『シルバー・スピリット』の美食旅
第3日目『食』編 超美味の食事。
(2011.06.06)

インテリジェントで愉快な次世代型のラグジュアリークルーズが人気上昇中です。
知る人ぞ知る6つ星的クルーズ旅行、ってどんなもの?
『シルバー・スピリット』に、2010年夏、アテネからローマまで乗船してみました。
語り手のふたり組 − 黒田美津子&北村美和子
黒田美津子 インテリアスタイリスト。仕事旅では毎年ミラノサローネ来訪。プライベートの旅行はショップや建物があると仕事脳が働いてしまうため、地平線、水平線の見える場所へ行くのが好き。
北村美和子 平均月2回の海外取材がデフォルト、の強者。宝石をまといつつ、素早いフットワークでどんどん撮影するという甘辛合わせ技を駆使するカメラマン。
Itinerary 旅程 全8日間
ギリシャ、アテネ(ピレウス港)~ギデオン~マルタ、バレッタ~イタリア、シラクサ~ソレント~ローマ(チヴィタベッキア港)
あの、「ルレ・エ・シャトー」が船内の食事をプロデュース
北村:ダイニングは「ルレ・エ・シャトー」のマスターシェフ ジャック・ソレルがプロデュースしていますね。
黒田:「ルレ・エ・シャトー」の認定クルーズは、シルバーシーだけなのね。
北村:はい。メインダイニングは「ザ・レストラン」。シックカジュアルなイタリアンレストラン「ラ・テラッツァ」。『シルバー・スピリット』にはサパークラブとアジアンレストラン『セイシン』が新設されましたね。それで軽食のサパークラブでも、味に定評がある。
黒田:はずせないのはプールサイドグリルの石焼ステーキ! 熱した平たい石の上にステーキがのって、持ってくる間に焼けるの。自分の好きな焼き加減のところで食べる。満天の星空見ながらの焼き肉!
北村:しかもまわりは360度、海。夕日を見ながら!
ワイン愛好家垂涎のワインダイニング『ル・シャンパン』
北村:ワイン好きの方へのおすすめは、フランス料理の「ル・シャンパン」。このワインダイニングだけが別料金だけど、すごい人気。乗船したらすぐに予約が必要!
黒田:注目フレンチ、みんなよく知っていて乗船するから、予約が取りにくいのだけが難。
北村:キャパシティが少なくて20名ほど、1日ワンクールのみの限定シート。でもだからこそ、時間を気にせずゆるりとお食事できますね。ここではルレ・エ・シャトーの料理とそれに合わせて、ソムリエが厳選したのワインを胆嚢。毎日テーマがあって、私たちが食べた日は「UNDER THE SPANISH SUN」。量も少なめで、あっさり加減。もちろん素材は新鮮。盛りつけも味わいも丁寧で繊細ですね。
黒田:日本人にも適度な味と量。「ル・シャンパン」はワインもさすがに有料だけど、船の上だから免税なのね。東京のレストランに比べたらはるかにリーズナブル! ワインセラーにたくさんのビンテージワインがあったでしょ?
北村:そう!ワイン好きキラーの。。そういえば、「セイシン」で食事をしていたら、隣に座っていた紳士とご夫人が……
黒田:そうそう、いいワインを。
北村:スーパープレミアムイタリアワイン!「サッシカイヤ」をご馳走していただいて♪ 赤のフルボディ、まろやかで香りがよく、飲みやすかった~。
黒田:いやはや、贅沢なおまけでした。
気になる船内ファッションはセレブ系?
北村:コツを知れば簡単。ドレスコードを含め、船上生活や寄港地の情報は、前の晩に届けられる船内新聞に書いてあります。
黒田:うやうやしい船長主催のディナーではなくて、気軽なカクテルパーティがあって、なにげなく同船者と顔を合わせる。おしゃれを楽しむ、それが、フォーマルの日。
北村:そうですね。もちろん、参加、不参加ご自由で。
黒田:欧米のハイクラスの乗客だとレッドカーペット的なゴージャズ、って思うじゃない? ところが意外にもほとんどの人が派手派手ではないのよね。上質そうな服だけど、さらっと着こなしていてシック。
北村:かえって、カジュアルクルーズの大型船のほうが一生に一度って着飾るのかも。シルバーシー・クルーズのゲストはパーティ慣れしている人が多いせいか、フォーマルの質が高い。
黒田:派手じゃないけど「上質」はマストね。大げさじゃないフォーマル感は必須。でも肩に力が入るような堅さはない。宝石はさすがにいい物を身に付けていた。そういえば、「Ms.北村」もたくさんジュエリー持ってきてたよね?
北村:いやいやいや~(照)。そう見えただけ。
黒田:服も、とろんとした生地のワンピをさらりと羽織ってジュエリーで締める。小さく畳める、シワになりにくい上質素材をうまく合わせて。さすがと思った、ファッションの方向性が。
北村:初心者の時は頑張って着物を持って乗船したことも。それはあまりにも大変で。
黒田:着物が1日の大イベントになっちゃう。
北村:そうなんです。なんのために乗ってるのか。(笑)
黒田:フォーマルを持たないで乗船する人もいるのかな?
