from 福岡 - 9 - 福岡撫子、京都で舞妓はんになる!?

(2011.02.08)
誰でしょう。左前が、私です。舞妓さん体験をしてきました。京都にやってきた仲間たちとパチリ。

念願の舞妓さんになりました。去年京都を訪れたときに、舞妓さんを見て、ぽわぁ~と見とれていたのです。写真を撮られているきれいな舞妓さんを見て、調べてみると、日中に歩いている舞妓さんは、舞妓さん体験をしてる一般の人のみ。本物の舞妓さんは、夕方通勤途中でしか見ることはできないというではありませんか。と、いうことは、私も、舞妓さんになれるっ!と、いう単純な動機のもと、1年間夢見ていたのでした。今年京都を訪れる1カ月前に、「舞妓体験 彩」を予約。それにしても、いろいろな舞妓体験のスタジオがあるようです。散策が可能なところ、スタジオのみの撮影のところ、などなど色々あります。私は、そのなかでも、最も、プライスフレンドリーで良い評価のついていたスタジオをお願いしました。
 

金閣寺 京都滞在中に金閣寺を見にいってきました。使われている金は、3億円すると案内に書いており驚いてしまいました。
あんこは得意ではないのですが、芸術的な手さばきで目の前で作られ、新鮮なお菓子はぺろりと平らげてしまいました。

 

体験する前に、舞妓について疑問に思っていたことを調べていきました。

舞妓さんには年齢制限があるのではないですか?(ライター林田は、芸子さんでないといけないのではと疑問に思っていたのです。)

ウィキペディアによると、「古くは『舞子』と書き、かつては9~12歳でお座敷に上がり接客作法を学び、芸能など修業して一人前の芸妓に成長していたが、戦後児童福祉法や労働基準の改正にともない現在は中学卒業後でないとなれない。通例、半年から2年ほどの「仕込み」期間を経た後、1カ月間「見習い」としてだらりの帯の半分の長さの「半だらり」の帯を締め、姐さん芸妓と共に茶屋で修行する。置屋の女将、茶屋組合よりの許しが出れば、晴れて舞妓として「見世出し」が可能となる。」とあります。あきらかに、年齢オーバーでございます。そんなことでは、へこたれません。体験するのですっ。

 

旦那さんとは、なんぞや?

お話によると、旦那さんというのは、経済的に支援するパパのようなもの。もちろん、男女関係というのもあるようですが、そのほかにも、舞妓さんの所属するお女将さんの許可があってはじめて成立するもののようです。初めて旦那さんをもつことを「水揚げ」というそう。旦那になった客は「誰それさんのお父さん」とか「誰ちゃんのお兄さん」とか呼ばれて廓の中では下へも置かれない。そしてそのことはほかに漏らさないことになっています。芸妓さんや舞妓さんがお客さんのことを「お父さん」や「お兄さん」と呼ぶのも、その人の名前や職業を周囲の人に知られないようにするためでした。しかし、この不景気なよのなか、なかなか、旦那さんのなり手も少なく、それを危惧して、「おおきに財団」も設立されました。文化ともなっている舞妓のなり手を閉ざしてしまわぬようにできた財団です。

 

本物の舞妓さんはどれぐらいいるの?

2009年のデータしかみつかりませんでしたが、本当の舞妓さんは90名。本業は、料亭や茶屋での接待ですが、養護施設や病院への慰問、観光の案内、海外への派遣の仕事も多いそうです。「一見さんお断り」の閉鎖的空間であった花街も、徐々に門戸を開いています。イベントで舞妓さんを呼んだり、ホテルで常時いるところもあるそうです。

 

いざ、舞妓体験!

今年は京都に行く1カ月前に舞妓さん体験のスタジオを予約。いよいよ、舞妓体験です。

メークをすっぴんにするように言われた私たちは、メークを落として、メイクアップルームへ行きました。一人ひとりにメイクアップアーティストがつき、まずは、白くされます。いや、本当に真っ白けにされます。ファンデーションと同じものだと言われてましたが、ひんやりと冷たくて、小声で、「うっ」と言ってしまいました。背中からスタートして、顔にうつります。なぜか耳だけは残していました。「耳なし芳一」をなぜか思い出してしまい、こういうこうとかと納得さえしてしまったのは、京都マジックでしょうか? どなたか理由がわかったら教えてください。顔が一通り塗られて、目を開けると、そこには、お面としか思えない真っ白顔。どうなることかと、思い、たまに、薄目を開けながら様子をうかがっていると、まゆの形が、幼っぽくかわっていきました。本来であれば10代、20代なはずですからねぇ。まゆは、そらずに、真っ白なファンデーションを上から塗って形を整えていきます。目元は、赤ラインを引いてそれから黒ライン、目の下にも、ラインが引かれていきます。

白いファンデーションを塗っていきます。
背中からスタートして半分できあがり。
かつらをつけていきます。重さ1キロのかつらはずっしりです。

かつらですが、重さがなんと1キロ! つけると重みをずっしりと感じます。はえぎわ部分の髪をかつらに巻きつけるようにつけるので、とてもナチュラルな仕上がりでした。髪が茶色であったために、かつらに巻きつける部分は黒く色を染められました。後で、落とせるものですので安心ください。

アイラインを引いた後はくっつくから目を閉じているよう言われていたので、おとなしく目を閉じていましたが、目を開けてびっくりです。お隣の席からも驚きの声が聞こえていたので、自分としては、「まさかぁ~」と内心思っていたのですが、広告になりそうなぐらいのお決まりの文句「自分じゃないみたいですっ!」が自然と口から出てきました。本当に、あんぐりです。メイクは、絵画だと感じた瞬間でした。

後ろから見るとこんな感じです。帯をだらりとさげた舞妓スタイル。
舞妓さんのできあがり。
舞妓さんらしいポーズでぱちり。

着物や髪飾りをつけると本物の舞妓さんのように見えます。友人2人と一緒に3人で舞妓体験をしたのですが、外に出たとたんに、写真を撮られる人気者。福岡出身ですとはとても言えず、福岡弁を抑えつつ、舞妓さん調の対応をしてしまいました。カメラを向けられると、にっこり微笑み、「ありがとうございました」と。「おおきに」といえないところが、舞妓さんになりきれていないところだなと思いました。

本当の舞妓さんは、毎日1キロのかつらに、歩きづらい下駄、などご苦労が耐えないでしょう。しかし、いざ舞妓姿になると女性らしい所作をしなければと凛と姿勢を伸ばし、しっとりした動きになっていたような気がします(気だけですが……)。福岡に戻ってきてお正月から火がついた着物熱。早速、着付け教室に通うことにしたのでした。

京都を背にするといつも思います。今度は何をしに戻ってこようかと。ゆっくり時が流れている京都をおとずれると、ほっとするのです。はんなり、はんなりかぁと思いつつ、新幹線の中で舞妓さん写真をみて、にんまりとするのでした。

スタジオでも写真を撮ってもらえます。4枚現像して終わる頃にもらえます。これはとっていただいた写真の一枚。

 

舞妓体験 彩

〒605-0825 京都市東山区祇園下河原町499番地
TEL:075-532-6666 FAX:075-532-6667 
お客様受付時間:9:00 – 17:00