from パリ(たなか) – pré 6 - 超初級フランス語入門 記憶力の問題。

(2009.04.22)

みっちり3時間の授業が終わる頃には、疲れたなーっていうのが本音だ。しかし少しだけフランス語モードに入っているので、頭の周りをフランス語が飛び交っている妙な気分。こうやって少しずつフランス語モードが濃くなっていくんだろうか? 授業も5、6回終わり、クラスにもだいぶ慣れてきたが、その道はまだ遠い。

ノートをその日のうちに見返すと、授業の様子を思い出すことが出来る。翌日になると何のことやら記憶も曖昧。“博士の愛した数式”という短時間記憶喪失の数学者が主人公の小説があったが、心身健康(だが前期高齢者)な私の場合、3時間後にはうろ覚え、翌日には確実に記憶に残ってない、なんて自慢してどうする。新しい文章を覚えると、その前に覚えた文章はトコロテン式に消滅する。これではいかん、せめて三つ覚えて一つ忘れるくらいのペースで学習しないと。先生も口癖のように、語学はメモリゼ(記憶)、メモリゼだと。

重要な単語は、久しぶりにカードを作って通勤電車の中で覚えることにした。1から30までの読み方も順番に言うと出て来るが、順不同バラバラになるともうアウト。中学生の頃の一夜漬けの記憶力は何処へ行ったんだ! 散歩しながらも、アン、ドゥ、トヮ、走っているクルマのナンバープレートを見たら、ヌフ、ユィット、ゼロ、サンクみたいに読み上げる。i-Podにコピーしたフランス語会話も毎日聞いて、勉強、勉強!

この学校の教育方針によると、日本語とフランス語、両方を比較(翻訳)しながら学習しても上達は望めず、フランス語だけで意味や言葉をイメージする環境を作ることが、外国語習得の早道であると。確かにそのコンセプトは分かる。私が中学校で習った英語は、常に日本語と対比しながらの学習だった。だから、とこの際教育方針のせいにして、高校まで6年間勉強したのにろくな英語が話せない。

この齢になって新たに外国語を勉強しようとは夢にも思ってなかった。中学生の頃と違って、先生(学校)の教育方針を理解することは出来るのだが、教わったことは授業時間その場限りで、積み重ねがなかなか利かない。記憶力を若返らせるトレーニングが必要なのを実感する。

電子辞書と手作り暗記カード、それにi-Podが語学学習の三種の神器。フランス語会話とバッハのゴールドベルグ変奏曲がシャッフルされて絶妙な組み合わせ。バッハが聞きたくて、会話を何度も聞くという、我ながら優れた勉強法だ
休憩時間に甘いものを口に入れ脳の活性化を図る。女子ばかりのクラスなので、誰かが何かしらスイーツを持ってくるのが、甘味系の私には嬉しい
毎回、宿題がある。寝る前に机に向かう習慣は高校生の時以来だ。先生にしっかり添削されて戻ってくる

 

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