オイリーボーイスタッフのボクたちは、ますます「男前」だ! これぞ間違いなく一生モン。だって「皇帝の新しい服」だもの。

(2010.05.10)

『OilyBoy』2号でちょっとだけ紹介した『IMEX』という服の輸入卸会社。セレクトショップを中心に魅力的なウェアを供給しているヨカモノ選びのセンスに長けた会社である。ここんちの中心スタッフなのがOilyBoy2号でもインタビューさせていただいた土屋正彦氏。ご存知の方も多いと思うが、アメリカンカジュアルのルーツを作ったとも言うべき、かの土屋兄弟(兄の順嗣氏は現在SHIPSの取締役を務める)の1人。納得である。

で、毎回とんでもなく魅力的なアイテムを見つけてきてくれる『IMEX』さんの展示会にて、「コレハコレハ」と唸ってしまうほどの代物を発見。

こちら「ANORAK」。シンプルなスタイルながら腕を通すと身体にピッタリとフィットする感じが只者ではないことを感じさせる。フードのナイロン製のフードライナー(別売25,200円)がいい感じだ。ボディ115,500円(問IMEX Tel. 03・5291・7534)

インナーに付けられたミルスペック調のタグ。シーリングワックスが「皇帝」を感じさせてくれるギミックになっている。

 

そのブランドは『Ten-c』というイタリアもので、コンセプトが「The Emperor’s New Clothes」和訳すると「皇帝の新しい服」。アレッサンドロ・プンゲッティとポール・ハベレイという2人のクリエイターが起こしたブランドで、優れた製品を永く愛用して欲しいというスタンスで作られている。特筆すべきはその素材。使用されるのは日本製の高度な加工を施したもの。それをイタリア国内でデザインし、仕上げている。

一見シンプルで、スタイル的には、どちらかというと政府官給品のような感じ。襟に付けられたタグも「ANORAK」だの「FISHTAIL」だの「TRENCH」といったスタイルを表すだけのそっけないもので、ミルスペックそのままといった味付け。が、よくよく見るとこれがなかなか優れた逸品になっているのだ。日本製のウォータープルーフ素材で作られたボディのシルエットはあくまでもタイト。そのうえ、ボディとは別にボディライナー、フードライナー(ウールもしくはナイロン)などが別売りになっていて、お好み次第で様々なアレンジができてしまうという仕掛け。

ハンガーに掛けられた状態だと、至極普通のUSミリタリーウエアっぽいのだが、着てみるとそのイメージは一転、かなりお洒落なアウターへと変化する。

少々価格は張ってしまうが、長く着られ、シンプルな中に秘められた絶妙なイタリアンテイストを味わえるという「超」優れものだ。是非ともお試しあれ。これハマります。
 

右がそのまま「TRENCH」(ボディ157,500円 ライナー29,400円/IMEX)、左は「DRESS JACKET」(ボディ126,000円 ライナー29,400円/IMEX)。現在のところ、用意されているのはブラックとオリーブの2色のみだが、来シーズンからはネイビーや ベージュなどの新しいカラーリング&新しいスタイルも入荷予定を検討中らしく、ますます楽しみなブランドだ。
首後ろのタグはこんな感じでアイテムのスタイルのみ。そっけないというか、なんというか。これも味出し。