from 東京(萩野) – 4 - ホームパーティに大活躍の、ワインコレクション。

(2010.11.30)

学生時代に足繁く通った、懐かしい香りのする場所はどこですか?

私の場合は、スーパーマーケット。社会人になった今でも、海外に行けば決まって立ち寄り、きょろきょろとチェックをするお気に入りの場所です。というのも、品揃え、商品のプレゼンテーション、商品が陳列された棚と棚の間隔、レジ係のマナー、ショッピング・トロリーの形状などなど、お国柄が最も表れる空間だから。例えば、イギリスだと、コインロッカー形式で、ショッピング・トロリーにコインをいれて使ったり(盗難防止の為)、レジで次のお客さんのお買い物と区別する為にセパレーターのような重しを置いたりする習わしがあります。

イギリス留学時代、街の中心地から数キロ離れた場所まで、週末の散歩がてら買い出しに出かけたり、親友の車で連れて行ってもらったりしていた、生協(Coop)並みに愛用していたスーパーがありました。その名もASDA(アスダ)。イギリスではイチバン低価格、なおかつ自社ブランドが充実しているスーパーの一つ。そのASDAが、日本全国に371店舗を展開するスーパーマーケット・チェーン「西友」の一角に存在していて、今月18日のボジョレー・ヌーヴォー解禁日に、日本市場だけのために監修・開発された、西友オリジナルのボジョレーを発売することを聞きつけ、早速記者発表会に行ってきました。
 

英国ASDA社のワイン部門責任者のフィリッパ・カールさんが来日され、今年2010年のボジョレーの総評や、自ら産地に出向いてブレンドしたという、4種類のボジョレーたちの誕生ストーリーを披露。フィリッパさんは世界に300人以下という、ワイン資格の最高峰の称号Master of Wine(略してエムダブリュー)の保持者。2008年12月に導入以来、西友ワイン全体の売上げが昨年度比の二桁増の伸びを記録したという、「アスダ エクストラ・スペシャル」シリーズを手掛ける、ワイン・プロデューサー!
西友の中村真紀・最高商品責任者とマスター・オブ・ワインのフィリッパ・カールさん。「男性が食を守り、女性が食を開発する」とは言い得て妙。世界基準で、高品質&低価格でお馴染みスーパーの、西洋(ASDA)×東洋(西友)のコラボレーションをけん引し、今年のオリジナル・ボジョレーを総合プロデュースするのは、女性たち!
語り口は、上品かつ聡明なクイーンズ・イングリッシュで、ヘアスタイルは、あの“Lady Di”こと、ダイアナ元皇太子妃を彷彿とさせるフィリッパさん。世界有数のワイン専門家「マスター・オブ・ワイン」として、大ヒット・ワイン・シリーズを世に送り出す華々しいキャリアとは裏腹に、親しみやすくてチャーミングな人柄が感じられました。笑顔は、「ビバリーヒルズ青春白書」に出でくる、ブランドンとブランダの双子の兄妹のお母さんのように温かくて、スイート!
私が「4種の中で一押しのワインは?」と意地悪な質問をしたら、「それは自分の子供たちを一人選べと言っているような質問ね……」と言いながら、選んでくれたのは、PETボトル入りのボジョレー「フランソワ・フッシェ・ボジョレー・ヌーヴォー」。価格は最安値の690円(税込)!

 

世界トップクラスのワイン・エクスパートやワイン・ラムニストの方々によるご機嫌なワイン談義に耳を傾けているうち、もっとワインを、それこそ、お家のカウチソファに座って、まったりと紅茶を飲むような感覚で、日常品として気軽に楽しみたい。これからの忘年会&クリスマスパーティー・シーズンに、気の置けない友達とホームパーティを開いて、美味しいワインをたっぷり用意したい。グルメ仲間と一緒に、楽しく、ワインについて勉強したい。こういった様々なリクエストにも、オールマイティに応えてくれるポテンシャルを、「アスダ エクストラ・スペシャル」シリーズのワインたちに感じました。その「実験会場」として、同僚でラジオ番組の女子スタッフと計画していたホームパーティに便乗し、ワイン試飲会を催すことに相成りました。

 

ホームパーティこそ、外国のホスピタリティ文化のエッセンス。しかもそれは、買い出しから始まる!

