from 鳥取 – 11 - 桜じゃなくて、梅なんです。山陰随一の梅林「野花梅渓散策ツアー」登場。

(2009.03.16)

寒い冬を越え、鳥取でも春の気配が感じられるようになりました。
とはいえ、朝の冷え込み、冷たい風、日本海の海の色など、春が来たというにはまだもうちょっと早いようですね。先日、鳥取県の桜の開花予想は3月29日と発表されましたが、桜より少しは早めのちょうど今頃(3月上旬から下旬にかけて)、県中部の湯梨浜町(ゆりはまちょう)ではこんな光景を見ることができます。

早咲き桜?と思われる方もいるかもしれませんが、実はこれ、梅なんです。紅白梅といわれるように、梅の花は一般に濃いピンクや白ですが、ここではまるで桜のような薄ピンクの花を咲かせる梅林をみることができます。これは「野花豊後(のきょうぶんご)」という品種で、今からおよそ70年前、湯梨浜町野花地区の果樹園で発見された新品種と言われています。このような薄ピンクの花を咲かせる梅は、全国的にも大変珍しいということです。今では地域に約2000本もの梅の木があり、気温天候等の自然条件により年ごとの開花状況は前後しますが、だいたい毎年3月15日ごろに見事に満開を迎えます。

その山陰随一といわれる梅林を起爆剤に地域の活性化を図ろうと、このたび湯梨浜町観光協会企画の「野花梅渓散策ツアー」がこのたび登場。近くにある中国庭園『燕趙園(えんちょうえん)』の駐車場をスタート地点に、1、東郷湖を望む「望湖台梅林」 2、東郷湖・日本海を望む「眺湖梅林」 3、梅林と山が水墨画のような「棚霞梅林」の3コースがあり、途中には隣接する東郷湖を眼下に望む絶景ポイントもあります。

先日(3月3日)ツアー見学会が行われ、私も参加してきたのですが、その日はあいにくの雪模様。また、時期もまだ早く三分咲き程でしたが、雪の中の散策も風情があり、なかなかおつなものでした。聞くところによると、野花豊後以外にもところどころ紅梅・白梅が混ざっていて、花が咲きそろうと、それはまた美しいピンク色のグラデーションになるそうです。

さてさて、野花豊後の実は同じ豊後系の品種の中でも高品質と言われていますが、やっぱり気になるのはそのお味。見学会では、地元の加工グループによる野花豊後を使った梅ジュース、梅かりんとう、梅ドレッシング、そしてネーミングがステキな「幸梅(こうばい)大福」など、さまざまな加工品の試食会も行われましたが、その中にあった梅干の大きさにびっくり! およそ4~5センチもあり、ひと口食べてみると(すっぱいのはもちろんですが)梅の香りがスッと鼻に抜け、なんとも爽やかな風味。果肉はしっかりと分厚く、なんとも食べ応えのある梅干でした。どれも地元のお母さん達の愛情たっぷりの“ウメぇ”梅でした~。なんちゃって。

今年の見頃は、3月10日頃から約2週間の間ということ。ツアーには、スタート地点となる「燕趙園」入園券とセットになったプランもあります。近くには「はわい温泉・東郷温泉」があり、日帰り温泉や足湯などもお楽しみいただけます。みなさんもぜひ、世にも珍しい“さくら色の梅”を見に、湯梨浜町へおいでください!

山陰随一の野花梅渓(のきょうばいけい)散策ツアー

【ツアー概要】
時期  3月上旬~3月下旬頃まで(天候など自然条件により年ごとの開花状況は異なります)
場所  鳥取県東伯郡湯梨浜町野花地区
料金  <団体対応> 
      1人330円 
『燕趙園』の入園 + 中国グッズのセットプラン700円 
※散策コースには、地域の加工グループによる茶店等が出店
※最小催行人数20名、最大収容人数100名
販売窓口:湯梨浜町観光協会 Tel 0858-32-1967 Fax 0858-32-2469
湯梨浜町ホームページ
      <個人対応>
『燕趙園』入園とのセットプラン700円
※野花豊後の加工品をセット
販売窓口:燕趙園 Tel 0858-32-2180 Fax 0858-32-2185
燕趙園ホームページ
【問合せ先】
湯梨浜町観光協会 Tel 0858-32-1967 Fax 0858-32-2469 
湯梨浜町ホームページ