from 北海道(道北) - 7 - 
しょさんべつ天文台で星に名前をつける体験MY STARS SYSTEM
何もない村から星便り

(2012.06.01)

北緯44度32分9秒。北海道留萌管内中部に位置する小さな村、初山別村。人口は1391人(平成24年2月末現在)、デパートもコンビニもない村。列車も走っていない。でも、この村には夜空に輝く満天の星がある。

昭和63年2月に開催された「青年サミット・イン・留萌」において、留萌地方の活性化と子ども達の化学する心を育てる学習の場および、道内天文愛好者の活動の場として初山別村に天文台を建設することが決定され「みさき台公園」内に建てられた。
 
建物の形はアメリカのアポロ計画で使われた月着陸船をモデルにし、天文台には65cm反射式天体望遠鏡が設置されている。ドームの直径は6mの鉄骨造、スリットの開閉や、360度か移転するドームは電動式で、外側は潮風に耐えられるようステンレス張りになっているが、永年の劣化に伴い平成16年11月に改修された。

夜空に輝く星は無数にあるが、すべてに名前がついているわけではない。星の大半は認識番号が付いているだけだ。しょさんべつ天文台には、星に名前をつけられる「マイスターズシステム」がある。星は誰のものでもないが、同時に全ての人のものでもある。村では誰も傷つけないという、ただ一つの条件つきで自分の星を持ち、名前をつけるシステムを作った。何とも夢のある取り組みだ。

命名した「MOERU769」とおうし座
星に名前をつけたい

「北海道留萌管内体験観光サイト るもい体験Navi」の体験プログラムとして紹介されており、今回、エフエムもえるで「マイスターズシステム」の登録を行った。まずは電話で申し込み、必要書類を送ってもらう。申込用紙と星座名一覧表が届いた。必要事項を記入し、星座名一覧表から好きな星座と名前を申請する。選んだ星座は「おうし座」。学名はTaurus、おうし座の全領域を観測できる適期は10月下旬から4月末とある。

名前は、局名と周波数を組み合わせて「MOERU769」と申請した。申込書が星の所有者になることも、プレゼントとして送ることもできる。
登録料は1件につき5,000円。インターネット、ファクシミリでも申し込める。星座は希望通りに登録できるし、また「夏に見える星」などおおまかな希望でも可能だ。

後日、星にまつわる音楽CDと刻印されたIDプレートつきキーホルダー、星図が届いた。星の名前はおうし座の中の「MOERU769」。秋には、しょさんべつ天文台に星を確かめに行こう。まわりに何もない贅沢な空間、所作案別村は星がきれいだ。


左・星名登録キット(登録証明書、星図、IDプレート)
右・星の名前が刻まれたIDプレート
しょさんべつ天文台

住所:北海道苫前郡初山別村字豊岬
開館時間:4月〜9月 10:00〜21:00
10月・11月・3月 10:00〜19:00 (水曜日は10:00〜17:00)
12月〜2月 冬季休館
休館日:火曜日(ゴールデンウイークは開館)
入館料:高校生以上200円/小・中学生100円
問合せ:Tel:0164−67−2539 
    Fax:0164−67−2539

北海道留萌管内体験観光サイト るもい体験Navi