Ryujiのそうだ、ITヘルスで行こう! 「魅力的なカーブ」が疲れを軽減するキーボード。

(2010.03.29)

ITヘルス=健康的に、疲れを少なく、ECOにITを使いこなすをメインテーマに、グッズやイベント&展示会レポートなど、幅広いジャンルの話題を紹介していくページです。

 

今回は、引き続きエルゴノミクス・デザインのプロダクトを紹介しよう。

 
マイクロソフトが発売した『アーク キーボード』は、微妙な曲線を持つミニキーボード。横幅310mm、縦155mm、重さ約350gと軽量でコンパクトなワイヤレスタイプだ。2.4GHz帯無線のトランシーバーは超小型で、キーボードの下にマグネットで収納できるようになっている。

 

『アーク キーボード』。出荷時にトランシーバーとキーボートとの相互認証がされているので、近くで同じキーボードや他のワイヤレスギアを使っていても混信がない。これはモバイルでは重要なことだ。カラーは黒と白の2色。白は、現在のところ日本だけの特別限定色。ウィンドウズだけでなくマックでも使用可。『アーク キーボード』 5,985円 (税込)。

 

トランシーバーが収納可能といっても、キーボードは基本、デスクトップPCで使うもの。なのに軽くて小さく、モバイルでも使えるキーボードと言われても…。と考える人は多いだろう。

モバイル・キーボードの疑問に関しては、のちほど答えるとして、まずはプロダクトの概要を。

この『アーク キーボード』の最大の特徴は、中央が盛り上がったシルエット。これは、小さくても肩をすぼめて打つ必要のない、つまり自然な姿勢でキーが打てるように考慮されたエルゴノミクス・デザインを採用して生まれた。

各キーが微妙にカーブしていることで、両手をキーポジションに自然に置いたとき、キー形状が小さいわりに手首がくっつかないようになっている。

さて、この盛り上がりは写真で感じるよりも繊細な形。例えば、手前のキーが微妙に前傾しながら手前に来るほどフラットになる複雑なカーブで、手前の大きなスペースキーではフラットに近い感覚で打てるようになっているのだ。そのためか、普段ストレートキーボードを使っていても違和感なく使い始める
ことができた。

このエルゴノミクス・デザインを実現するために、それぞれのキーが微妙に違うサイズとカーブを持つという。実に手の込んだプロダクトになっている。

この原稿を書くときに使用してみると、それぞれのキーが独立したアイソレーションタイプなので、キーが不必要に揺れずに打ちやすい。また、小型キーボードやノートPCは、小型化のためにキーの配列を変更していることが多いのだが、これは標準的な配列になっている。そのため、初めて触る割には打ち間違いが少なく、手になじむまでの時間も少なくて済んだ。つまり、ストレスがあまりないまま打ち続けられたわけだ。唯一、右下にありカーソルを上下左右動かせる十字キーには多少の慣れが必要だったが、逆に慣れれば使いやすい機能ともいえるだろう。

全体的な使い心地の印象は、小さい割に打ちやすい。これなら、ミニキーボードを使っているときにおこりやすい、肩が内側に寄って疲れやすく、肩こりになることもないように思えた。

 モニターが大型化して机の上のスペースが狭くなったと感じたら、このアーク キーボードをメインのキーボードとして使ってみるのもいいかもしれない。

ストレートタイプでは、フルサイズのキーボードでも手首が寄ってしまうことがある。アーク キーボードは、ポジションに自然に手を置いたとき、手首が離れる。
微妙に盛り上がっている。
このサイドからの写真でもわかりずらいが、下2段は中央部分だけ微妙に凹みフラットに近くなっている。

 

モバイルできるキーボードがなんで必要なの? と思ったが、実は奥深かった『アーク キーボード』

さて、モバイルキーボードの必要性の話だが、職場と自宅、あるいは外出先など、何台かのPCを利用する人は多くなってきている。会社では据え置きノート、自宅ではデスクトップ、外出先では共用PCなど、場所によって機種が変わるわけだ。となると、毎回キーボードのキー配列や打ち心地が変わる。これでは仕事の効率が悪くなる。というわけで、どこでも、どの機種でも同じ打ち心地で使えるモバイル・キーボードが必要になってきたわけだ。

まだ一部のビジネスマンや研究者など、限られた人たちの必需品となるかと思うが、数年後には利用するモバイラー(?)が増えると考えられる。とくにタッチ液晶のスレートPCとか《iPad》などとの相性が良くなれば、その可能性は高い。

ちなみに、アーク キーボードは、一昨年アメカで発表され、日本でも発売になった二つ折りマウスの《アーク マウス》と同じチームがデザインを担当。モバイルを意識したサイズと重さだ。

また両プロダクト共、エルゴノミクス・デザインを採用してストレスの軽減を図っている。

エンボディチェアとアーク キーボードのコラボレーション。モニターとの比較でもキーボードの小ささがわかる。前回、今回で紹介したチェアとキーボードのタッグは、これからのヘルシーなワークスタイルの一例になると思う。*デスクはハーマンミラーの『エンベロップデスク』。

 

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