北村:いると思います。ただ、せっかくラグジュアリー船に乗るのだから、華やかな世界を見ておいてソンはないと思う。
黒田:堅苦しく考えることは全然ないのよね。でも自分らしい華やかさを演出するための靴やバックは気を使いたい。マノロやルブタンの靴、こういうときこそ履かなきゃ。小さめのバッグもマストアイテムね。
北村:クラッチがいい。歩く距離が短いから8センチヒールでも大丈夫かも。
黒田:ひゃ〜。ほんと、ふつーのワンピースに靴でアクセントとか、全身まるごと気張らないほうがかっこいい。でも、ドレスコードに煩わされずに食事をしたい人は、客室で。
北村:そう、食事の時間帯なら客室でもメインダイニングと同じものが注文出来るんです。
黒田:そうなんだ、いま知った(笑)。チョイスの多さが尋常じゃない。ただ「選択肢が多い」だけじゃなくて自由度につながっているから感激する。ゆったりしたい人はゆったり、アクティブな人はとことんアクティブに過ごす。徹底的に自分なりの過ごし方ができるのがイイ。私は団体行動に弱いから、ぴったりでした。
北村:寄港地で下船しない人もたくさんいる。自由でストレスがないから、船に乗るたびに元気になるのかもしれません。
無限のチョイスで、ストレスフリーの船内生活
北村:忙しくないんだけどね。忙しくなっちゃうの(笑)。
黒田:毎日違う場所に寄港するので上陸したいし、夕方に帰ってきてシャワーだ、食事だってなる。それが続くと、ちょっとあわただしい。
北村:今回の日程は8日間でしたが、クルーズを満喫するには少し短いかも。10日から2週間がちょうどいい長さかな。
黒田:食も楽しみ、寄港地も楽しむってことになると、できるだけ長く…。
北村:とくに初めての乗船は張り切って参加するから疲れてしまうかも。2週間あれば、ゆっくりじっくり。
黒田:そろそろ、日本人も2週間ぐらいの休みを取ってもいい時代よね。
(第4日目は船上の愉悦『スパ』編。スパやエクスカージョンについてご紹介します♡)
シルバーシー・クルーズ トリビア
ラグジュアリークルーズ界のイノベーターとしてインテリジェントな旅人に人気の『シルバーシー・クルーズ』は本社をモナコに持つイタリアの船舶会社による客船。『シルバー・クラウド』、『シルバー・ウインド』、『シルバー・シャドー』、『シルバー・ウィスパー』、『シルバー・スピリット』の5つの客船で最高級ホテル同様の快適さを提供する。2008年6月には、サービスや内装がラグジュアリーな極地探検船『シルバー・エクスプローラー』が登場。地中海、カリブ海をはじめ、北極、南極を含む400以上の寄港地を廻って7つの大陸を旅するラグジュアリークルーズの代表的なブランドとなっている。
シルバー・スピリット
2009年12月にデビューした新造船。36000トン。全長198.5m、全幅26.5mで6つのダイニング、広々としたスパ、リゾートスタイルのプールやライブラリー、展望室などがある。定員540名。
2011年の航海予定
5月〜10月 地中海
(詳細はホームページ参照)
ルレ・エ・シャトー
1954年にフランスで誕生した、世界的権威を誇るホテルとレストランの協会組織。Courtesy (心のこもったおもてなし)、Charm (洗練)、Character (個性あるスタイル)、Calm (リラックス)、Cuisine (質の高い料理)の審査をクリアしたホテルとレストラン、世界60カ国、500軒のみが加盟。クルーズでの認定はシルバーシーのみ。
美食をいつでも。船内のレストラン
『ザ・レストラン』
3食ともオープンシーティング制。ルレ・エ・シャトーのマスターシェフが厳選した特別メニューを楽しめる。
『ラ・テラッツァ』
朝食と昼食はカジュアルな雰囲気のビュッフェスタイル、 夜はアラカルトのイタリアンレストランとなる。(予約制)心地よい風の吹くアウトドア席もある。
『ル・シャンパン』
ル・シャンパンはワイン愛好家のための特別レストラン。毎日12卓、一回転のみ。(予約制、別料金)
『ザ・セイシン』
新たに登場した、オリエンタルフュージョン料理のレストラン。日本酒も揃う。
『プールサイドグリル』
プールサイドでのカジュアルなアメリカンスタイルのグリルランチ、
インスイートダイニング
24時間、ルームサービスメニューからオーダー可能。 食事時間帯にはスイートルーム内で『ザ・レストラン』のメニューを注文することも出来る。
他に、スターズサパークラブ、ザ・バー、ショーラウンジ、シガーバーなどがある。
おまけmemo★スパはこんな感じ
「第4日目」に詳しくご紹介するスパ。プール、エクササイズ、ジャクージ、ハマム、マッサージやエステのトリートメントからヘアメイク、ネイルまで、多岐にわたるメニュー充実。スパだけに数日間集中したいほど。とりあえず予約が取れるコースをなんとか試してはみたものの、膨大なコース設定、とても一回の乗船では足りず。こりゃたいへん。
お問い合せ先
インターナショナル・クルーズ・マーケティング株式会社
(シルバーシー・クルーズ 日本地区販売代理店)
Tel: 03-5405-9213
www.silversea.jp
ルレ・エ・シャトー予約センター
Tel: 03-5472-6789
www.relaischateaux.com
*special thanks to
シルバーシー・クルーズ トルコ航空 ルレ・エ・シャトー