from 香川 – 2 - 2010年も、みんなを幸せへと導く「讃岐のこんぴらさん」。参拝客の願いを“お山に”金地の幸せ授かる日まで。

(2010.01.18)

琴平の神域に足を踏み入れると……
こんぴらふねふね♪追い手に帆かけてシュラシュシュシュ~♪ まわれば四国は~♪…
と、切れ味のある三味線の音色と共に親しまれている民謡「こんぴら船々」が、表参道界隈のあちらこちらから聞こえてきます。

2010年の幕開けと同時に、県内外から初詣に訪れる多くの参拝客で賑わっています。今年も、こんぴらさんは、県内でも屈指の観光地として、相変わらずのモテモテぶり!!
今年は、好天にも恵まれ、高速道路の1000円効果もあいまって、例年よりもすごい人・人・人! 参道も、なかなか前へ進むことができないくらいの賑わいぶりです。
 そう、ここ琴平町は、私の生まれ育った町であり、長い歴史に彩られ、風光明媚な自然環境の中で、愛情を込めて育ててくれたことを、両親に感謝しながら、讃岐のこんぴらさんと、周辺のおすすめスポットをいくつか紹介していきましょう。

 

しあわせさん、こんぴらさん!

今や日本のみならず、世界中から参拝に訪れ、全国にその名を轟かせている名所中の名所! 通称「讃岐のこんぴらさん」は、香川県の南西部に位置し、瀬戸内国立公園、名勝、天然記念物に指定されている象頭山(ぞうずさん……遠くから見ると象が座っている感じに似ているから)の山裾にあります。その昔、江戸時代より金毘羅大権現は、舟の神として全国的に有名となり、航海安全の祈願の象徴として、今の時代まで親しまれてきました。

また、琴平町は300年以上の伝統を持つ観光地でもあり、背後の象頭山と一体となって、金刀比羅宮を中心として栄えてきた門前町です。幕末の動乱のころ、長州の高杉晋作が、藩の保守派や幕府に追われ、その追求を逃れるために、愛妾の「おうの」とともに、しばらくの間潜伏していたこともあります。

 

琴平町観光マップ
  
まず、金刀比羅宮へ参拝するルートは、公共交通機関を使用するなら、四国の香川県高松市からだと

・高松築港駅から琴平間を結ぶ琴平電鉄(通称コトデン)の琴平線に乗り、終点の琴平駅で下車。
・JR高松駅から乗車してJR琴平駅で下車。
その名のとおり象が寝そべっているような形の、小高~い山(象頭山)を目指してください。すぐに、神域へと導かれる空間に様変わりしていきます。とにかく、駅から近いので、すぐに分かります。

大宮町、神明町、内町、坂町と、金刀比羅宮に一歩一歩近づくに従って、土産物店や昔ながらの建物も多く残る町並みが濃くなり、金刀比羅宮の表参道に近づいていきます。

最近の表参道の入り口周辺では、私の幼少時代とは町並みの雰囲気や個々のお店も、やや趣きが異なってきており、お洒落な雑貨屋さん、喫茶店、地酒屋、最近オープンした新名所の無料足湯、居酒屋、うどん屋、うどん学校……などなど、バラエティ豊かなお店が、軒を連ねて出迎えてくれるようになりました。

さらに、表参道を登り、奥社(終地点)までの1,368段からなる石段や、その両側に立ち並ぶ石灯籠が、神域に導いてくれると言われており、歴史を感じさせる石段を、一段、また一段と踏みしめながら登って行くごとに、なにか神聖なオーラが入り込み、気分もピンと引き締まり、心が徐々に純化されていく雰囲気が感じられるようになります。

参道の階段を登っていくと、圧倒的な存在感で、まず目に飛び込んでくるのが「大門」です。大門を過ぎると、すぐそこには、参道を挟みこむように左右に並ぶ5軒の飴屋、
「五人百姓」が参拝客を出迎えてくれます。
大きな傘を広げた古風な姿の五人百姓は、金刀比羅宮に対し貢献があったため、ここで飴を売ることが許可された由緒ある家柄で、唯一境内で営業を許された商いです。売られているのは、「加美代飴」という扇型のべっこう飴で、黄金色に輝き生姜の味がピリッと利いて、とても美味しいですよ~。

さらに境内を進んでいくと、地元香川県産の花崗岩石で造られた、壮大な建物の「宝物館」、「表・奥書院」があります。300年以上前に築造されたと言われ、入母屋造の重要文化財となっています。

 

7室からなる表書院は、その内の5室で、幽霊画で有名な「円山応挙」による障壁画が90画あります。その作品の一部を、期限付きで一般公開していますので、興味のある方は、一般公開のスケジュールを十分にチェックして来て下さいね。

奥書院では、江戸時代中期の画家・伊藤若冲(1716~1800)が金刀比羅宮で描いた障壁画「花丸図」があり、約250年前の絢爛な美の世界が、現代によみがえっています。今春にも一般公開される予定だそうです。昨年の1月に奥書院の内覧会があった際、運よく見ることが出来たのですが、200年以上前の作品とは言いながら、驚くほどの美しさで、一つ一つ丁寧に描かれたキクやアジサイやボタンなどの花の園には本当に感動しました。作者が絵に込めた魂を、感じることができました。

 
しかし、残念なことに、汚れや亀裂が目立ったため、昨年5月よりいったん絵をはがして修復作業を行ったそうで、現代の人たちの力を結集して、新たな花の園が百花絢爛にお目見えすることでしょう。

金刀比羅宮には、まだまだ先があり、一度に全てを語りつくせないので、次回のお楽しみ、ということでご容赦願います。その時、周辺の素敵な場所も紹介させていただきます。

でも、最後にどうしても、これだけはPRしたい場所と、イベント情報をお知らせいたします。

 

歌舞伎絵看板&お湯巡り

まずは、温泉組合が運営する足湯です。
全身(写真はナシです!)もいいけど、足湯もHOT!しますよ。
寒い日は、とくにお勧めです。足を温めるだけでこんなに身体が温まるとは!心発見です!

足湯の周りにある赤い旗は? これも新発見!
実は2009年12月から2010年1月29日の期間、2回に分けて、こんぴら門前町の
冬の風物詩「お湯めぐり」に今年は新たな取り組みが加わったそうです!温泉を巡回し
ながら、歌舞伎絵看板を巡り歴史情緒溢れるこんぴらを体感してください、という試み
らしいです。歌舞伎絵看板&湯めぐりスタンプラリーもあるから、また1つ楽しみが増えましたね。歌舞伎好きには、も~たまらん、ですねえ。

http://www.town.kotohira.kagawa.jp/kankoukyokai/saijiki/index.html

 
そして現在、琴平で行われているイベントの情報をお伝えします。

 

第11回 四国・琴平 こんぴら温泉まつり

HEART to KONPIRA(ART:芸術、EAT:食、HERT:癒し、を加えてHEART:心のこもったおもてなし)のコンセプトのもと、門前町の魅力を再発見していただくプロジェクトです。 
皆さんも是非、いらして下さい。新しい発見があるかも!!……です。

http://www.heart-to-konpira.com/