加納忠幸のワイン飲もうよ 『神の雫』ドラマ化。

(2009.01.13)

人気漫画『神の雫』は、このコラムを読んでいらっしゃる方でしたら、読んだことは無いまでも、ワインを題材とした漫画だとご存知のことと思います。

私もお客様から、『神の雫』に登場したワインのお問い合わせを受けたことが幾度となくあります。

さて、その『神の雫』がいよいよ今日からテレビドラマとして放送が始まります。このドラマを楽しみにしている、ワイン愛好家の方も多いのではないでしょうか。

私も、一個人としてはこのドラマを楽しみにしているのですが、ワインの売り手としてはちょっと考えてしまうのです。

というのも、テレビの影響力は大変大きく、今までもテレビで取り上げられたワインに火がついたことが幾度と無くあるのです。

ワインが売れるのは良いのですが、個々のワインの日本に輸入されている量には限りがありテレビで火がつくと日本で販売されているそのワインが全て売れて、なくなってしまうことも珍しくありません。

そうなると、そのワインが次に日本に入るまでには数ヶ月待たなければならないことになり、今までそのワインを気に入って飲んでいただいていたお客様に大変ご迷惑をおかけすることになってしまうのです。

また、テレビで人気に火がつくことによって、そのワインが幻のワインとなってしまい、それまではいつでも入手できていたのに入手困難なものになってしまうことすらあります。

そこで、今回のドラマの話。今回のドラマで、いくつのワインが紹介されるのか分かりませんが、既にいくつかの輸入業者からは、『神の雫』に登場予定ワインの売込みが始まっています。

私はこれを商機とは捉えません。私が販売しているワインがこのドラマに登場したら、品切れを起こさず、お客様に迷惑をおかけしないようできる限りの注意を払いたいと思います。

このドラマによって、プラス材料としてはワインに興味を持つ人が増えることは予想されますが、売り切れて消えてしまうワインが無いことを祈るばかりです。