from 鳥取 – 67 - 今年の締めはぎゅぎゅっ~と牛骨ラーメンで!!

(2010.12.21)

B級グルメが全国的に注目されて久しいですが、B級グルメって簡単、安い、質的にチープで良いものに比べ少し劣る、そのようなイメージを持たれている方は多いのではないかと思います。

ところが先日私が参加したB級グルメに関した講演会ではB級グルメのBは「Basic」(基本)だとか「Being」(続いている)とのこと。昔からその土地の気候や風土、文化によって育まれてきたもので、更にそれがずっと地域の人に愛され続けているものを指すということだそうです。なるほど、そこまで奥深いから昨今の人気があるのですね。

さて、鳥取県中部地区にも最近注目されているB級グルメがあります。その名も「鳥取牛骨ラーメン」。あまり聞き慣れない名前ですが、その名のとおり牛骨で出汁をとったラーメンです。豚骨や鳥ガラ、魚介で出汁をとったラーメンはよく耳にしますが、牛骨で出汁をとったラーメンって珍しい。地元の人はこれがいつもの味だと思って食べ続けてきたので、最近メディアでとりあげられていることに驚かれる方が多いようなんです。

鳥取県東伯郡北栄町『ゆらや』の牛骨ラーメン。

その「鳥取牛骨ラーメン」の魅力はなんといっても牛骨スープ。これが「飲み干したい!」と思わせるようなすっきりとしたやさしい味。その中にも牛の甘みとコクがしっかり楽しめます。じっくりと丁寧に牛骨を煮込んでとるスープはずっと火にかけているお店も多く、あっつあっつの状態で出てきますので火傷には要注意。具材はモヤシ、ネギ、メンマ、焼き豚とシンプルなお店が多く、更にカマボコが入っているお店が多いようでレトロな感じが地元店舗の雰囲気にもぴったりマッチします。店主の人柄やお店のこぢんまりとしたたたずまいもあるのでしょうが、ラーメンを食べ終わる頃にはほっこりとした懐かしい気分にさせてくれますよ。

「鳥取牛骨ラーメン」が誕生したのは昭和21年頃と言われていて、中国から帰国した米子市の店主が覚えて帰った「牛と豚の骨でとったスープ」を再現したのがはじまりとのこと。それが米子市から中部地区に広まったという説が有力で、当時から中部地区が県内最大級の畜牛地であったことも「鳥取牛骨ラーメン」が定着する理由だったのかもしれません。

 

鳥取牛骨ラーメンスタンプラリー。

現在は鳥取県中部地区の倉吉市、琴浦町、北栄町、湯梨浜町、三朝町のお店で食べることができます。また、地元では「鳥取牛骨ラーメン」を盛り上げるイベントとして1月末まで「鳥取牛骨ラーメンスタンプラリー」が開催されています。期間中に19店舗を制覇された方には、「牛箸」がゲットできる楽しい特典付き。また12月30日から1月3日のお正月の期間は19店舗のいずれかのお店でラーメンを食べられた方に「鳥取牛骨ラーメン謹賀新麺缶バッジ」のプレゼント企画もあります。是非、鳥取県のご当地B級グルメ「鳥取牛骨ラーメン」を味わってみてください。
 

「鳥取牛骨ラーメン」
「鳥取牛骨ラーメンスタンプラリー」