『シルバー・スピリット』の美食旅
第5日目 上陸編 ローマのヴィラの夜。

(2011.06.20)


 

定宿にしたい邸宅ホテル
『パーク・ホテル ヴィラ・グラツィオーリ』

シルバー・スピリットの最終寄港地チヴィタベッキア港は、紀元前1000年から栄える都市ローマの海の玄関。上陸後はそれぞれが宿泊先のホテルへと向かう。今回は、ローマの宿泊も美食をポイントにルレ・エ・シャトー加盟の邸宅ホテル『パーク・ホテル ヴィラ・グラツィオーリ』をチョイス。このホテルは、市街地の丘陵地帯に点在する古いヴィラのひとつを改装したもの。教皇や枢機卿などが夏を過ごしたという邸内では、見事なフレスコ画が修復を終えてゲストを待つ。由緒正しい本物のヴィラは存在感あり。さながらミュージアムホテルの趣である。

しかし決してスノッブではない、温もりのあるもてなしで迎えてくれる。親密な雰囲気がこのホテルのやわらかな空気とくつろぎを生んでいる。天井の高いベッドルームは、どことなく教会を思わせる清楚なしつらい。部屋に飾られた白い百合の花が司教館の趣を伝えるが、ハンドメイドの陶器タイルで彩られたバスルームはキュート。そっとエトロのアメニティが置かれていた。

豪華なのにカジュアル! 期待以上に美味!
リストランテは若手の実力派シェフが担当。その味は一口食べて、あ、おいしい、と思わず平らげる軽快なもの。味も分量も絶妙、鮮やかな包丁遣いで爽やかな印象の料理である。ワインもこの地方のもの。トスカーナに近いが温暖、火山性の土壌がからりとしたワインを生みだす。香り高く、やわらかく、繊細な味わいの白が絶品だった。

伝統的なクロス2重掛けのしつらいでフレスコ画のあるリストランテ。インテリアは重厚である。それなのに、気軽にアンティパストとパスタだけでもOK。子供連れでも気楽に、宿泊なし食事だけの利用も自由。その懐の深さが実に自然で、魅力的なホテルである。

近くに点在する他のヴィラを見に行くもよし。観光は経験済みのローマ滞在のリピーターなら、郊外の邸宅ホテルでゆったりと英気を養えば、クルーズの締めくくりも満足度が高い。より充実した旅となるはずである。

 
 
 

Park Hotel Villa Grazioli
(パーク・ホテル ヴィラ・グラツィオーリ)
Via Umberto Pavoni, 19
00046 Grottaferrata
Roma, Italy
www.villagrazioli.com

お問い合せ先
ルレ・エ・シャトー予約センター
Tel: 03-5472-6789 
www.relaischateaux.com

*special thanks to
シルバーシー・クルーズ トルコ航空 ルレ・エ・シャトー