from ヘルシンキ - 14 - 「Don’t Worry, Be Happy!」by Memma

(2010.10.19)

「フィンランド女性に学ぶ 幸せ力」
File.13 Memma(39歳)

紅葉を楽しんでいたのも束の間、
10月に入りフィンランドでは各地で
初雪が観測されました。
日毎冷え込むヘルシンキからのリポート。
今年、再婚、美容院開業と
人生の大きな転機を迎えたMemmaさん
を取材しました。

 

Work: 園芸師、花屋、美容師。

美容師は私の3つ目の職業です。
最初の職業は園芸師。子どもの頃は役者になることを夢見ていましたが、
10代後半の進路を決めるタイミングで、当時の交際相手に役者の道に進むことを反対され、
園芸の道を選びました。
その後、花の美しさに魅せられて花屋を開業。
美しい色、形、香りで人を幸せにする花を扱う仕事は、
とても魅力的で今でも懐かしく思い出します。
花屋を始めて12年が経った頃、前夫と結婚。店を売り、故郷を離れてヘルシンキに
引っ越すことに。12年間の花屋生活はとても充実していましたが、
一方で、新しいことに挑戦してみたい気持ちも高まっていました。
そこで、ヘルシンキに引っ越したタイミングで、美容師の専門学校に入学。
全体のバランスを見ながら、美しく見せる方法を考える技術は、
フラワーアレンジメントも美容師も共通しているように思います。
専門学校を卒業後、6年間美容院で働き、今年念願だった自分のお店をオープンしました。
 

Memmaさんのお店。

 

Turning Point: 再婚と開業。

前夫との結婚、12年経営していた花屋を売り故郷を離れたことは、
1つ目の大きな転機でした。その後、離婚に至るまでの道のりはとても壮絶で、
もう2度と結婚はしないと思っていました。
でも、現在の夫に出会って私の考えは変わりました。
彼も離婚を経験していたので、お互いの歴史をとことん話し合い、
心の痛みを理解しあうことができたのです。
私の夢だった美容院の開業についても、彼は全面的にサポートしてくれました。
開業後はしばらく経済的に大変だし、家事も十分にはできないと彼には伝えましたが、
それでも、結婚して支えあって生きていこうと言ってくれたので、
今年、再婚と開業という2つの大きな転機を迎えることになりました。
私たちは互いに過去の経験から、どうしたら2人が仲良く生活していけるか学んだので、
もう失敗はしないと、今は自信を持っています。

MemmaさんとJariさん。

■Happiness:人生を幸せにしてくれるのは、日常の小さなこと。

健康であること、愛する家族と仕事。これらが良き人生のためには必要だと思います。
そして私は人と出会うことが大好きなので、たくさんのお客様を美しくして喜んでもらう、
今の仕事を愛しています。
人生を幸せにしてくれるのは、日常の小さなことです。
高級車に乗って、高級な食事をする生活も良いけれど、
自分の持っているもので楽しむ力が大切だと思います。
 

旅行時の写真。

 

■Dream For Next 10 years:家族の健康と、お店の成功。

夫と仲良く、愛犬マンタも含め家族が健康であること。
そして、このお店が軌道に乗ることを願っています。

 

■Message: Don’t Worry, Be Happy!

心配しても、事態は何も改善しません。
だから、いつも前向きであることを心がけています。
毎日を楽しむこと。“Don’t Worry, Be Happy!”が私の信念です。

 

 

■取材後記

実は私、今回取材させていただいたMemmaさんに髪を切ってもらっています。
海外で髪を切ることにはかなり抵抗があったのですが、
近所のお店で働いていたMemmaさんがいつも楽しそうに、
そして丁寧に仕事をされている姿を見て、
この人に髪を切ってもらいたい、と思いお店に通うようになりました。
独立開業後も、Memmaさんの元気な笑顔に吸い寄せられてお客さんが集まっています!

少し前の紅葉の写真。

 

※この内容は、2010年9月取材当時の情報です。