狗飼恭子のロマンティック・オアフ・ストーリー　- 6 -　オアフに着いたらまずスパへ。
ハワイのリズムに体を慣らす。

(2011.06.29)

オヒアレフアに約束を（6/31）

　甘い甘いお水。
　はじめて飲むその味に、ほうっと息が漏れる。
　「お砂糖は一切使っていないんですよ。マンゴーのグリーンティーです」
　わたしの施術を担当してくれたオリビアが、流麗な日本語でほほえみかけてくれた。
　「東京から持ってきた疲れとか不安とか、全部消えちゃった感じがします」
　そう言ったら、オリビアはにこりと笑った。ザ・カハラ・スパでのマッサージのおかげで、わたしの体は特別に軽くなる。
　お礼を言って、外に出る。待っていてくれた彼が、
　「どうだった？」
　と笑顔を見せる。もう、少し日に焼けたみたいだ。
　「気持ちよすぎて、きみを待たせてたことなんかすっかり忘れてたよ」
　そう言ったら、彼は少し呆れて、
　「でもまあ、さっきより綺麗になったから、許す」
　と歯を見せて笑った。

（恋愛小説家・狗飼恭子）
つづく »

実際にマッサージで使われるソルト。とても香りがいい。パイナップルやマンゴー、サンタルウッドが混じった南国の香り。

スパの部屋に設置されたバスタブ。蘭の花が浮かべられている。気持ちのいい癒しの空間。

カハラ・スパのセラピストたち。日本語が話せるスタッフは、ちょっとした会話から疲れ具合や体調などを見抜いてくれる。

施術台。ハワイアン・キルトのモチーフになっているのは部屋の名前にもつけられている花。昔から使われているもの。

オアフに到着したらまず何をする？　さっそく水着に着替えてビーチに出てもいいけれど、まずはスパでリフレッシュはいかが？　到着日のスパは、フライトの疲れもとれて時差ぼけ防止に最適。旅がより快適なものになりそう。元は客室だったというザ・カハラ・スパは広々とした完全プライベートの個室。ハワイの伝統的な花の名前が付けられた部屋は広々としていてくつろげる。日本語の話せるスタッフも常駐しているので、まだ英語に慣れない到着当日も安心。なかでもおすすめは二人のセラピストがシンクロ・マッサージを行うフォーハンドのコース「オパプアル・ロミロミ・リチュアル」。ハワイ滞在中に二度三度と通う人もいるとか。バリアフリーのカップルルームもあり、男性やホテルの宿泊客以外の利用も可能。スパの後には専用のカバナでのんびりとくつろぐこともできる。メニューにないコースもあるのでまずは希望を伝えてみよう。