from パリ(たなか) – 5 - パリのフランス語学校は、みんなエトランジェ。

(2009.06.01)

4月末に入学手続きをしたフランス語学校Alliance Francaise(アリアンス・フランセーズ)の授業が5月から始まった。簡単なテスト(全く出来なかった、とほほ)を受けて、当然ながら初級クラスに振り分けられる。月火木の週3回、授業は午前9時から12時までの3時間コースを選んだ。とりあえず1カ月受講して様子を見て、付いていけそうだったら延長する計画。

歴史と伝統のある学校らしい。いろんな国の学生を見受けるが、やはり20代が多そう。2階に広い学食がある。私が受講するクラスは、隣にある新校舎。
学校の最寄りメトロはSt-Placide(サン・プラシド)。モンパルナスからも近い。パリの道路は碁盤目になってないし、地下鉄から出たときの景色はどこも同じに見えるので、一度行ったところでもよく間違える。最初の授業の日に、余裕を持って出たつもりが遅刻しそうになった。

生徒はアメリカ人のTeresa、 南アフリカのNatasha、 オーストラリアのChevom は22歳で日本語を少し話す。 ヴェネズエラのAdrianaはスペイン語が母国語、韓国籍の尼さんChristina、 中国のBang longは理髪師の修行でパリに来たとか。 黒いベールの Ahoodはサウジアラビア、 そして私Kouji の8人で、先生は勿論フランス人のマダムMonique。さすがに多国籍ではあるが、パリに来ても女子学院は健在だ。

自己紹介から始まる授業のスタイルは、東京の日仏学院での復習をするようで余裕のスタート。とはいえ発音が難しいカタカナ名前の外国人の顔を一度に覚えるのは相当に大変だ。Chevomはシュボヌ、Ahoodはアオドゥ、うーむ頭が痛い。

東京では学校の教室の中だけがフランス語圏だったが、今度は教室の中も外もパリ。クラスの中では多数派(といっても3人)の英語が授業中に時々聞こえて、先生にフランス語で話すように注意されるが、ジャポネは話すことも聞くことも出来ません。当然ではありますが。休み時間に隣の席の中国人と漢字でコミュニケーションするのに、しばし熱中した。とほほ。

3時間の授業が終わると腹ぺこ。学食もあるが、地図を頼りに10分ほど歩いてタルト屋さんを探す。2階に上がり、黒板の昼定食のメニューを熟読する。メインとデザートのタルトを各3品の中から選ぶことは分かった。しかし辞書引くのもなんだし、理解出来るトマトとリンゴに決める。カタコトでもフランス語が通じると、すごく嬉しい。

うすい塩味にハーブを効かせた、シンプルでストレートな味。隣の中年カップルは、クリームチーズ?にハムとピーマンが入ったテリーヌみたいな、こってり系を食べていた。
タルト・タタンはタルトの王道だと、勝手に宣言しました、この時は。後日、別のフレンチの店でデザートに食べたチョコのタルトも、絶品だった。黒いレアチョコに、柑橘系のソースがほんの少し添えてあって、新しいフレンチデザートは凄いぞと感心した。
リュクサンブール公園の角にあるこの店の1階は、テイクアウトの客で賑わっていた。長年、街の人に愛され続けた店の味なんだろうな、きっと。学校の帰りにまた寄って、こんどは違うものを注文してみよう。フランス語、勉強しなくちゃ。