from 鳥取 – 47 - 水に浮かぶ砂の舟!? 鳥取砂丘「砂の美術館 第4期展示」スタート。

(2010.05.24)

すっかり鳥取砂丘の定番イベントとなった「砂の美術館」。
2006年のスタート以来、毎回好評を得ていますが、このたび第4期展示がゴールデンウィークの4月29日から開幕しました。
世界8ヶ国から集まった、11人の砂像彫刻家による10体の砂の彫刻が展示されています。
今回のテーマは「砂で世界旅行・アフリカ~偉大なる大陸の歩みを訪ねて~」。
今年は南アフリカでFIFAワールドカップが開催されるほか、国連が定める「国際生物多様性年」にもあたることなどから、アフリカの大自然や野生動物、歴史などを題材に砂像が制作されました。
ゴールデンウィーク中は大勢の人が県内外より訪れ、5月6日には入場者数5万人を達成しました。

さて、今回の見どころはというと…たくさんあってどれから説明すべきか迷いますが、まずは「砂」と「水」のコラボレーション。
「砂の美術館」の砂像はすべて「砂」でできています。
それに「水」といった、「砂」の性質から考えると融合するのが難しい組み合わせですが、見事にマッチしています。

上写真(手前)は「サンベジ川の探検」という作品で、水の上に砂の舟が浮かんでいるように見えます。
特殊加工を施したシートを水と接する部分に施工しているため、このように砂像が崩れないそうです。
ジャングルの中をゆっくりと進む舟の川岸には大きなワニが。
この川をたどると、会場右奥にある世界三大瀑布の一つ「ヴィクトリア瀑布」へ続くおもしろい構成になっています。
「水」とのコラボによって、熱帯雨林の湿気とか温度をよりリアルに感じることができ、まるでジャングルの中にいるような気分を味わうことができます。

そしてゾウ、ライオン、ゴリラ、チンパンジー、シマウマ、キリン、サイなどアフリカの野生物たち。

見てください!この生き生きとした表情を。
特に瞳をみると、ゾウのやさしい瞳、ライオンの勇ましい瞳、チンパンジーの無邪気な瞳など、野生動物それぞれの個性が非常によく表現されています。
皮膚の質感や毛並みを見ると、同じ砂でもさこんなにさまざまな表現の方法があるんだな~と、ただただ関心させられます。
耳をすませば野生の雄たけびが聞こえてきそうです。

奥のテントにはアフリカを象徴するキリマンジャロとサバンナの雄大な風景が再現され、会場全体に奥行きと広がりが演出されています。
他にも白人が黒人を支配していた頃の「鉱山の様子」や、アパルトヘイト体制を平和的に終結させた「ネルソン・マンデラ」の像など、さまざまな角度からのアフリカが表現されています。

こう言っちゃ何ですが、砂の美術館始まって以来すべて見てきましたが、第4期展示は自分の中でナンバーワンです。
これまでは歴史的建造物や彫刻を再現したものが多く、どちらかといえば大人向けの内容だったのですが、今回はお子さんも楽しんでいただけること間違いなし。
何種類の動物を見つけることができるか、親子で探検してみるのもよいでしょう。
日没後はライトアップも行われますので、昼間とは違った夜の美術館もお楽しみいただけます。
来年(2011年)1月10日まで、しかも無休で開館しています(※)ので、ゴールデンウィークに見逃した方も、夏休み、シルバーウィークなどまだまだチャンスはたくさんありますので、ぜひ足を運んでみてください。

*台風や荒天の場合は休館する場合があります。

 

砂の美術館 第4期展示 砂で世界旅行・アフリカ
~偉大なる大陸の歩みを訪ねて~

会期:2010年4月29日(木)~2011年1月10日(月)
時間:9:00〜20:00 *入館は閉館の30分前まで
   (日没後はライトアップ) 無休
観覧料:一般500円(400円)、小中高校生300円(200円)
( )内は、20名以上の団体料金、障がい者手帳所持者は無料
会場:鳥取砂丘情報館サンドパルとっとり隣接地(鳥取市福部町湯山)
アクセス:下記砂の美術館公式ホームページ内に詳しく掲載されています。
問合せ先:鳥取砂丘情報館サンドパルとっとり
Tel. 0857-20-2231/Fax. 0857-20-2232
公式HP:http://www.sand-museum.jp/