from 鳥取 – 3 - イベリコならぬ、トトリコ。

(2008.06.23)
 最近、都内では「イベリコ」という文字を頻繁に見かけます。「これって、あのドングリ食べてるイベリコ豚のことよね?」と、思っている人いませんか? 実は、私もイベリコ=ドングリだとしばらくは思っておりました。でもね、微妙にちがうんです。

 イベリコ豚の純血(血統書付きみたいですよ)かハーフか。ここで大前提がちがってきます。で、育ち方と食べ物で、4段階に分かれます。
 最上級が「ベジョータ」=100キロ前後に育った後で(たいてい秋、10月頃から半年ぐらい)ドングリがたっぷり落っこちている森で放牧されて、プラス46キロ以上ドングリだけで太っちょになった豚さんのみ。その次が「レセボ」、「セボ・カンポ」「セボ」と格は下がっていきまして、セボに至っては、ほとんどドングリを食べさせてもらっていないのです。

 でも、「イベリコ」と聞くと「おいしい生ハム」「おいしい豚」というイメージが、すっかり出来上がってきました。実際、豚の脂身が苦手な私も拒まずにおいしく食べられますもの。
 さてさて、そこでですね、鳥取県内で飼育が始まって数年の「トトリコ豚」という豚さんたちをご紹介しようと思うのです。これって、一言でいえば「ドングリ豚」なのですが、まあ正直なところまだまだイベリコ・ベジョータとまではいきません。歴史がちがいますからね。しょうがありません。でもね、いい試みだと思うのです。鳥取県は人口が日本で1、2を争うほど少なくて、まだまだ昔ながらの自然が残っている場所です。ならばいっそ、都会化を狙うより素朴なカントリーサイドのまま、「おいしい」水、空気、食べ物、飲み物を育む大地としてアピールしていけばいいんじゃないかな? と。そうなれば、トトリコ豚たちも、元気いっぱい放牧されて、たらふくドングリ食べられて、我々は「君たちを美味しくいただいちゃいますよぉ!」ぐらいになると、嬉しいかも。それに、もしトトリコがイベリコぐらいにレベルが上がれば、それは海外から持って来るより国内で調達できた方がいいじゃないですか。ガソリンの節約にもなるし、CO2排出少なくなるし。

 まあ、こんなことなのですが、このトトリコが結構おいしいんですよね。私は、実家近くのレストラン「サンジェルマン(ホテルセントパレス倉吉内)」で最初に食べて、その後、今年発売されたばかりの「トトリコ豚まん」を食べて、「トトリコロッケ(おから入り)」を取り寄せて食べて、なかなかそれぞれいい味出してるんですね(今回の写真はコロッケだけです)(ちなみに、取り寄せたモモ肉のスライスは、ちょっとそれまでのイメージとはちがいました。ガッツリ食べるなら、プロの手を経たほうが満喫できると思います。もう少ししたら、東京でも食べられるようになりそうですよぉ。そうなったら、またお知らせいたしますね!)。
 ということで、これから将来が楽しみな「トトリコ」を、みんなで応援しましょっ!

 

トトリコ豚のお取り寄せ 夢添加工房 めぐみ
http://www.megumi-llc.jp/

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「トトリコロッケ(おから入り)」

「トトリコロッケ」は10枚入り、1800円。

東京でも食べられるようになりそうですよぉ。