とある土曜日の昼下がり。渋谷のスクランブル交差点を、5本のワインボトルを抱え、えっちらおっちら歩く自分の姿がありました。各自持ちより形式(英語でBring Your Own Food/Beverage 略してBYOF/BYOBと言います)のポットラックパーティというのは、暗黙の了解。一人一人知恵を絞って持参するアイテムを決定し、買出しに行くところから、ホームパーティは始まっているのです。小学生の頃の遠足で、決められた予算の中でおやつを買いに行くのと、そう遠くない感覚でしょうか?(行き先地までのバスの中、先生と生徒のやり取り、例えばバナナはおやつに入らないだの、遠足は帰途に着くまでが遠足だの、懐かしい記憶が蘇って来ました……。)集合時刻は、16時過ぎ頃。イタリア人的に言うと、平日の仕事終わりのアペリティーボ・タイムよりちょっと早目で、週末のブランチ・タイムよりちょっと遅め、といったところでしょうか。

ホームパーティの主催者で、JFNのラジオ番組「Flowers」のパーソナリティーを務める松本英子さん、愛息子のサクくんと一緒に。ハロウィーン・コスチュームのパンプキンカラーのパンツが可愛い!

水牛のモツァレラチーズがトッピングされたカプレーゼ、フェタチーズ入りオリーブ、ハモンセラーノ、パンドカンパーニュ、自家製の卵黄たっぷりのポテトサラダ、シャキシャキ水菜とアボガドのサラダ、サーモンのマリネなど。オープンキッチンスタイルで、調理から盛り付け、後片付け・撤収に至るまでの全てのプロセスにおいて、みんなで助け合うのがホームパーティの醍醐味。女子同士だと、“すっぴん協定”が自動締結されることもあって、絆が深まること間違いなし。しかしながら、終盤にかけて眠くなる危険性があるため、パジャマはお勧めできません!

 

さあ、ワイン・テイスティング開始!

右から、メルロー2008、780円。濃厚で甘いメルローの風味に芳醇なベリーの香りが加わり、ふくよかなボディ。友達に「いくらだと思う?」と尋ねたら、通常価格の3倍近くの値が返ってきました! 2本目は南アフリカのシュナンブラン2009、580円。グレープフルーツやアップルの果実味と、ピリっと爽やかで男前な風味・酸味が印象的ですが、お料理を引き立たせる上品さやボリューミーなボディも感じさせる、魅惑的なワイン! 3本目は南アフリカのピノタージュ2007、780円。完熟したピノのフルーティーさやまろやかさ、木を削ったような風味や、甘い焼き菓子のような香ばしさ、適度な酸味や濃くのある苦味などを併せ持ち、バランスが絶妙のワイン。アルコール度も高く(14%)重厚感たっぷり。ワインだけでもじっくり頂きたい、実に完成度が高い一本です!

 

英国人風に、モルトビネガーでチップスをいただく。ソーセージやピクルス、ザワークラフトといった付け合わせも、意外にもワインと相性が良いことを発見!
バローロ2005、1780円。ティスティングのハイライト、トリを飾るのはやはりコレ!ワインの王様と称され、イタリアを象徴するワイン「バローロ」。手摘みで収穫されたあと3年間オーク樽で熟成したもの。口当たりがマイルドで、ドリンクカブル。チェリーやベリーのなめらかな香りも相まって、しっかりとしたリッチな味わいに、どこか親しみやすさも感じさせる、ハイクオリティーワイン。

 

試飲したワインはそれぞれ、個性や風味がしっかりしていて、アルコール度数も13%を超え、迫力・飲みごたえ充分でした。高品質&低価格だけではなくて、バリエーションも豊かなのも魅力で、トータル22種(赤:13種/白:8種/スパークリング1種)の中から、その日の気分やお料理、パーティの趣旨などに合わせてチョイスが可能。今回のボージョレ4種も新たに加わって、ご機嫌なホームパーティやお家ご飯の強力な助っ人になること、請け合いです。ワインボトルの形やラベルのデザインにも拘りが感じられ、ワインの裏ラベルには ワインの説明や料理との相性が記載されていて、これぞ最高の生きた、生のワイン教材だと確信。現役のマスター・オブ・ワインが責任監修・開発したワインを飲んだ日本全国のワイン愛好者の中から、未来の、日本人・第一号のマスター・オブ・ワインが生まれる日は、そう遠くないと期待に胸を膨らませているのは、私だけではないはず。

ASDAワイン エクストラスペシャル  http://www.seiyu.co.jp/asdawine/