斎藤理子のミラノ万博から地中海まで - 2 – ミラノ万博から足をのばして楽しむ、
100%満足の地中海クルーズ。

(2015.07.31)
地中海クルーズ船プレチオーサのデッキ。
地中海クルーズ船MSCプレチオーサのデッキ。18階に相当する高さから見渡す大海原の眺望は最高。

7月の「ジャパンデー」も大成功を納めたミラノ万博。夏休みに入り各国力の入ったイベントも目白押しです。ミラノ万博を見に行くのなら、そこからちょっと足をのばして地中海クルーズに出かけてみては。一度体験したら絶対にはまってしまう、陸路とはまったく異次元の楽しい旅が待っています。

カジュアルに楽しめる地中海クルーズは、
イタリア旅行の新しいオプション。

5月1日からスタートしたミラノ万博。夏休みに入り、来場者数も大幅に増えて、ますますの盛り上がりを見せています。日本館は2ヶ月間で54万人以上が来館。7月11日に開催された「ジャパンデー」も、東北各県の伝統的な祭りが「デクマーノ」をパレードする東北復興祭りパレードや、きゃりーぱみゅぱみゅのライブなどが大成功のうちに幕を閉じ、その人気の高さは相変わらずのようです。日本館のフードコートに隣接するイベント広場のステージでは、日本各地の食に対するさまざまな取り組みを紹介。10月には、アル・ケッチァーノの奥田政行シェフが登場し、豊穣な土地、庄内の恵みを世界の人々に伝えてくれるイベントを開催予定。最終日当日まで、まだまだ目が離せないミラノ万博です。

 ところで、せっかくミラノ万博を見に行くのなら、そこからイタリアを気ままにあちこち旅してみたいですよね。でも、場所ごとにホテルを予約したり、飛行機や電車の手配をしたりって以外と面倒。きちんと予約されているかどうかも不安だったりします。そこでおすすめなのが、気軽に楽しめる地中海クルーズ。とかく、値段が高そうとか、格式が高くて気後れしそうというイメージが先行して敬遠されがちなクルーズですが、実はいろいろな名所を巡るのにこれほど楽で快適でリーズナブルな旅はないといっても過言ではありません。なにしろ一度乗船してしまえば、あとは徹底的に楽しむだけのストレスフリーな世界。旅の間は宿も移動も食事も何も心配する必要がないんですから。というわけで、万博会場を後にして、地中海クルーズを体験してきました。まずは、ミラノを出発し車でジェノバに向かいます。約2時間のドライブを経てジェノバ港に到着。桟橋に横付けされている巨大なクルーズ船が目に飛び込んできます。これが、今回乗船するMSCクルーズのMSCプレチオーサという船です。

  • ジェノバ港を出航。
    ジェノバ港を出航。町並みがゆっくりと遠ざかっていく。
  • 地中海が広がるプールサイド
    地中海が広がるプールサイドのインドアラウンジは特等席のひとつ。
  • 船内にはプールサイドバーを備えたインドアプールがいくつもある。
    天候に左右されずにプールサイドでくつろげるよう、船内にはプールサイドバーを備えたインドアプールがいくつもある。
  • 船内にはプールサイドバーを備えたインドアプールがいくつもある。
    天候に左右されずにプールサイドでくつろげるよう、船内にはプールサイドバーを備えたインドアプールがいくつもある。
  • アウトドアプールやジャグジーが完備された開放的なアクアパーク
    アウトドアプールやジャグジーが完備された開放的なアクアパークはデッキ14。
あらゆる施設が完備した巨大客船は、
ひとつの街が海に浮かんでいるかのよう。

MSCプレチオーサは、13万9072トン。キャビン数1751室、乗客定員4345名という、MSCクルーズのなかでも最大規模を誇る船です。デッキ数はなんと18階。その偉容はまさに海に浮かぶホテルです。船内には8つのレストラン、16カ所のバー、カジノ、シアター、スパ、プール&ジャグジー、ジム、ショッピングモールなどがあり、その内容を知れば知るほど、ホテルというよりは海に浮かぶ街といったほうがふさわしいことが分かります。

まずは、ジェノバ港の専用ターミナルでチェックインをします。ここで預けた荷物は、直接キャビンに届けられるので、これから下船まで自分で荷物を運んだりするストレスから解放されます。チェックインがすむと、クルーズカードが渡されますが、船内ではこれが身分証。船内での買い物もレストランも、寄港地での乗り降りもすべてこのカードで済むというわけです。ワクワクした気持ちでいざ乗船。まずはキャビンへ。室内はコンパクトながらきわめて快適で、使いやすいデザインになっています。ベッド上には、今日の予定が日本語で書かれた船内新聞が。これは毎日配られますが、キャプテンの挨拶や航海情報をはじめ、船内ではいつどこでどんなイベントがあるかも一目瞭然の充実した内容です。エクスカージョンも充実しているので、寄港地で何をするか予定を立てるのも楽しみです。

