from 福岡 - 7 - 全日本紫川ダンボールボートレース2010。
~紫川であいましょう!~

(2010.09.10)
ダンボールボートレース開催日には31艇の色とりどりのボートがスタートに並びました。条件は、ダンボールで作った二人乗りボートで、オールで漕ぐこと。浮くか沈むか横転するか、何が起こるかわからないボートレース。

お誕生日を迎えた8月29日、私が向かったのは北九州市小倉の紫川。その日、ダンボールボートレースが開催されました。紫川に人を集めようと「紫川で会いましょう実行委員会」が企画したものです。小倉北区の勝山橋と鴎外桟橋間で行われ、今年で2回目の開催となりました。去年までは、「紫川ダンボールボートレース2009」でしたが、今年は、「“全日本”紫川ダンボールボートレース2010」とグレードアップ(?)。31チームの参加関係者をはじめ、たくさんのギャラリーで賑わいました。

私も一艘つくって参加といきたかったところですが、これが結構な作業です。説明会の時に、YAMAHAおすすめダンボール・ボート・デザイン・サンプル(そんなものがあるとは。。。)によると、さまざまな形のボートが提案されていて、楽しみにしていたのですが、ダンボールを運んだり、作成したり、また、作ったボートを移動させたりとかなりの作業量とあって、今回は、漕ぎ手ではなく、北九州デザイナーズ協会のボートに協賛という形で参加することにしました。
 

北九州デザイナーズ協会のボートはひまわりで華やかに彩られていました。
スタート前に防水作業を行っているところ。水がしみないように必死です。

ボートは、ダンボールで作っていれば形や大きさは自由、各チーム、あの手、この手で工夫を凝らせていました。レースは、オールを使って100メートルほどのコースを走ります。参加チームは、商店街、各組合、大学、などで、参加チームの2人組は親子や職場の同僚、学校のサークル仲間などさまざま。

さて、わがチーム「無敵艦隊ひまわり号」は、さすが北九州デザイナーズ協会チームとあってすばらしい作品です。船体後方の水車が回ると上についているひまわりが回るというもの。ダンボールで作ったとは思えない出来栄えです。ほかのチームも負けてはいません、ダンボールに人形がついていたり、スターフライヤーチームは、飛行機をイメージした黒の船体であったり、くじらの形や、車の形をした船も御見受けしました。

各チームのダンボールボートたち。

暑さの中でひときわがんばっていたのは、ヒーローの衣装を着こんだ市役所のチームです。決勝に勝ち残るともうひとレースしないといけませんが、この2人は脱水症状間違いなしのような……。カメラを向けると元気にポーズをとるヒーローを見て、大丈夫だろうかと他チームながらに心配してしまいました。

レースが始まると観客もチーム仲間からも歓声があがります。転覆するチームもあれば、川の流れに流されてあさっての方向に行くチームもあります。ちびっこレーサーたちが(船上でおそらく喧嘩になったのでしょう)、泣きながらゴールする姿も見られました。わがチームは綿密な戦略会議を立て、リーダーから以下の指示を受けレースに参戦しました。(1)昼食は、かつ丼もしくはかつカレーを食すこと。(2)優勝するイメージとトロフィーをもらうイメージを考えること。(3)自分はできる×10と自己暗示をかけること。(4)水(川)に対する恐怖心をなくすため、思い切って一度川に飛び込んでみること……。どうなることやら。

さて、いよいよ、わがチーム、第4レース3枠でスタート。さすがにデザイン性は抜群ですが、後ろの重みではたして浮くのか? また、進むのか?という根本的な心配ごとを抱えてのスタートです。

恐る恐るボートを水に入れると、

「浮いた! おー、進んだ!」

と観客からも歓声が。横風を受けて、水車部分がうまい具合に帆の役割をしていましたが(注*ゴールと90度違う方向に進んでました)、重さもあってスピードが出ず、予選突破ならずという結果でした。

転覆してしまうボートもあるなか、「無事戻ってこられてよかった」と、安心していたのもつかの間、ボートはゴールから離れたところに流れ着き、陸によじ登ろうとした途端に、船員は水へ転落。紫川をさらに満喫したようです。

無敵艦隊ひまわり号は、デザイン性は、抜群でしたが、後ろの重みで難航。
優勝候補のチームが予選で川に落下。随分と下流まで流されてしまって戻るのが大変そうでした。
わがチームメートもゴールについてから陸にのぼるときに落下してしまいました。

6チームが出場した優勝戦では、北九州高専専攻科チームの細身の小型艇が優勝。漕ぎ手たちがあまりにも楽しそうに漕いでいる姿を見て、私も来年は一艇作って出場してみようと思うのでした。

北九州の川、紫川を盛り上げようという気持ちが原動力ではじまったボートレース。企画・運営する方々に感謝いたします。たくさんの人が集まって、大いに笑って、大いに叫んで応援して、楽しいお誕生日になりました。

最後は、実行委員会の合言葉で締めくくられました。
「来年も紫川で会いましょう!」
 

表彰式。
ボートの残骸と無敵艦隊ひまわり号チーム。空に負けない晴れやかな笑顔で。

北九州まちづくり応援団(株)
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北九州総合デザイナーズ協会(Kitakyusyu Designers Association)
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