from 東京 - 2 - 番外編:関西ツアー(月心寺編)。

(2010.07.02)

東京エリアナビの安藤です。

にもかかわらず……、第2回目にして早々に番外編でスミマセン!

 

週末に関西旅行に行ってまいりまして、無理やり関西旅行について書きたいと思います。たぶん、あと1,2回分は関西ツアーについてになっちゃうかも。すみません、ご容赦くださいませ。

 

さて、今回の関西ツアーですが、第一の目的は月心寺!ご存知の方も多いかとは思いますが、月心寺はNHK朝の連続テレビ小説「ほんまもん」でモデルになったお寺です。精進料理が有名で、庵主さんのありがたいお話もお食事の後に伺うことができます。事の始まりは抜群のツアーセッティングをするお友達チヨマルさんのお声掛けでした。もともと食に興味がある人たちのつながりなので、お声掛けからすぐに予約できる人数が集まり、東京を中心に長野や関西方面の方も含めて、総勢26人で行ってまいりました。

京都から東海道本線で山科まで行き、そこから京阪線に乗り換えて滋賀県大谷駅まで。大谷、無人駅です。
月心寺の入り口です。
お庭の池。お寺の湧水はお料理にも使われます。

駅から歩いて5,6分。当日は雨の中をのんびり歩いて行ったので約10分かかりましたが、月心寺は国道沿いに突然現れます。中に入って、みんなで席を決めたりお庭を眺めていると、お食事前にお茶が配られます。その後、どどどーっと怒涛のようにお料理が運ばれてくるのですが、それにしてもまぁ、お食事の量の多さは半端ではありません。私も結構食べる方ですが、それでも食べきれない。ちなみに、精進料理ですので、動物性のものは全くありません。それであそこまでの品目をご用意されるのは大変なご苦労かと思います。実際、隣の棟にも20名程度のお客様がいらっしゃって、当日のお昼は約50人分のお食事を準備されたそう。夜中1時から仕込みに入ったと伺いました。頭の下がる思い。来てくださった方に、みなさんに満足して頂きたいという気持ちがないとあの料理の量を、あの人数には出せません。しかも、庵主さんは交通事故で右手がご不自由。ほぼ左手だけで50人分のごま豆腐を作られて、さすがに腕が痛いとおっしゃっていました……。感謝。

庵主さんのごま豆腐。

その、庵主さんが作られたごま豆腐ですが、お食事の一番最初に出てきます。しっかし、その大きさに驚きました。お豆腐半丁分ぐらいの大きさです。でも、普通のごま豆腐みたいにしつこくなくて、おいしいワサビとお醤油でペロッといけます。名物のごま豆腐を堪能できて満足な気持ちでいると……その後にとめどなく出てくるお料理に圧倒されます。むしろ、衝撃を受けます。
 

お食事の一部をご紹介。ほとんど大皿で来るのでみんなで取り分けます。取り分けるときはお椀のふたを取り皿にします。

 

お料理をされる方だとお分かりになると思いますが、食材を用意して、洗って、料理ごとの切り方があり、水につけておいたりあく抜き作業をしたり……そのような“下準備”の段階だけでも想像を絶する作業量だと思われ、そこにまた感動。お味は、これまたびっくりです。たぶん、好き嫌いはあるかと思いますが、動物性の出汁を使っていないのに、なぜここまでコクと旨みがあるのか?と仰天するようなものばかり。お料理を運んでくださる女性に聞いてみたところ、「元の食材が違うから」とおっしゃる。

 

確かに、私が今まで食べてきたゼンマイって、本当にゼンマイだったんだろうか?と思うようなゼンマイや、種まで美味しく調理されたゴーヤ。私はこのゴーヤに一番感動しました。その他、本当に“生きている野菜”で作る料理というのはこういうものなのかも、というような衝撃的な味、香り、後味のあるお野菜ばかりが出てきました。
 

本当のゼンマイ。とっても大人な味です。
一番感動したゴーヤ。この種……炒ってある! 香ばしくてお料理のアクセントになっていました。

最後は軟らかい手作りのおまんじゅうが出てきて、みなさんにお薄が配られます。お煎茶じゃなくてお薄。嬉しい。人数分を点ててくださっている方々の姿も見えて、これもまた頭が下がる。ありがたいお食事を頂きました。

 

そしてお食事の後は、これこそありがたい庵主さんのお話しを伺います。86歳の庵主さんが、ご自分の経験を盛り込んでおもしろおかしく、けれどもこれからの人生の糧となるようなお話しをしてくださいます。たまに国道を通るトラックの騒音でお話しが聞こえづらくなるのが残念でしたが、日々流れゆく生活の中でたまに立ち止まって聞きたいお話しでした。

 

最後に付け加えると、お料理の多さにびっくりし、そして食べきれないのではと不安になりますが、そこはご心配なく。ちょうど「食べきれない・・・どうしよう……」と思っているころに、タイミング良くお持ち帰り用のパックを頂けます。私は手がつけられなかったものを全部入れて、夜に会うお友達に差し上げました。東京からわざわざ月心寺まで!と驚きながら、「月心寺のお料理を頂けるとは!」と大変喜んでました。

 

ということで、月心寺編はおしまい。

関西ツアー、次回に続きます。