ジェノバ港を出航したプレチオーサは一路、ローマ郊外のチビタベッキアへ。クルーズ船は通常夜の間航海し、朝には寄港地に到着します。楽しく食べて飲んでショウを見て、遊び疲れてぐっすり寝ているあいだに次の目的地に。なんて楽ちんなんでしょう。揺れをまったく感じないので、デッキに出て水面を見なければ航行していることにすら気がつきません。

  • バルコニー付きキャビン。たっぷり収納できるクロゼットや冷蔵庫も完備。ベッドの上には毎日日替わりでバスタオルで作った動物が置かれ、楽しませてくれる。
    バルコニー付きキャビン。たっぷり収納できるクロゼットや冷蔵庫も完備。ベッドの上には毎日日替わりでバスタオルで作った動物が置かれ、楽しませてくれる。
  • レセプションやコンシェルジュデスク、エクスカーションオフィスなどがあるデッキ6のラウンジ。
    レセプションやコンシェルジュデスク、エクスカーションオフィスなどがあるデッキ6のラウンジ。
こちらはスイートルーム。船の中とは思えないゆとりのある広さ。船内案内や今日の予定、イベント情報などが満載のレターがベッドの上に置かれている。
こちらはスイートルーム。船の中とは思えないゆとりのある広さ。船内案内や今日の予定、イベント情報などが満載のレターがベッドの上に置かれている。
MSCのプライベートクラブであるMSCヨットクラブのエリア。船首に位置し専用のレセプション、バトラーサービス、レストランやバーなどがある。
船上のプライベートクラブであるMSCヨットクラブのエリア。船首に位置し専用のレセプション、バトラーサービス、レストランやバーなどがある。
その日の気分で使い分けられるいくつものレストラン。
エンターテイメントも充実で退屈とは無縁の船旅を。

船内探訪をざっと済ませたら、お待ちかねのディナータイム。メインダイニングの「Golden lobster」では、地中海料理を中心としたヨーロッパ各国料理を提供。洗練されたサービスと充実のワインリストと共に、フルコースのディナーを楽しめます。カジュアルからドレスアップまで、毎日異なったドレスコードがあるのもまた、クルーズならでは。もっと軽くすませたかったら、カジュアルイタリアンやビュッフェという選択も。食後は、ジェラテリアやパティスリーで甘いものを堪能したり、バーでゆっくりカクテルを飲みながらくつろいだり。とにかく、どんな要望にも応えてくれる場所が必ずあるのが魅力です。基本的にアルコール飲料以外は料金に含まれているオール・インクルーシブ(一部のレストランと、スパなどを除く)なので、毎回の支払いの煩わしさから解放されるのもクルーズの利点です。

お腹がいっぱいになったら、ヨーロッパの一流エンターテイナーが腕を競うシアターへ。毎日違う出演者と演目でクルーズの長い夜を彩ってくれる、レベルの高いショウは必見。総合演出担当でもありMCでもあるクルーズ・ディレクターが6カ国語くらいを駆使して、ショウを盛り上げてくれます。プレチオーサの眠らない夜はまだまだ続きます。

今回のクルーズは、2015年ミラノ万博のオフィシャルクルーズ会社でもあるMSCクルーズが運航する、ジェノバからローマ近郊チビタベッキア、シチリア島パレルモ、サルディニア島カリアリ、パルマ・デ・マヨルカ、バレンシア、南仏マルセイユをまわり、ジェノバに帰って来る7泊のコース。その一部を体験させてもらったわけですが、次回は寄港地での楽しみ方についてもお伝えしますので、お楽しみに!

メインダイニングの「Golden lobster」。フルコースから数皿でも全皿でも
メインダイニングの「Golden lobster」。フルコースから数皿でも全皿でも
ニース風サラダ。フレッシュサラダは日替わりで常に用意されている。
ニース風サラダ。フレッシュサラダは日替わりで常に用意されている。
プロヴァンス風ムール貝。
プロヴァンス風ムール貝。スープ替わりのひと皿。
メインの仔羊のロースト。
メインの仔羊のロースト。メインは魚料理、肉料理両方から選べる。
もちろんどちらかひとつでもOK。
  • ジェラテリアは1日中オープン。
    ジェラテリアは1日中オープン。色とりどりのジェラートはどれもおいしくて選ぶのに迷う。
  • 本格的なシアターも。
    本格的なシアターも。夕食後にはここでレベルの高いショウを楽しめる。
【関連リンク】

2015年ミラノ国際博覧会公式サイト
2015年ミラノ国際博覧会日本館公式サイト

【協力】

アリタリア・イタリア航空
MSCクルーズジャパン