from 鳥取 - 94 –冬の最強コラボ、松葉がに×温泉
至福の旅へ~山陰・鳥取

(2012.11.16)

鳥取の冬の味覚「松葉がに」

いよいよやって参りました、冬の味覚の王者・松葉がにの季節が!鳥取県では11月6日に漁が解禁し、初せりでは、近年で最も高い1匹5万円もの値がつけられたそうです。松葉がにとは、成長したズワイガニのオスのことで、福井県では「越前がに」、丹後半島の間人(たいざ)漁港で水揚げされるものは「間人がに」とも呼ばれています。松葉がにと呼ばれるようになった由来については諸説あるようですが、例えば細長い足の形など容姿が松葉のように見えるからとか、生のかにの身を氷水につけると松葉のように広がるからとか、加熱すると身が松葉のようにほぐれるからとか、昔、漁師がかにを茹でるのに松葉を集めて燃やしたからなど、いろいろありますが、どれも定かではないようです。

鳥取県内で水揚げされる松葉がにのうち、特に甲羅の大きさが11センチ以上の大ぶりのものにはタグが付けられ、“ブランド蟹”として市場に出回ります。タグ付き松葉がには高値で取引されるため、食べたいけどとても手が届かない…という方には、「親がに」や「若松葉がに」もおすすめです。親がにはズワイガニのメスで、地元のスーパーではシーズンになると3匹1,000円前後といったお手頃な価格で売られています。親がにの魅力はお腹に抱えたプチプチとした食感の外子(そとこ)と、濃厚な味わいの内子(うちこ)。我が家でもよく食卓に登場しますが、親がにと大根の味噌汁は鳥取の冬の定番です。若松葉がには脱皮して間もないオスのことで、こちらも松葉がにに比べると値段がぐっとお手頃で、身が柔らかく甘みがあるのが特徴です。

甲羅の大きさが11センチ以上のものには、このような赤いタグが付けられる。
ズワイガニのメス「親がに」。セコガニとも呼ばれる。
至福のコラボ「松葉がに」×「温泉」

焼きがに、かにすき、かに刺し…などなど、おいしい松葉がにをいただくには、やっぱり産地へ行くのが一番。特にかに刺しは、少しでも鮮度が落ちるとものになりません。とれたて新鮮な松葉がに料理を、ぬる燗をちびりちびりとやりながらゆったり、ゆっくりといただく。寒い冬、そこにプラス温泉でもあれば、言うことなし!だと思いませんか?鳥取県に来ていただくと、その夢のようなプランが実現可能なんです。
実は鳥取県、温泉地が10箇所もある温泉どころ。世界有数のラドン含有量を誇り、古きよき情緒ある温泉街が魅力的な「三朝(みささ)温泉」、美しい白砂青松の海岸沿いに湧き美肌の湯として知られる「皆生(かいけ)温泉」のほか、某大手携帯会社CMで人気・知名度ともに急上昇中の「はわい温泉」、山陰最古の温泉「岩井温泉」など、それぞれ特色ある魅力的な温泉地が他にもたくさんあります。松葉がにのシーズンとなれば、各宿では心づくしの松葉がにプランが登場します。「松葉がに」×「温泉」といった冬の最強のコラボを、ぜひ鳥取県でご堪能下さい。

ちなみに鳥取県は酒どころでもあります。特に純米酒においては、日本酒好きをうならせる銘酒が豊富。米、米こうじ、水だけを原料につくられた純米酒は、ある意味ごまかしのきかない蔵元の味ともいわれています。以前、県外の方と鳥取のお酒についてお話する機会があったのですが、“鳥取の酒はもの(レベル)が違う”といった、うれしい言葉をいただいたことがあります。ぜひぜひ鳥取県へお越しの際はお試し下さい。

三朝温泉の名物「河原風呂」。側を流れる三徳川の冬景色を楽しみながらの入浴も良さそう。
鳥取駅から徒歩5分のところにある鳥取温泉。観光だけでなくビジネスの拠点としても活用できる。
列車の旅にお得な「山陰満喫パス」と「山陰めぐりパス」

「松葉がに」「温泉」のほかに、鳥取県には西日本最大の規模を誇る「だいせんホワイトリゾート」をはじめとするスキー場があり、ウィンタースポーツもお楽しみいただけます。魅力満載の冬の鳥取県へ行ってみようかな…とお考えのみなさん、そうでない方も、鳥取・島根の両県で山陰デスティネーションキャンペーン開催中なのをご存知ですか?山陰デスティネーションキャンペーンとは、JRタイアップによる広域観光キャンペーンのことで、期間中、山陰へ訪れるとさまざまな特典を受けることができます。JRタイアップということもあって、特に列車をご利用の際は、便利でお得なきっぷをぜひご利用下さい。

「山陰満喫パス」は山陰両県の自由周遊区間内で、列車が大人ひとり3,500円で乗り放題(但し、特急は自由席のみ、連続する2日間で2名以上からのご利用)というもの。例えば鳥取駅周辺に宿を予約したけど、境港の水木しげるロードも見て帰りたい!といったときに、鳥取⇔境港(往復)がこのきっぷを利用すると約2,500円もお得です。但し、ご利用になる前日までにご購入していただく必要がありますので、お忘れなく。

「山陰めぐりパス」は、京阪神方面からお越しの方にお得なきっぷで、「ゆき」と「かえり」の特急を別路線経由でご利用いただくと、大阪市内発であれば10,000円ポッキリとなります。(参考:特急スーパーはくと鳥取⇔大阪13,800円)しかも有効期間の4日間は、山陰両県の自由周遊区間内は乗り放題(但し、こちらも特急は自由席のみ)なので、この際、山陰をすみずみまでまわってみるもよし!松葉がに食べ歩きや温泉めぐりなど、たまにはゆっくり、列車で旅に出かけてみませんか?

いずれもご利用期間は、山陰デスティネーションキャンペーン期間中の2012年12月31日までです。この冬は鳥取県へ、どうぞお越し下さい!

<参考>平成24年度の漁期
松葉がに…11月6日〜3月20日まで
親がに…11月6日〜1月10日まで
若松葉がに…1月20日〜3月10日まで

山陰デスティネーションキャンペーン
期間/2012年10月1日(月)〜12月31日(月) 
山陰満喫パス
山陰めぐりパス