リバーリトリート雅樂倶 祇園とブルゴーニュの最高峰を味わう宿、富山に誕生。

(2010.09.06)
淡いブルーグリーン色の神通峡の向こうには、なだらかな高原が見える。

おいしいものを食べるために何百キロもの旅をするって、とてもすてきなことだと思いませんか。
洞爺湖へ、フランスヘ、スペインへ、「食べるため」に出かけた人も少なくないのでは。

そんな、食べるために出かけたい宿が、新しく富山の神通峡に誕生しました。
今年10年目を迎える「リバーリトリート雅樂倶(がらく)」が
大きくリニューアルをして、2つのおいしいレストランが登場したのです。

ひとつは、『祇園 さゝ木』の分店。
本店は予約が取れないから、まだ行ったことがないという人も多いのではないでしょうか。
長くゆったりとしたカウンター席で繰り広げられる、主・佐々木浩さんの調理とトークは、
“さゝ木劇場”と呼ばれるほどのスペクタクルで魅力的な時間。
京料理とは一線を画す、大胆なオリジナル日本料理です。

佐々木さんが工房で愛用する言葉をそのまま取って、店名は『樂味(らくみ)』。
こちらでは佐々木さんの元で20年のキャリアを積んだ
木田康夫さんが料理長として就任しました。

もうひとつは、フランス料理の『サヴール』。
フランス・ブルゴーニュの「ベルナール・ロワゾー・オーガニザッション」と提携、
『神戸北野ホテル』の山口浩シェフの指揮のもと、
ブルゴーニュでのエスプリを知る谷口英司さんがシェフを務めます。

木田さんのお話によると、
現在は、日本料理「さゝ木」とフランス料理「ロワゾー」、
それぞれに自分たちの料理を作っているけれど、
近い将来、お互いの調理法やアイデアを交換して、
刺激し合って、互いにより高めあって行けるだろうとのこと。

今回は、アイデアミックスの第1号をいただきました。
フランス料理のキッチンを使い、塩竈の技術を応用した
塩竈風パイで包み焼きにした甘鯛と松茸。
ふっくらふんわり、旬の味を閉じ込めた一品です。

【和彩膳所 樂味 分祇園 さゝ木】

今回、誕生したカウンター席で腕をふるう料理長・木田康夫さん。
先付け。甘エビとウニをレンコンで包んだもの。昆布のジュレがかかっています。
新ものの筋子とヤマイモ。今年採れたての香り高いギンナンと一緒に。
椀盛りは、葵すり流し仕立て。ハモの葛打ち、焼き椎茸が入っています。
さ々木名物の季節のお造り。包丁さばきをはじめいろいろな所作が見られます。
この日は、大間のマグロ、富山湾のシマアジ、岩手の石垣貝、白海老とコウイカ。
地元のお酒、大吟醸「風の盆」。越中八尾でのお祭りにちなんでつけられた名前。
塩パイ包みの甘鯛と松茸。目の前でパイを割ってサービスされます。
ちょっと堅い甘鯛の皮も塩パイで包むとふんわりと柔らかに。
能登産の黒アワビの柔らか煮。肝ソースと葛あんでいただきます。
『祇園 さゝ木』と同じ信楽焼きのおかまで炊いた秋刀魚ごはん。
デザートはジューシーな白桃のコンポート。バニラアイスと一緒に。

【西洋膳所 サヴール BERNARD LOISEAU SIGNATURE】

ラ・コート・ドールのエスプリを感じる様々なアミューズ トマトのガスパチョ、海老とトリュフのコロケット、富山牛ロース、雲丹のタルトレット、赤ビーツのルーロー。
ラ・コート・ドールで長年愛されてきたクラシックなテクニックである素材の持ち味と軽いソースの大切な原則をリスペクトしながら表現したグルヌイユのジャンボンネット。
適度に熟成し、じっくり焼くことによりふっくらジューシーに仕上げた仔鳩。野菜の旨みとソースのコクにスパイスの風味がポイントに。

5年前にリニューアルをした館内は、
まるでホテル全体が美術ギャラリーであるかのような、
アート作品がちりばめられた空間です。
なかでも現代陶芸作家の作品が数多く、
陶芸作品のイメージの枠を超えるようなものにも出合えます。

前述の山口浩さんと佐々木浩さんが出店を決めた理由が、
ハードとしてのホテルの建築や調度品、
空間のレベルの高さによるというのもうなずけます。

内田鋼一さん、加藤委さん、若杉聖子さんなど、若手の現代陶芸家による作品は、
館内の装飾だけでなく、器としても数々用意されていて、
両レストランの夕食や朝食で、実際に使うことができるんです。
作品を使えるなんて、焼きもの好きにはたまらないひととき。

陶芸作品がならぶ新館客室の廊下。白いギャラリーのよう。
ミッドタウン『とらや』などを設計した建築家・内藤廣さんの作品。
本館のラウンジからは、さるすべりや桜が。お花見シーズンもおすすめ。

全室すべてデザインの違うスタイリッシュな客室、
川を望む温泉バスのついたアロマトリートメント、
つるつるとした泉質、半露天風呂もある天然温泉、
いつも豊かな水をたたえる神通川のほとりにある遊歩道etc。
夢見心地の時間は、食べることだけにとどまらず、
どこまでも続きます。

一度ステイすると、「1泊2日じゃもったいない」と言っていた
佐々木浩さんの言葉がよくわかります。
2泊3日で、祇園とブルゴーニュの最高峰を、
両方じっくりと楽しむのが、賢い選択かも知れません。

シンプルなデザイン、上質なマテリアルの家具で、北欧モダンを感じる211号室。
スイートには和室がしつらえられています。モダンなインテリア。
神通川に望む大きなバスルーム。朝の眺めがとってもすてき。
こちらは主寝室。大きなダブルベッドが2つ並んでいます。
211号室には、3つの寝室が。たくさんのお友だちと一緒にステイも楽しい。
洗面スペースには、シューメーカーのスツールやブナコのダストボックスが。

 

 

リバーリトリート雅樂倶

http://www.garaku.co.jp/
住所:富山県富山市春日56-2
Tel:076-467-5550 E-mail :info@garaku.co.jp

【Stay】
1泊1名(2食付き)25,400円〜
お料理は12,600円のものが標準。追加料金で、グレードアップできます。

【Access】
東京駅から、上越新幹線&北越急行で約3時間半、羽田から飛行機で約50分
大阪駅から、サンダーバードで約3時間20分
富山駅、富山空港から送迎あり。