土屋孝元のお洒落奇譚。旅行や出張にて食べる 旅先での朝食について。

(2010.10.19)

最近の流行りは、エッグベネディクトとか……。マフィンや、トーストにフライドエッグを乗せたものですが、ホテルによってはバリエーションもあることでしょうか。朝のパンはクロワッサン、ワッフル、パンケーキ、デニッシュ、トーストにもブラウンブレッド、ホワイトとあり、その日の気分にて選べるので重宝します。

卵料理でもスクランブル、オムレツ、サニーサイドアップ、フライドエッグ、ボイルドエッグ。僕はボイルドエッグの場合、3分を頼むことが多いですね。
付け合せには、グリルトマト、ジャーマンポテト、ラタトイユとか、卵料理だけでは単調なので、ソーセージやベーコンも追加し、フルーツとヨーグルトも欠かせません。これだけ食べるとお腹も満足です。

もう20数年も前、ビバリーヒルズのロデオドライブ近くにある、ホテルに宿泊していて、朝、簡単にパンケーキとベリーを頼んで、その色使いの見事さに驚きました。
パンケーキの上に、ストロベリー、ブルーベリー、ラズベリー、ブラックベリー、ミントがのっていて、その色使いのみごとさに感心したのです。
最近では、キルフェボンなどでベリーづくしのタルト(友人の個展の時などに、赤い色のタルトを、と注文すると、ベリーづくしのタルトになります。)など見かけますが、20数年前の東京では、あまり見かけませんでした。

©Takayoshi Tsuchiya

ここで数々の朝食の思い出を。
バンコクオリエンタルホテルの朝食はチャオプラヤー川沿いのテラスにて、川をさかのぼる船を見ながら、優雅に時間を過ごせました。
サマーセット・モームがここにて執筆したのもわかる様な気もします。
基本的な洋食と、タイ料理、中華メニューとあり、朝から、どれを選ぼうかと楽しみがあり、うれしく思いました。
焼豚包(チャーシュウパオ)や海老蒸し餃子などを食べながら、ワッフルをつまみ、ドリアンをはじめ、フルーツのバリエーションの豊富さに満足し、食べたことのないフルーツをいただきました。

ある時期、よく訪れたハワイにて、オアフ島の『モアナサーフライダー』のプールに面したバルコニー席での朝食も、ハワイ特有の数種類の花の香りが混ざった空気も含め美味しかったことを思い出します。ここではいつも、フレンチトーストとサニーサイドアップとフルーツ添えのヨーグト、コナコーヒーを頼みました。
最近では、東京にハワイで有名なパンケーキ屋さんが出来て、行列で大変なようです。『エッグスンシングス(Eggs’n Things)』。表参道。

これは朝食と言えるかどうか、ニューヨークの11月、綺麗にサトウカエデが色付き、町中が赤く染まる季節、もうかなり肌寒く、東京では真冬の気温です。朝、5番街角にある屋台にてプレッツェルとコーヒーを頼みます。
少し塩味のきいたプレッツェルの美味しいこと、温かいコーヒーは冷えた身体を暖めてくれました。

また、あるときには、真冬のパリにて、ルーブル美術館を見学しようと、まだ、真夜中のように暗い、朝一番にホテルを出て、軽く食べようと、ルーブル近くのカフェにてカフェオレとハムチーズのサンドウィッチ。バケットに何も塗らずにハムとチーズをはさむだけのサンドウィッチですが、バケットの美味しさ、チーズとハムの最高の組み合わせ、マリアージュというのでしょうか。さすがに大農業国フランスです、基本的な物ほど味はごまかせませんから。

©Takayoshi Tsuchiya

10月のロングアイランドにて早朝から霧が出て晴れるかと心配したロケ現場にて、この霧は急に地表の空気が冷え込んで、海との気温差にて出来るようです。その後、きれいに晴れた撮影後に立ち寄ったサウスハンプトンのダイナーにて、パンケーキとスランブルエッグ、コーヒー、パンケーキには、メープルシロップをたっぷりかけて。

サウスハンプトンの街はニューヨークの避暑地となっていて、スコット・フィッツジェラルドのギャッツビーなどが屋敷を構えたところです。
鎌倉と軽井沢を足した様な街で画廊やマンハッタンで評判のレストランはこちらにも、数軒、支店がありました。

8月に訪れた、クライストチャーチの街角のカフェ、冬の中にも春の気配が感じられる朝にて。紅茶とサーモンサンドウィッチ。庭園の様な街中をぬう様に路面電車が走り、クラッシックなその姿に撮り鉄でもないのに、思わず写真を取りました。

これを書いているのは、プーケットタウンのシノポルトギース (ポルトガル様式に中国的なモノの交ざったスタイル)の町中にあるカフェにて。Wi-Fiを使いメールしています。