加納忠幸のワイン飲もうよ コルクの話

(2008.11.04)

最近ワインを開けると、普通のコルクではなく樹脂で出来た栓(合成コルク)がしてあることが多くなりました。皆さんもお目にかかったことはありますよね。

このような合成コルクはイタリア、アメリカ、オーストラリアなどのワインでよく見られます。合成コルクが多く使われ始めた理由は、ナチュラルコルクの価格上昇と、品質に対する不安(コルク臭)からです。

オーストラリア、ニュージーランド、アメリカ、オーストリー等ではコルク臭対策として、更に進んでスクリューキャップを使うワイナリーも多くなりました。特にオーストラリア、ニュージーランドの国内で流通するワインは普及品から高級品までほとんどがスクリューキャップになっています。

ナチュラルコルクを使わないことの弱点はイメージが良くないこと。最近ではスクリューキャップをいかに格好良く開けるかという研究も、ソムリエの間では進んでいるようです。

*スクリューキャップの開け方(画像)を見る

*スクリューキャップの開け方(動画)を見る

しかし、高級ワインでもスクリューキャップや合成コルクを使うワイナリーもこれから増えていきそうです。

ワインを飲むとき、ちょっと気にしてみませんか。

 

今流通しているコルクの種類

合成コルク
以前はコルクに似た色が多かったのですが、最近はこのような黒とか緑とかいろいろな色のものが出てきました。

圧縮コルク
コルク屑を圧縮してコルク栓を作ったもの。今はあまり見かけませんが、合成コルクが登場する前のお手軽価格のワインに良く使われていました。

天然コルク
天然コルクですがワインの価格によって質が変わってきます。このコルクはまだ木目が粗いように見えます。


天然コルク
一定以上のレベルのワインには、このように木目が細かい、高品質のコルクが使われます。ワインの価格が高くなるとコルクの長さも長くなります。

シャンパンのコルク
よく見ると圧縮コルクに天然コルクが2枚張り合わせてある(左側)のがわかります。

ディスクコルク
圧縮コルクの両側にシャンパンのように天然コルクを張り合わせたもの。無駄になっていたコルク材料をすべて使えるのがメリットで、価格が通常のコルクの3分の1。