from 北海道(道央) – 50 - 東京・品川の人気店で元気に頑張る
紋別出身のイケメン店長。

(2011.05.09)

東京に進出する北海道の「食」や「人材」。

『web dacapo』でも紹介されているように、ここ1~2年で、北海道の「食」のお店が東京都心に数多く出店しています。

一方で、お店だけではなく、北海道の「有為な人材」が東京でも活躍する。そういう場面にもよく出くわします。
 
品川駅・港南口から徒歩2分『Wine & Grill TODOS(ワイン&グリル トドス)』。

スペイン・イタリア料理を主体としたお店ですが、週末になると予約しなければ入れないほど賑わっているお店。皆さん足を運ばれたことはありますか?

そちらの店長さんが、北海道・紋別(もんべつ)市の出身なのです。

「オホーツク紋別」から東京へ。

北海道には、読み方は同じであっても、「しべつ」のように同じ名称の地名が幾つか存在します。
 
「もんべつ」。

市町村合併により馬産地である日高の「門別」は日高町と合併しましたが、オホーツク海沿岸にあり、網走と稚内のほぼ中間付近に位置する「紋別市」は、流氷の街として、皆さまにも馴染みは深いのではないでしょうか。北海道内では、門別と区別するため、「オホーツク紋別」「北見紋別」と呼ばれます。

オホーツク海と言えば、毛蟹やホタテ貝。もちろん紋別港でも水揚げされていて、水産業、酪農、林業の街として、紋別は、現在も北海道における第1次産業の主要な街なのです。
 
明治維新後、本州や四国等から北海道に多くの皆さんが入植しましたが、現在では、北海道で生まれ育ち、逆に東京を始めとして全国各地で活躍する方が数多くいらっしゃいます。
 
高校卒業後に紋別を離れ、日本の首都・東京で自分の道を一直線に切り拓く、村上信吾(むらかみ・しんご)店長。
 

店長と料理長、そしてスタッフ全員の息のあった動き。

実は、村上さん、私の親友の弟なのです。

「品川の店で働いているので、機会があったら是非立ち寄ってもらいたい」と以前から聞いていて、「北海道ワインツーリズム」推進協議会の阿部眞久(あべ・まさひさ)事務局長と一緒にお邪魔しました。
 
噂には聞いていましたが、なかなかのイケメン。

しかも話をしてみると、とても誠実な方で、自分なりの将来へのビジョンもしっかりとお持ちの上で、地に足の着いた行動を大切にしている。

「今回大きな災害に日本が見舞われましたが、私どもも、日々明るい未来への行動を起こしてます。計画先行ではなく、「とにかく実行しよう」を合言葉に。 」と笑顔で語られる村上店長。
 
また、北海道はもちろん、フランスをはじめ海外でも腕を磨いたという宮崎貴弘(みやざき・たかひろ)料理長。店長と料理長の息の合った動きに、店全体が躍動感を持って動いている雰囲気に感じられます。

「小さな行動が皆さんの幸せへ」と信じ、精進したい。

「小さな行動が、大きな結果を生むと信じてます。バタフライエフェクトが地球の反対側では嵐を生みます。たった一店の取組みでも、様々な方々に幸せをもたらすことを信じ、これからも精進していきたい」という村上店長の言葉からは、底知れぬ道産子魂を感ぜずにはいられません。
 
一方、宮崎料理長は、「自分は今現在料理人という生き方をしてますが、この先のスキルアップも考えています。農業に非常に興味があります。ワインはもちろんですが、北海道の農業についてもまた機会があれば話を伺いたいです」と熱く語られる。
 
自分自身最初の東京勤務後、北海道に戻って一番最初に相談を受けた案件は「紋別港オホーツクタワー」をどのように整備するかというものでした。当時にしてみれば、斬新なアイデアで、「本当に造るのか」と思ったものの、1996(平成8)年には完成し、今では紋別に欠かせない観光施設ともなっています。
 
北海道の感性を東京で、東京での経験を北海道で、それぞれ上手に活用していく。これからの我が国にとって、中央と地方との一層の交流が必要だろうし、村上さん・宮崎さんをはじめ、スタッフの皆さんに「今の気持ちを忘れずに」とエールを送りたい。