from 鳥取 – 29 - 白ねぎ料理にズームイン!

(2009.09.25)

みなさん、「鳥取」といえば何を思い浮かべますか?
砂丘ですか? ラクダ? それとも24時間走った珍獣ハンター?
じつは、鳥取県は、白ねぎがすごいんです。

秀峰大山を望む白ねぎ畑

生産量は西日本一、販売高も西日本一。そして、地元の応援団は、日本一。
と、いうのも……鳥取県では、一年中、地元産の白ねぎを使った料理が食べられるお店があるんです。JA鳥取西部はこのようなお店を「鳥取西部白ねぎ料理の店」として認定して、産地のPRなど応援してもらってるんです。
地味ーな野菜の一品目に特化して、JAが認定店制度を呼びかけて。そんな地味な取り組みにお店が立候補してくれるなんて、そんなの、ここだけでしょ! これ、おもしろいじゃないですか?

居酒屋、レストラン、割烹、温泉旅館etc.

20店ある認定店の一つ、『おかず酒場 きままや』さんに行ってきました。米子市の繁華街・朝日町界隈の、全国各地の日本酒が並ぶカウンターのなかで「おしゃべりかあさん」みちこさんが、太陽のような笑顔で迎えてくれました。みちこさんは、お店を始めて11年目で、それまでは大阪にいたので「ふるさと・米子は時間の流れがゆるやかでほっとする」そうです。

さて、お目当ての白ねぎ料理は、「白ねぎと大山どりのカルパッチョ」「白ねぎ串焼き」「お好み風ねぎ焼き」の3品。

ねぎ焼きは普通、青ねぎを使いますよね?
「白ねぎを使うと甘く仕上がるんですよ。ちょっと遠いけど、町外れの選果場まで新鮮でツヤツヤしたのを買い付けに行くんです」。
なるほど、ほんのり甘くて長芋たっぷりでふわふわで、イカと桜エビが香ばしい。
「白ねぎだけでなく、素材はなるべく地元のものを使うようにしてるんですよ。いいものをお客さまに提供したいから」。

お好み風ねぎ焼き。
『きままや』外観。
白ねぎと大山どりのカルパッチョ。

米子駅前の『ワインレストラン クスクス』さんにもおじゃましました。駅前通りから一本奥へ。閑静なたたずまい。落ち着いた雰囲気の居心地良いお店。オーナーシェフは、ソムリエ界のはにかみ王子・岡さん。
白ねぎ料理は、「白ねぎのサラダ・しいたけドレッシング」「白ねぎのフリッター」「白ねぎのキッシュ」「白ねぎのピザ」「白ねぎと生ハムのペペロンチーノ」の5品。

白ねぎと生ハムのペペロンチーノ。
白ねぎのキッシュ。
白ねぎのピザ。

おすすめは白ねぎのピザ。白ねぎの甘さと爽やかさが魚介の旨味と絡みあって、おいしい!ワインがすすむ!
「フレンチで白ねぎというのも、珍しくていいでしょ? 地元ならではということで、注目されるお客さまも多いんですよ。農家の皆さんのお話を聞いて白ねぎ栽培についての勉強もしたいですね。食べに来られるお客さまに、伝えたいんです」。
たかが白ねぎとあなどるなかれ。名脇役を務めるばかりでなく、ときには主役も張るのです。

それぞれの認定店で趣向を凝らした様々な白ねぎ料理が提供されていて書ききれないので、
JA鳥取西部(鳥取西部農業協同組合)のHPまたは鳥取県西部総合事務所のHPをぜひご覧ください!

健康によくて、お財布にもやさしい。白ねぎ料理を楽しむ鳥取県への旅に出掛けませんか?

筆者プロフィール

谷口 美保(たにぐち・みほ)

日野川の豊かな流れと日本海の荒波により形成された弓ヶ浜半島で生まれ育つ。
気になるゆるキャラベスト3は、1.ヨネギーズ、2.とりモー、3.むきぱんだ
鳥取県西部総合事務所農林局所属。