from ニューヨーク – 5 - CASH ONLYは人気店の証?

(2010.02.09)

カード社会のアメリカではほとんどのレストランでクレジットカードが使えますが、中には現金しか受け付けないお店もあります。私が行ったCASH ONLYのレストランは味も雰囲気もよい人気店でした。現金はほとんど持ち歩かない人も多い中でそれを貫くのは、サービスに自信があってこそかもしれませんね。

ピザの石窯の前で写真を撮らせてくれたシェフ。他のスタッフも同じように温かい笑顔で対応してくれました。『Celeste Ristorante』502 Amsterdam Ave, New York 10024 (Btwn 84th & 85th St) 前菜からメインまで10ドル前後とリーズナブル! テイクアウトも可能です。Ceresteのメニュー

まずはアッパー・ウエスト・サイドにあるイタリアン『セレステ(Celeste Ristorante)』。 出張でNYに来ていた友達のズミオくんおススメのお店です。こちらはクレジットカードだけでなく予約も受け付けていませんが、テーブルが所狭しと並べられた店内は連日ほぼ満員。待たずに席に着くには少人数で行ったほうがよさそうです。ここの鶏レバーのソテー・バルサミコ風味が絶品! レバーが苦手な私も一皿ぺろりといきそうなくらい美味で、赤ワインを飲まずにはいられませんでした。マネジャーらしき人にお店の写真を撮らせてもらえないか尋ねると、快く了解してくれてシェフまで呼んでくれました。スタッフ全員がお店の料理を愛し、シェフをリスペクトしている現れのような気がしました。

レバーのソテー。ソースも残さずいただきました。
アンチョビのマリネ トーストのせ。この酸っぱさがたまりません!
マルゲリータを目の前にレバーの余韻に浸るズミオくんは大手セレクトショップで働いていて、バイヤーと一緒に買い付けに来ていました。LAに長く住んでいたことがあって、アパレル業界でも海外生活においても先輩です。

続いてはノリータ(North of Little Italy)にあるモロッカン・フレンチの『カフェ・ジタン(Café Gitane)』。たまたま通りかかって表のパラソルとランタンに惹かれて入ったのですが、後で調べてみると地元の人気店。ガイドブックにも大々的に載っていました。やはり流行っているお店はいい空気を放っているので自然に引き寄せられるのでしょうか。私は夕方6時ころに入ったのですぐ座れましたが、しばらくすると満員に。フランス人らしきサービススタッフは愛想もよくてとってもキュート。雰囲気もさることながら、オーガニックを取り入れた料理もきちんとおいしいのが人気の秘訣なのだと思います。

『カフェ・ジタン(Café Gitane)』 242 Mott St, New York 10012(Btwn Prince & Houston St)。Prins St.とMotto St.の交差点からすぐ。夏はこのテラス席も賑わいそうです。オフィシャルサイトは制作中なので詳細はこちらで。
この写真を撮ったのがきっかけで友達になったステファニー(Stephanie:右)。アナ・スイでインターンをしていて、将来は日本のアパレル企業で働くのを目標に日本語を勉強中。彼女が私のNYライフに大きなチャンスを与えてくれたのです! 詳細は後日、お楽しみに~。ボーイフレンドのジェローム(Jerome:左)も気さくな人で、お似合いの2人。
私もステファニーも偶然オーダーしていたタプナードとゴートチーズをのせたナスのグリル。

最後は私の地元! ブルックリンはブシュウィックのピッツェリア『ロベルタス(Roberta’s)』。工場や倉庫(あるいはそれを改装したアパート)が多いこの地区にしっくり馴染む外観でレストランの存在にまったく気付きませんでしたが、ルームメイトのキアラが連れて行ってくれました。イタリアから船で運んだ窯で薪を使って焼いたナポリ風ピザで、裏庭や屋上で育てた素材を使っています。その昔、北ブルックリンには農園が広がっていてマンハッタンに農作物を供給していました。その働きを、農園に取って変わって建てられた工業用ビルの屋上を使って再生させようという地産地消の動きがあります。

『ロベルタス』はそういったコミュニティー組織の1つ「Brooklyn Grange」に深くかかわり、レストラン用だけでなく食材だけ別途販売もしているそうです。そのこだわり様でも店内でそれを大袈裟にアピールするようなものは見当たらず、気取った雰囲気は全くなく、レストランは食事を楽しむ人々の活気と、欲をそそるガーリックベースの香りであふれています。ルームメイトが教えてくれたりウェブサイトを見て初めてその所以を知りましたが、素材をはじめ徹底した食へのこだわりとアメリカ人特有のおおらかさがこの絶妙に居心地の良いレストランを作り出しているのかなと思いました。

『ロベルタス』はCASH ONLYゆえにお店の前にATMが。からし色のカーテンの奥の扉を開けると、外からは分からない広々とした空間が広がっています。
右隣りはワイン専門店『ビッグ・ツリー(Big Tree)』。私が『ロベルタス』に行った時は2回ともレストランが満員だったので、テイクアウトにして、ここで10ドルそこそこでおいしいワインを買って帰りました。自宅用もホームパーティーの手土産も、ほとんどここで調達しています。
情報誌『ヴィレッジ・ヴォイス』の2008年ニューヨーク・ベストピザ2009年ニューヨーク・ベスト・ナポリスタイル・ピザに選ばれました。写真を撮るのも忘れて食べてしまったので、ピザの写真はオフィシャルサイトで。 LトレインのMorgan Avenue駅Bogart Street出口を出て右に2ブロック。ワイン専門店『Big Tree』の角を右に曲がってすぐ。