でも多くの女性が活躍しているから、女性同士だからこそのナイーブな質問も気軽に答えてくれるんです。
だからアダルト博は、アダルトショップに女性一人で入店するほどの気合いは必要ナシ。

試供品を配るキャンペーン・ガール。カメラを向けると、丁寧にポーズを取ってくれます。そんな彼女の腕には、伝説の男優・加藤鷹さんのシールが。それ、欲しかった。

なにしろ、会場は一流ホテル「ヴェネチアン・マカオ」内。健全過ぎちゃって、かえって淫靡なムードには欠けつつも、とにかく楽しく見学できるアダルト博なのであります。

次回は、女友達ときゃ~きゃ~騒ぎながら一周してみてもいいな。

 

アジア・アダルト博覧会 日本語サイト
http://www.verticalexpo.com/eeditor/index.php?expo_id=5